これから夏本番、美容皮膚科医がすすめる万全のシミ予防対策

スキンケア

夏の強い紫外線から肌を守りましょう

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夏になると特に気になるのがシミですね。

海や山へ出かけたり、バーベキューやキャンプなど、夏には楽しい計画が盛りだくさんですが、いずれも紫外線と隣り合わせのイベントです。

もともとシミのない方でも新たにシミが発生してしまったり、シミのある方は、さらに濃くなったり、数が増えたりと、シミに悩まされる季節です。

そこで、今日はこの夏にやるべきシミ対策について、徹底的に解説したいと思います。

シミはいったんできてしまうと取るのが大変。シミをつくらない予防が一番重要

できてしまったシミは化粧品では消せません。美容皮膚科で飲み薬や塗り薬を処方してもらったり、レーザーやピーリングなど様々な治療法を駆使して積極的に治療しないとなかなか治りません。そのためにも、シミをつくらない予防ケアが一番大切なのです。

シミの予防としては、毎日、確実に紫外線対策を行うことに尽きます。

紫外線がシミの原因になることはみなさんよくご存じですが、紫外線は肌のコラーゲンも破壊し、シワの原因にもなるのです。さらに紫外線は目の水晶体を傷つけ、白内障の原因にもなりますし、皮膚がんの最大の原因も紫外線です。紫外線対策をすることは、肌の老化予防だけでなく、なにより、白内障や皮膚がんなどの病気の予防になるのです。

理想的な紫外線対策

紫外線対策としては、日焼け止め剤(サンスクリーン)を塗るのが一般的ですが、特に紫外線の強い夏場はこれ単独では不十分で、帽子や日傘など他のアイテムも組み合わせた、二重三重の防御がおすすめです。

日焼け止め剤+帽子+サングラス+日傘という4重の防御ができれば理想的ですね。

また、最近では、強力な抗酸化成分を飲むことで、身体の内側から紫外線を防御する「飲む日焼け止め」というサプリメントが人気のようですが、残念ながら日焼け止め効果についての質の高いエビデンスはありません

ヘビースモーカーの医師から「禁煙しなさい」、肥満の医師から「減量しなさい」と言われても説得力がありません。そうならないように、私も自らこの紫外線対策を実践しています。男性でこのいでたちで外出すると、人とすれ違うたびに二度見されますが、今ではその視線も気にならなくなり、むしろ相手の驚く反応を楽しんでいます。

医師として正しい日焼け止め剤の塗り方をお教えします

一番基本となる日焼け止め剤ですが、塗り方が悪いと効果が半減してしまいます。

塗りムラや塗りモレ、塗る量が少なすぎることが意外に多いです。塗る時に一か所から全体に広げていく方法はムラになりやすいので、各部位ごとにちょこちょことまめに塗っていくのが確実です。また、顔や首の前面までは塗るのですが、耳やうなじなどを塗り忘れることも多いので注意が必要です。量はたっぷり、厚塗りが基本です。また、時間の経過とともに、洋服やハンカチでこすれたり、汗で流れたり、皮脂で薄まったりすると効果が落ちてくるので、まめに2~3時間おきに塗り直すことも大切です。

紫外線を甘く見ないでください

くもっているから、日陰だから、涼しいから、部屋の中だから、ほんの4~5分だけだから大丈夫といった過信は禁物です。

紫外線は雲も窓ガラスも通過しますし、直射光だけでなく散乱光が四方八方から飛んできます。少しの時間の日焼けでも積み重なると、蓄積されてあとから遅れて影響が出てきます。

夏場や晴れの日だけでなく、1年を通して紫外線を意識することが大切です。

シミができてしまったら、自己流の治療では限界。プロにまかせるのがベスト

肌に茶色っぽいものができると一般に「シミ」ができたと言いますが、ひとことでシミといっても、何種類もあり、特に顔の場合、次の6種類のシミがあります。

(1)老人性色素班

(2)脂漏性角化症(老人性のイボ)

(3)肝班

(4)ソバカス

(5)ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)

(6)炎症性色素沈着

聞きなれない難しい名前が並んでいますが、ソバカスや肝斑などは耳にされたことがあると思います。

一般的なシミのイメージとしては、茶色い平坦な輪郭のはっきりした色素斑を思い浮かべますが、これが(1)の老人性色素斑です。

イボのように盛り上がって出てくるシミは(2)の脂漏性角化症です。

(3)の肝斑は、30~40代の女性に多いシミで、目じりから頬骨にかけてもやもやした左右対称のシミです。

(4)のソバカスは、子どもの頃から見られることが多く、鼻や頬に細かく散らばるようにでるシミです。

(5)のADMは、根が深く、シミというよりアザに近いもので、両頬上部に左右対称に出る灰色や青みがかった茶褐色のシミです。

(6)の炎症性色素沈着はニキビや吹き出物のあと、傷あとなどが茶色くシミになって残ったものです。

しみの治療がやっかいな点は、種類が多い上に、それぞれの種類に合わせて適切な治療法を選択しないと、効果がないどころか、かえって悪化させてしまうこともあることです。

美白化粧品やサプリメントは、シミの予防にはなっても、積極的にシミをうすくする作用はほとんどありません。

医療機関を受診し、専門の医師にどのタイプのシミか診断してもらい、それぞれのシミに最適な治療法を組み合わせて治療するのがベストの方法です。

当院では、6種類すべてのシミに対応できる「シミコース治療」があります。

Q‐YAGレーザー、CO2レーザー、レザートーニング、フォトRF(オーロラ)、ケミカルピーリング、イオン導入、内服薬、外用薬の8種類の治療を総動員してシミを解消します。

なかなか治らない肝斑でお悩みの方に朗報

以上、6種類のシミの中で最も治療が難しいのが(3)の肝斑です。

治療法としては、レザートーニング、ケミカルピーリング、イオン導入、内服薬、外用薬などいろいろありますが、これだけやればOKという決定打がなく、反応をみながら、いろいろな方法を組み合わせて治療します。

うまく体質に合えば、みるみる効果がでてよくなりますが、治療を中断すると、また再発してでてくることがあります。中には、一生懸命治療しても変わらない、まれに悪化してしまう、場合によっては白く抜けすぎて白斑のようになってしまうこともあり、とても苦労することがあります。

そんな難治性の肝斑の方に朗報です。

ロングパルスYAGレーザーが有効なことが最近わかってきました。

このロングパルスYAGレーザーは、本来、脱毛、毛細血管拡張症、血管腫、瘢痕、お肌の若返り(肌質・毛穴改善効果)に対して使用するレーザーですが、難治性の肝斑にも効果があるのです。

いろいろな治療を試したがなかなか肝斑が改善しない、むしろ濃くなってしまった、逆に色が抜けすぎて白斑(色素脱失)のようになってしまった方は、ロングパルスYAGレーザーがおすすめです。

梅雨も明け、これから夏本番を迎えますが、万全の予防対策で、シミに打ち勝ちましょう!

松下洋二(医師)

鳥取大学医学部卒業後に京都大学医学部形成外科に入局。大学附属病院などで形成外科・美容外科で働いた後、2007年より五本木クリニックの美容診療部の部長に就任。

主に他院での鼻整形の失敗で悩む患者さんからの修正依頼に応えて続け20年以上経ちます。こんな私の強みは、施術後、時間が経つと一体どんな影響を及ぼしていくのか、その未来について予測ができること。医師としてこれまで患者さんと向き合ってきた経験を現場で活かすだけでなく、読者の皆さんにとって少しでも有益な情報になるよう情報発信に努めてまいります。

松下洋二(医師)への相談窓口

0120-70-5929

10:00~18:30※日曜日•祝日は休診

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