美容診療担当 松下医師インタビュー

美容診療担当 松下医師インタビュー

はじめに

美容診療を受けるにあたって様々な不安があると思います。

「施術を担当する医師の腕は確かなのだろうか?」
「失敗したりしないだろうか?」
「高額なあやしい治療を勧めたりしないだろうか?」
「感じの悪い医師だったりしないだろうか?」

といったようなことはなかなかホームページに書いてある情報からだけだとなかなか読み取れないでしょう。
そこで、当クリニックの美容診療の主担当である松下洋二医師に、スタッフの後藤が様々な質問をして本音で答えてもらうページを作りました。

このページは当クリニックの技術や考え方について御理解いただける一助となるかと考えております。
また、遠方の方などで当クリニックに来院することができない方についても、美容診療を正しく選択するための役に立つのではないかとも思います。
美容診療を受けることを考えていらっしゃるのであれば、ぜひ御覧ください。

-医師になろうと思った理由を教えていただけますか?

Dr.松下

私が住んでいたのは瀬戸内海の離島でした。
市の公募で来てくれているお医者さんはいたのですが、通いなので昼だけしかいませんでした。
事故があったら漁師さんから船を出してもらったり、自衛隊のヘリを呼んで島外の病院まで行かないといけないのです。
Dr.コトーなんて離島の病院をテーマにしたマンガもありましたが、まさしくこんな感じです。
私はこんな不安な環境で育ったので、無医村や僻地での医療を行う医師になろうと思ったのがもともとの動機ですね。

-無医村の医師というと、様々な技術や知識が必要だと思うのですが、そのあたり不安はありませんでしたか?

確かに今は教育が様々な専門に分かれていて、自治医大とかを除いて全てを診られるような医師を養成するというカリキュラムがあまりないですね。
でもまずは一般的な内科と、救急医療をやればだいたいできるかと思っていました。

-その後、無医村の医師ではなくどうして形成外科医になったのですが?

大学でいろいろな科を勉強していくうちに、形成外科に魅了されたんですね。
私は手先を使ってものを作ったりとか、絵や書道といった創作活動が好きなんです。。
形成外科は手先を使って何かを作り出す仕事として楽しかったんですね。

手先を使うこととしてはピアノが好きで5歳からやっていますし、絵は今でも書いていますし、書道は三段ぐらいまで行きました。
ピアノはクラシックですが、今はショパンをメインに弾いてます。演奏した動画をYoutubeにもアップしていたりもしますよ。

中学生ぐらいのころは設計技師にあこがれてもいました。
父が大工だったこともあって、建築や設計にも興味があったのです。
高層ビルや空港の施設といったものを作ってみたいなどとも思っていました。
とにかくクリエイティブなことが好きなんです。

マンガを書いていた時期もあります。実はクリニックのパンフレットのイラストも私が書いています。

松下医師のイラストはこちらで見ることができます(イラスト1イラスト2

というところで、形成外科という造形に携わる医療にハマってしまったんですね。

-形成外科ではどのようなことをするのですか?

主にふたつの柱があります。

まず先天奇形ですね。
例えば耳がないお子さんの耳を作るとか、口蓋裂といった口が壊れてしまっている場合に、きれいな唇を作ってあげるといった治療があります。

もうひとつが再建外科です。
乳がんで取ってしまったおっぱいを作り直すとかはありますね。上顎がんといった手術では、顔の半分がなくなってしまうこともあります。これをきれいに再建してあげるとかですね。外見の部分だけではなくて機能についても修正をもちろんします。

指から頭の先まで全身に渡って様々な治療があります。
例えば指でいうと、切断されてしまった指をつないで動くようにしたり、生まれつき一本多い指を切除したり、合指症といって生まれつきくっついてしまっている指を切り離したりとかですね。指が多い多指症では指を切除するだけではなくて、付け根の骨の部分も切除して縫い縮めて目立たないようにしたりもします。

-耳がない赤ちゃんの耳を作る手術が得意だったとうかがいましたが

私のいた大学では先天奇形の治療が多かったんです。兎唇※1とか小耳症※2とかその時の教授の専門領域だったので、こういった症例がたくさん集まっていたんですね。
その時は京都大学の大学病院にいたのですが、小耳症とか口唇口蓋裂※1を多く治療しました。
体だったら隠せますけど、このような顔の先天奇形はいじめの原因にもなったりしますので、治療は特に高い技術が求められますね。

※1:唇の一部が裂けている先天奇形 ※2:耳の形成が不完全で耳が小さい先天奇形  

-大人の方でもともと兎唇だったのだろうなとわかる外見の方とかいらっしゃいますが、技術の差の問題は大きいですか?

非常に大きいです。
ちゃんとした施設で手術をすればほとんどわからないようにできるのですが、相当技術の差があります。
そこで、症例がたくさん集まっている病院に噂を聞きつけて集中するんですね。
私のいたところでは常に誰かが入院しているというぐらい多くの患者さんがいらっしゃってました。

-子供だと体のパーツが小さいですし難しさって違いますか?

大きさの問題というよりは、その他の要因がありますね。
子供だと唇裂口蓋裂がありますが、唇だけではなく口の中も割れていて、口と鼻がつながってしまっていたりします。このような場合はまずつながっている通路を塞いであげる必要があります。そのままだと鼻の方に声が抜けてしまうので正常な発声ができないんですね。

耳を作るのは小学生ぐらいのときに作ります。作った耳は大きくならないので、大人のサイズで作る必要があるのであまり小さい頃にはやれないのです。
大人になってちゃんとある方の耳がどういう形状になるのかわからないのが難しいです。左右の耳の形にできる限り違いがでないように、お父さんとお母さんの耳を参考にしてどのような形状の耳を作るかよく検討しなければなりません。
耳がふさがってしまっているというような場合もありますが、耳鼻科の先生と連携して治療にあたることになります。

-耳ってどうやって作るんですか?

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最低2回の手術が必要です。
1回目の手術で胸の軟骨をとって耳のフレームを作り、顔の横に埋め込みます。
2回目の手術で、この軟骨から作った耳は顔の横に張り付いている状態なので、切り離して立ち上げます。切り離すと耳の裏には皮膚がなくなってしまうので、皮膚を回し込むという手順です。

その後、何度も何度も修正が必要になることが普通ですね。先天奇形の手術はたいてい何度も修正が必要です。成長とともに不具合が生じることもありますし。先天奇形の方は大変ですよね。通院しながら何度も手術しなければならないんですね。精神的にも非常につらいと思います。

-形成外科時代印象深かった手術は何ですか?

一番記憶に残っているのは自転車で電信柱にぶつかる事故にあった高校生の方ですね。
顔面が粉々に複雑骨折して、顎の骨は半分なくなってしまっていましたね。その再建手術には夜通しで丸一日以上かかりました。
もちろんずっと同じ人が手術をしているわけではなくてチームでパート別にやるわけですけどね。
歯茎もなくなってしまっていましたので、腕から骨と皮膚をひとかたまりでとってきて、血管もつないだりしなければなりませんでした。その後に歯科の先生が残った歯にブリッジを乗せてという感じで歯は再建しています。

骨折したときは動かないようにギブスをしますよね。
このときは顎間固定といって、上の歯と下の歯をワイヤーで固定して動かないようにします。
食事は鼻からチューブを通して直接胃に送ることになります。

その方は相当時間がかかりましたが、咀嚼もできるようになりました。噛んでいるという感触も回復します。神経も再生するんですね。

-神経って再生するんですね!脳って一回障害を受けると再生しないので神経って再生しないものかと思ってました。

末端の小さい神経が切れた場合、何もしなくても周りからワーッと神経が伸びてきて再生します。大きな神経であれば糸でつないでやれば大丈夫です。
脳だけは再生しないのですが、その分余力があるのである程度はカバーできるようにはなってます。

-これまでに尊敬できると思った先輩医師と、その理由を教えていただけますか

それぞれの頃にはそれぞれいたのですが、大学にいた頃は初代の形成外科の教授ですね。
音声外科で声が出なくなる病気に対して、軟骨を細工して声を出せるようにする手術法を開発したことで世界的にも有名な方でした。
すごいアイデアマンでした。
まだ形成外科って新しい領域だったので、自分の名前がつくような新しい術式をどんどん開発していきました。オリジナリティがすごかったです。
開発した術式をみんなで実施して、データを取って有用性を検証していったものです。

-音声外科にもいらっしゃったのですか?

耳鼻科と形成外科って先程の口唇口蓋裂のような治療などでは耳鼻科とオーバーラップします。私は耳鼻科の勉強もしたことがあるのですが、もともと京都大学の形成外科って耳鼻科から別れてできたんですね。音声外科は普通は耳鼻科領域なんです。というわけでこのあたりも大きく関わっています。
様々な科と協調して治療にあたるのが形成外科で、形成外科だけ単体で治療を行うということは少ないんです。
切れた指をつなぐのは整形外科ともオーバーラップしますし、下顎となってくると今度は歯科とも関わってきます。乳がんなどだと胸部外科と関わります。産婦人科でも帝王切開の場合では赤ちゃんを取り出したあと、傷跡が目立たないようにするのは形成外科の仕事です。

-産婦人科で出産した場合では形成外科医っていないですよね

そうですね、タコ糸みたいな糸でザクザク縫うのが普通です。すごい傷跡が残っちゃいますね。
確かにそういう意味で形成外科のある病院で出産したほうが得ですね。
大きな病院だと協調してこのような治療を行うんです。ガンの手術だと、耳鼻科が顔にあるガンを取り除いたあと、すぐバトンタッチして形成外科が顔の再建をするというようにチームでやるわけです。

美容外科に転じたきっかけを教えていただけますか?

私もともと芸術方面が好きなんです。絵を書いたり、建築が好きだったりピアノを弾いたりとかですね。
そこで、必然的に美の方に興味が移ってきたわけです。
もうひとつの理由としてはずっと大きな病院でやるつもりはなかったんです。
でも形成外科の大きな手術、ガンで顔半分取ってしまったといった手術は個人クリニックにはないんです。
大きな手術を個人クリニックでやろうとなると美容しかないんですね。美容をやらないとなると、個人クリニックの形成外科ではほくろを取るといったぐらいしかないのです。それだけでは保険点数も少ないのでなかなか生計が成り立たないのです。美容をやる必要があったということで、興味もあったし美容外科をやることにしました。

-どのように美容外科の勉強をしたのですか?

今では大学病院でも美容外科はありますが、30年ぐらい前の当時はありませんでした。
もう今はない美容専門の個人クリニックで、給料も30万円からでしたが住み込みで働くことにしました。
個人クリニックではありますが、プールのあるフィットネスジムやエステも併設している大規模なものです。
大学病院レベルの施設を揃えて入院設備もあり手術室も7つもあり、麻酔専門のドクターもいました。美容皮膚科も美容歯科も併設していました。

大学病院から有名な教授を呼んできて手術したり、ここではあらゆる美容外科の手術を行っていました。エラを削るといった危険性も高い大きな手術もやってましたね。

鼻であればプロテーゼ※3といった異物を入れるだけが普通だった当時としては珍しい、自己組織※4を使った手術もバンバンやってました。

代表のI先生が患者さんに説明するリスクの細かいリストや、手術のときに気をつけるべき詳細な注意事項をオリジナルで作っていました。とにかく完璧に揃っていたので勉強するにはいいところでした。

I先生はたえずアメリカから情報を取り寄せたり、留学もしたり、論文もとにかくたくさん読んで新しい治療を行っていました。
自己組織移植や、今では珍しくないですが脂肪を吸引して移植したり、異物はできる限り使わないのがモットーでしたね。プロテーゼなどが主流の当時としては少し変わり者といわれていました。プロテーゼを使えば簡単だし形もきれいに仕上がるのに、わざわざ面倒な自己組織を使うということが理解されなかったんですね。

※3:体の形や機能を改善するために埋め込む人工物のこと  ※4:自分の体の別の部分を採取した組織を使って移植する治療

-初めての隆鼻術の手術では、異物であるプロテーゼを使うのがいいとブログで書いていましたがなぜでしょう?

初回はやはりプロテーゼがいいですね。自己組織は定着率が良くなくて、吸収されてしまうため最終的にどのような鼻の形ができるか予想がつかないのです。
プロテーゼであれば非常に修正がしやすいです。これに対して自己組織の場合は鼻とくっついて癒着しちゃうので修正するとなるとやりづらいですね。
でも欠点があり、プロテーゼはやはり異物なのでずっとはもたないです。
20年とか経過すると皮膚が薄くなってしまったり、ずれたりといった不具合がでてきます。その不具合を修正するときに自己組織に入れ替えるというのはアリです。

―隆鼻術はやるのであれば1回だけではなく、2回の手術を覚悟したほうがよいということでしょうか?

そうそう、そういうことです。異物だから長持ちしないので、耐用年数があると思ったほうがいいわけです。

―隆鼻術を希望する患者さんが来た場合はやはりプロテーゼをお勧めしますか?

はい、プロテーゼをお勧めします。でも、うちではやりません。うちのモットーは異物はやらないというものなので。
他のクリニックでやってくださいとお願いします。
なかにはどうしても異物が嫌だという方がいらっしゃいます。そのような方には何度も修正の手術が必要になることをお話して実施することはあります。

あと、あんまり顔を変えるという手術はやりたくないんです。

他のクリニックですでに手術を受けていて、トラブルが起きていて困っている患者さんに対しては手術をします。
しかし、うちからあえて手術しようとは勧めません。全然違う顔になってしまうわけですから。
若返りとかは別です、ただ昔の顔に戻すわけですから。でも別の顔にしてしまうことはやりたくありません。
まあ、二重まぶたにすることぐらいは、切るわけではなくて糸を埋めこむだけなのでやってます。

-他のクリニックで困って来院された患者さんで、この手術は倫理的にとおかしいと思った事例を教えていただけますか?

プロテーゼで皮膚が薄くなってペラペラになっている状態で、中のプロテーゼだけを入れ替えるだけで対処している例ですね。これが結構多いんです。
薄くなっている皮膚は異物を入れている限りは治らないんです。この場合は自己組織を使って治すしかないわけです。
でもその技術がない場合は、ちょっと低いプロテーゼに入れ替えてなんとかごまかすという対処をとるしかありません。自己組織を使うというのは形成外科でちゃんと基礎を学んでないとできないので。

形成外科をもともとやっていた先生が開業したというようクリニックでは自己組織を使うことはできます。でも全国で展開しているチェーン店みたいなところではやらないですね。全員で同じようなことはできないですから。
また、大手の美容外科は専門外の耳鼻科や産婦人科などをやっていたドクターが、みようみまねでやっていたりとかするんです。
どちらも外科系なので切ったり縫うことはできるわけですが、専門ではないんですね。他の科だったドクターが「美容外科は儲かりそうだ」ということで流れてくるのです。
そして、プロテーゼでトラブルがあったとしても、形成外科に紹介するということはしません。やっぱりよそに患者を出したくないからです。
何度もプロテーゼを入れ替えたりして対処しようとして、らちがあかなくて最終的にネットで調べたりしてうちのクリニックに来るというパターンが多いですね。

-プロテーゼに限らず、脂肪吸引なども事故が多いと聞いたのですが?

脂肪吸引は最悪の場合は死亡事故ですが、結構あると思います。すごいお金を積んで示談で解決しているので世間にはあまり出てこないですけど、裏情報では毎年何人も死んでいますね。
たまにニュースでポロっと出てきているのは氷山の一角ですね。一番怖いのは脂肪塞栓といって脂肪が血管に詰まってしまう事故ですね。あとは腹壁、腹筋の部分ですね、これを突き破っちゃったりして、内臓のところまで吸引する管のカニューレがはいって腹膜炎を起こしたりとか、そんなこともあります。
そんなときは救急車を呼んで救急病院に運ぶわけですが、救急病院もできれば美容でトラブっている例などは受け入れたくはないですよね。

脂肪吸引だけではなく、エラきりは出血しやすいので喉に詰まって窒息して亡くなったとかあります。骨切りはわーっと大量出血しますから。これは手術はうまくいっても術後の管理がちゃんとできていないと起きます。こんなときは、気管切開とか空気を通すといった処置をする必要があるわけですが、このような技術がないんですよね。

私としてはできる設備があったとしても脂肪吸引とかエラきりはリスクが高いのでやりたくはないですね。

-大手美容外科と個人のクリニックはどう違うのですか?

形成外科をやっていたドクターのいるクリニックでは、自己組織もちゃんと料金表に記載しています。
でも大手ではマクドナルドみたいなマニュアルがあって、全員統一の方法でマニュアル通りにやるだけです。
また、大手ではコロコロと担当医が変わったり、術後にクレームに行ったら「このドクターはもう退職していていません」といわれて全然アフターケアできないといったトラブルが多いです。
大手は人の出入りも激しいですし。もっと給料の高い別のクリニックに転職したり、2,3年で辞めちゃって開業したりすることが多いですね。これに対して個人個人やっているクリニックのほうが、カウセリングから手術、アフターケアまで全部同じドクターが担当するので安心でしょう。

-松下先生自身は自分で開業しようとは思わないのですか?

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経営とか興味ないんですね(笑
医療だけでも大変なのに経営まで考えるとかできないです。開業してバンバン儲けようとも思わないですし。
開業したものの経営がうまくいかなくて勤務医に戻ったというような知り合いもいっぱいいます。
経営がうまく回ってないと、メンタル面で手術への影響もありますしね。

-美容外科の先生はお金が大好きというイメージがありますが⋯

確かに高級外車をポンポン買ったりとか、お金をバンバン使うのが好きな人はたくさんいますね。でも私はそういうのに全く興味ないです。家でピアノ弾いていればそれだけでいいんです。モノに執着が全然ないんです。

-患者さんの安心への配慮として何かやられていることはありますか?

うちのクリニックの場合は一般診療もやっているので、お年寄りの方もいらっしゃいますし、大体的に美容外科をやっているというイメージはないので敷居は低いと思います。
不安をいだいていらっしゃる患者さんは他のクリニックで、鼻プロテーゼのトラブルを起こしたりしてやってこられる方ですね。
なんども修正してもらってもその場しのぎしかしないので治らない。そこで大手の別のクリニックに行ってみても治してもらえない。
だいたい、他のクリニック起きたトラブルの治療って面倒なので門前払いするんですね。
そのような方がうちに来て「大丈夫です。できますよ。」というとほっとした表情をされますね。

-芸能人などで「この人は整形しているな?」とわかることってありますか?

遠くで並んでいるだけだったらわからないですね。
近くで見ればわかりますが、それも全部ではないですね。薄いプロテーゼなどだとわからないこともあります。
最近はメイクも大きく進歩していて、メイクで鼻とかすごく高く見えたりとかできるようにもなりましたしね。

-家族や親戚・友人が整形をしたいといったらどうしますか?

そこは専門家としてまずよく聞いてみて、成功する確率が高いのかどうなのか?を考えます。
リスクはありますしそして傷痕は必ず残るのでデメリットを説明して、メリットデメリットを説明した上で、やるかどうかを本人に判断してもらいます。

-美容外科医の差についてはわかりましたが、美容皮膚科医の技術レベルの差とは何でしょう?

美容皮膚科は切らないでおこなう美容医療ですが、どちらかというと切ってやるほうが簡単なんですね。
切れば神経も血管も見えるので安全なんです。
ところが美容皮膚科って外から見えないところに注射を打ったりとかします。ヒアルロン酸を注射するだけでも非常にリスクが高いです。
血管も人によって通っている場所がぜんぜん違い、予想外のところを通っていることもあります。手探り状態でやらなくてはいけないので難しいです。

フェイスリフトのたるみ取りの場合だと、手術だったらいくらでも引っ張って切る取ることができます。
でも美容皮膚科の場合は切る取ることなく、いかにして最大限の効果を出すかには経験が必要になります。
ヒアルロン酸だけではなく糸を埋め込んで、さらに機械も使って⋯、といったような感じでオーダーメイドでその人にあった治療を組み合わせてオペに近い効果を出すのです。
外科の場合は切り取って引っ張れば上がるんで方針が簡単です。でも美容皮膚科の場合はひとりひとりの骨格とか違うので、どうすれば一番いいか都度都度考えなければいけない難しさがあります。

しかもリスクがあります。
先日も他のクリニックでヒアルロン酸をやって、血管が詰まってしまって皮膚が壊死を起こしそうになっている患者さんが来たということもあります。

-リフトアップなどであれば様々な方法がありますが、どの治療を選択するかはクリニックの方で決めるんですか?

患者さんが決めますね。まず切る方法か切らないかの選択があります。まあ、いきなり切るという選択はあまりされないですね。
そして切らない治療という選択であれば、その中でこれはどうかとお勧めするという感じですね。
いままでさんざん糸をやってきて良くならないから、もう切ってやって欲しいっていわれれば手術ですが、そうでない場合はいきなり切ってやるはまずないですね。

日本人ってあまりにもいきなり変わるのを嫌う傾向があるんですね。周りの人に気づかれて「何かやった?」って言われると嫌だから、自然な仕上がりを求める人が多いですね。

-話を聞いているとひどいお医者さんも多い感じがしますが、美容医療業界について思うことはありますか?

美容系は院長がいつも言っているように「エビデンスのない治療」を行って暴利をむさぼっているクリニックが多いですね。
科学的データのないことをやっているんです。仕上がりが本人が満足して、誰が見てもきれいだったら問題ないですよね。だから評価の仕方が難しいんです。データが出せないんです。美容の治療って論文も少ないんですよね、
普通だったら二重盲検とかきちんと行ってデータを出して評価をするわけですが、評価できないので科学的なエビデンスがない、あやしげな治療が蔓延することになるのです。しかも自由診療ですからいくらとってもいいんですね。
「これまだどこのクリニックもやってないから患者さん集まるよ!」みたいな感じで新しい治療を始めるんですね。
危険な治療なども野放し状態です。
例えばグルタチオンは通常は中毒症に使う薬なのですが、これを美白に「白雪注射」といったネーミングをつけて、まったくエビデンスもないのに肌が白くなりますよなどといって使うわけです。わけのわからない注射系のでたらめな治療は多いですね。

-最後に、今、注目している医療技術はなんですか?

これからはまだまだエビデンスは必要ですが幹細胞※5だと思います。自分自身の細胞を使った治療ですし。
でも幹細胞は届け出制にもなりましたし、培養したり、管理したりしないといけないので非常に大変です。
今の段階では専門的にやっているところでやるべきだと思います。うちのようなクリニックで使えるようになるにはまだまだ時間がかかりますね。

高い金額をとってガンに効くといって注射をしているクリニックもありますが非常に疑問ですね。

※5 複製して増えること、様々な臓器の細胞になることができるというふたつの能力を持つ細胞。iPS細胞などが医療分野において期待されています。

まとめ

松下医師のインタビューはいかがでしたでしょうか。
美容診療の問題点といったものを包み隠さず語っていただきました。
このインタビューが美容診療の現状の理解の一助や、クリニックの選び方の指針になれば幸いです。

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医師の紹介

松下洋二医師

このページの筆者:松下洋二
Yoji Matsushita, M.D.

鳥取大学医学部卒業後に京都大学医学部形成外科に入局。大学附属病院などで形成外科・美容外科で働いた後、2007年より五本木クリニックの美容診療部の部長に就任。

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12月29日
年末年始の休診日
五本木クリニックは2021年12月29日〜2022年1月4日までお休みです。2022年は1月5日の水曜日からスタートです。どうぞよろしくお願いします。
11月04日
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10月05日
新型コロナワクチンの有効性に関する研究について
当院が長崎大学熱帯医学研究所呼吸器感染症学分野に協力している新型コロナワクチンの有効性の研究の途中経過がプレスリリースとして公表されました。
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来院時に接種あるいは予約をしてください。受診日が遅くなる方は電話での予約も受け付けています。なお65歳以上の方に送付されている都内23区内予診票をお持ちの方は当院で接種を受けることができます。
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