老け顔、疲れた印象といった暗いイメージを印象付ける「上まぶたのくぼみ」。上瞼のくぼみ解消法

目もと・目周り

年齢を重ねると上瞼が窪んでしまいますが、治療で来ます

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疲れてもいないのに「疲れてるの?」と言われたり、電車の窓に映った自分の顔を見てギョッとしたことはありませんか?

上まぶたのへこみの原因

その原因のひとつがまぶたのくぼみです。

上まぶたが落ちくぼんでしまうと、げっそりやつれ、不健康に見えるばかりでなく、へこんだ部分に影が出て老けて見えたり、顔全体が疲れた印象になってしまいます。

上瞼の窪み・凹み

では、なぜまぶたにくぼみができてしまうのでしょうか? 

断面図を使って説明しましょう。この図は目の部分を縦に切って横からみたところです。左側の図は正常の状態、右側は上まぶたがくぼんでいる状態を表しています。

瞼が凹む原因を医師が解説した図

上まぶたの脂肪の減少

上まぶたには三種類の脂肪があります。一番奥にあって眼球を包み込んでいる眼窩脂肪(上図黄色)、眼輪筋の裏側にある脂肪(上図青色)、皮膚のすぐ裏にある皮下脂肪(上図黒色)です。老化とともにこの全ての脂肪が縮んでいきますが、特に眼窩脂肪の体積の減少が大きな原因です。

目の周りの筋肉の衰え

目の周りをドーナツ状に取り囲み瞼を閉じる働きをしている眼輪筋(上図赤色)という筋肉があります。若い頃はピンと張りのあるこの筋肉が加齢とともにゆるんでくると、まぶたを支えきれなくなり、脂肪の減少とともに奥へ引っ張られ、くぼんでしまうのです。

左の図では赤い筋肉の部分は垂直にまっすぐピンと張っていますが、右の図では「>」の形のように曲がってしまっているのがわかると思います。

皮膚のハリがなくなる

加齢により皮膚のコラーゲンが減少すると、目の周りを支えている皮膚のハリがなくなり、脂肪の減少や筋肉のゆるみとともに奥へ引っ張られ、目のくぼみにつながります。

その他の原因

以上で述べた原因はすべて老化現象によるものですが、これ以外に遺伝的、体質的に上まぶたがへこんでしまうことがあり、その場合は若い年齢(30歳前後)から症状が出てくることがあります。

また、まぶたの脂肪を取る手術や切開法による二重の手術を受けたことがある方は、手術の際に脂肪を取りすぎててしまうと、かえってへこんでしまうということもあります。

治療法は脂肪注入がオススメ!

治療は、おなかや太ももなどから脂肪を抜き採り、上まぶたのへこんだ部分に注入移植する方法がおすすめです。

ただし、注意しなければならないのが、上まぶたを引き上げる筋肉(上眼瞼挙筋)も同時にゆるんでいて、眼瞼下垂を起こしていることがあるので、その場合は脂肪注入だけでは改善しないので、まず眼瞼下垂を治す手術を先におこなわなければなりません。

脂肪注入の手順

脂肪の採取

余分な脂肪がついているところならどこからでも採れますが、採りやすいのは下腹部(おへその下の部分)ですね。3ミリほど小さく切開して、そこから細い管(カニューレ)を皮下に差し込んで吸い取る方法なので、大きな傷跡が残ることはありません。下腹部からの採取なら、おへその中を切開するので、傷跡も隠れて外からは見えません。

採れた脂肪の選別

脂肪注入の最大の欠点は、注入した脂肪が100%定着するわけではなく、生着して残る割合は30~50%になってしまうことです。ただ半分以下に減ってしまうとは言っても、生着した脂肪はずっと残りますから、半年位で完全に吸収されてしまうヒアルロン酸と比べると効果の持続性は絶大です。

できるだけ生着率を上げるためには、脂肪を採取するときに、脂肪細胞を壊さないように、やさしく丁寧な吸引操作をすることと、採れた脂肪をそのまま注入するのではなく、不純物や壊れた脂肪細胞などを取り除き、状態のいい脂肪のみを選別して注入することが重要です。

脂肪の注入

目の周りには大事な神経や血管がたくさんありますし、まぶたの皮膚はとても薄くデリケートな部位なので、注入するときにも細心の注意が必要です。

先の尖った針で注入すると血管を傷つけて内出血を起こしたり、血管の中に脂肪が入り込んだりして危険なので、先が丸くなっていて、側面に穴があいている特殊な注入針を使います。

脂肪注入に使う特殊な注射針

注入する深さは浅すぎると凸凹になったり、硬いしこりになることがありますし、上眼瞼挙筋の近くにまで注入するとまぶたを開けづらくなることもありますから、最適な深さに注入する必要があり、そのあたりの微妙な調整は熟練を要します。

ダウンタイムや術後の注意事項は?

脂肪を吸い採るのも、まぶたに注入するのもすべて局所麻酔ででき、30~40分で終わる日帰り手術です。しかも、手術といっても何センチも切ったり縫ったりするものではなく、脂肪吸引をする時に3ミリほど切開するのみで、まぶたに注入する時に切開はしません。ですから、翌日から洗顔、メイク、シャワーのいずれも可能です。

脂肪吸引をした部位は、2~3日軽く腫れたり、4~5日筋肉痛のような痛みを感じることがあります。また、内出血(青あざ)になる場合がありますが、1~2週間で自然に消えていきます。

まぶたの方は特殊な針で注入しますので、青あざになることは滅多にありません。腫れや痛みも軽度なので、翌日から仕事に行くことも可能です。

こちらの写真は手術直後の目の様子です。向かって右側のまぶたのくぼみが強かったので反対側より多く脂肪を入れている関係で少し腫れがありますが、ほとんど目立ちません。

上瞼の手術直後の様子

不安が強い方は、いきなり脂肪注入というよりも、まずヒアルロン酸で様子を見てどんな感じに仕上がるか体験していただき、半年くらい経過してヒアルロン酸が吸収されてから脂肪注入に切り替えるという流れの方が安心でよいと思います。

最後に、モニターの方の術前・術後の写真を見ていただきます。上が術前、下が術後半年後の状態です。

上瞼手術前

上瞼手術後6ヶ月の様子

目の上のくぼみが改善して若々しい、涼しげな目元になりました!

松下洋二(医師)

鳥取大学医学部卒業後に京都大学医学部形成外科に入局。大学附属病院などで形成外科・美容外科で働いた後、2007年より五本木クリニックの美容診療部の部長に就任。

主に他院での鼻整形の失敗で悩む患者さんからの修正依頼に応えて続け20年以上経ちます。こんな私の強みは、施術後、時間が経つと一体どんな影響を及ぼしていくのか、その未来について予測ができること。医師としてこれまで患者さんと向き合ってきた経験を現場で活かすだけでなく、読者の皆さんにとって少しでも有益な情報になるよう情報発信に努めてまいります。

松下洋二(医師)への相談窓口

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