高濃度PRPと従来のPRP治療との違い

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血小板濃度を高めた血小板リッチ血漿による再生医療

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五本木クリニックは、再生医療等提供機関として厚生労働省に認可されているクリニックです。現在、高濃度PRP治療を再生医療の一環として行っているのですが、普通のPRP治療ではダメなの?と疑問をお持ちの方向けに、PRP治療と高濃度PRP治療の違いについて解説いたします。

以前から採用していたPRPをなぜ高濃度PRPに変えたのか?

かなりの手間暇とお金をかけて再生医療等提供計画を国にせっかく届出して再生医療等提供機関になったのに、なぜそれを放棄して新たに高濃度PRPの届け出をしたのか、と当院スタッフの多くが感じていたと思います。

当院でも経験例、そして他施設の状況、さらに海外の文献等を検証してみると、PRPを高濃度と言い張りながらスッカスカのPRPを使用していたり、美肌目的に必要とは考えられない成分を混入しているままで、PRP治療を行なっている医療機関が目立ったからです。

美肌目的のためにはコストをかけても、混じりっけのない濃縮されたPRPが必要❗

院長である私と美容部門担当の松下医師で判断したためです。

新たに高濃度PRPの届け出をしている期間は従来届け出済みのPRP治療を中止していたことによって、患者さんはもちろんのことスタッフにも迷惑をかけたことをお詫びします。

五本木クリニックがこだわる高濃度PRPはこれ❗

従来のPRP治療に際して使用していたスピッツはこれですよね。

今見るとかなりちゃちい。

そして新たに届け出して、細胞培養加工施設番号FC3150020を得たのがこれ。

かなりものものしいキットになって、私が「トランスフォーマーみたいなヤツ」と呼んでいたものです。キット自体も以前と比べて高価になったために、治療費も高価になりました。

このキットを使うことにより、

9倍程度に濃縮されたPRPが他の成分を限りなく除いて治療に使えるのです

つまり、めっちゃ濃縮した成長因子を含む血小板を得るために、高コストでありPRP精製に手間暇がさらに掛かるような医師を含むスタッフにはより一層細心の注意を求めてしまった訳です。

だって患者さんは高価な治療費をお支払いくださるのですから、きっちり美肌効果を感じて頂けるように日夜努力するのは当たり前でしょ。

高濃度PRPの特長

旧式のPRPは血小板を2〜3倍に濃縮していました。今回、TriCeLLのキットを使用することによって血小板の濃度を9倍にできるのが当院のPRPです

さらに以前はPRPの濃縮は手作業だったよね。となると、PRP作成時のばらつき問題があって、このばらつきが患者さんが効果を実感できることを左右する大きな因子になっていました。

新しい高濃度PRPによって安定した濃縮率が得られる❗

これも今回のこのキットを導入した大きな理由です。なんで院長と松下医師はこのPRPキットに着目したのかというと、このキットを使用すると、厳格な無菌状態が求められる関節内へのPRP注入に整形外科で多く使用されていたからです。

今までのキットだと、当院ではおかげさまであり得なかったけど、異物が混入する可能性が若干否定できなくて、私も松下医師もヒヤヒヤしていました。このキットを使用すると、何回も研修会を開いたときにわかっただろうけど、一度採血したPRPの原料である患者さんの血液に、一切手を触れたり空気中に晒したりすることは無かったでしょ。

完全密閉状態で高濃度PRPが作成でき、患者さんへの治療が可能になった

ってこと。

さらに美肌目的である場合、白血球は必要ないと判断するんだよ。他施設ではW-PRPと呼んで白血球を含むPRP治療を行なっているようだけど、どうして無菌状態が求められる関節内では白血球を除去したPRPが使用されているのか、これについては各自勉強してください。勉強してわからない、具体的な箇所についてのみ私や松下医師に質問するようにしてね。

上記に対して理解できていない人は患者さんに当院のPRPをオススメしてはダメ。自分が理解していないものを患者さんに推奨することは以前から禁じていることと同じだよ(だから何回も様々な治療に関して勉強会をやっている訳だし)。

当院の高濃度PRPで期待できる美肌効果

血小板を高濃度に濃縮するためには、基本的には30mlの血液を患者さんから採血する必要があります。治療可能な部位は

頭皮以外の肌の老化が感じられる部位ならOK

なぜ頭皮がNGかというと、再生医療の届け出をするときになぜか頭皮は別だよ、と決まりが厚労省にはあったからです。

個人的には目の下のたるみとか小じわには圧倒的に効果発揮すると判断しています(できればフラクショナルレーザーも併用すれば効果は抜群)。エビデンス的な論文はこれね→「The Clinical Efficacy of Autologous Platelet-Rich Plasma Combined with Ultra-Pulsed Fractional CO2 Laser Therapy for Facial Rejuvenation」(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5314998/)。

治療時間は総計で研修でもわかっただろうけど1.5時間はかかります。患者さんに絶対に事前に説明しておかなければいけないのは、注入する部位がその場では軽く腫れるけど、数時間で収まること、皮下出血のリスクは限りなくゼロに近いこと(何人かのモニターの例でも理解できたと思うけど)、効果が出るまでには数週間から2ヵ月程度必要なことなどです。

通常のPRPは都内の美容クリニックでは当たり前のように行われているし、なんだかわからないWーPRPなんて治療方法もあるけど、上記のような本当の意味で高濃度PRPを提供しているのは、私が調べた限りでは数軒です。

以前から皆さんに伝えているように、再生医療は日本が他国に誇れる医療技術であり(あのiPS細胞を使った治療も同じように規制されている)、当院のような開業医が手を出して患者さんに嫌な思いをさせてしまったら、先人たちの苦労、休みなしで研究している人たちの努力を水の泡にしちゃいます。

くれぐれもスタッフ各自が勉強をして、「さすが五本木クリニック」と言えるような高濃度PRPを使用した肌の若返り治療を行うようにしてください。

桑満おさむ(医師)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ(医師)への相談窓口

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