なぜレーザーには様々な種類があるのでしょうか

多種多様なレーザーがあります。工業で使うレーザー、物理や化学で使用するレーザー、そして私たち医療で使うレーザーがあります。

美容医療で使うレーザーでさえ様々な種類のレーザーがあり、患者さんにとってわかりにくいものになっています。そこで、美容医療で使用するレーザーについてわかりやすく解説します。

レーザーの種類によってできることが違うから

美容医療で使用するレーザーで様々なレーザーがあります。
大きくわけてレーザーの光を作り出す仕組みの種類や、レーザーを照射する仕組みの種類よって、得意となる皮膚の症状が違ってくるからです。

なぜ種類によってできることが違うのか

レーザーは光であり、レーザーの種類よって反応する皮膚の色や深さがちがってきます。
シミといっても、表面が浮き出ているシミ、皮膚の浅い部分にできるシミ、皮膚の深い部分にできるシミがあります。そこで、シミの状態を見極めて適切なレーザーを選択する必要があるのです。

レーザーの種類

当院にあるレーザーについてご紹介します。

  • ジェントルYAG
    (一般名:YAGレーザー 波長1064nm)
  • メドライト
    (一般名:QスイッチNd:YAGレーザー 波長532nmと1,064nm)
  • レブライト
    (一般名:QスイッチNd:YAGレーザー 波長532nmと1,064nm)
  • フラクショナルレーザーアクション2
    (一般名:フラクショナルEr: YAGレーザー波 波長2,940nm)
  • CO2エスプリ
    (一般名:炭酸ガスレーザー 波長10,600nm)
  • キュリア
    (一般名 ダイオードレーザー 波長810nm)

波長によって皮膚への到達度がちがってきます。波長が長くなれば長くなるほど、皮膚の奥深くまでレーザーが到達します。

図1 レーザー種別及び波長の違いによる皮膚の到達深度の違い
レーザー波長と皮膚到達深度


またレーザーの波長によってメラニンや水に対する吸収性が違ってきます。

図2 レーザー種別及び波長の違いによるメラニン・水・酸化ヘモグロビンへの吸収性の違い
またレーザーの波長によってメラニンや水に対する吸収性の違い

図1を注意深くご覧になった方は気がついたかもしれません。
一番波長の長いCO2レーザーは波長10,600nmもあるのに、皮膚のごく表面にしか到達しません。
これはなぜでしょうか?
それは水に多く反応するので、皮膚の表面にある水によって熱に変わってしまうからです。
レーザー波長が長くなると皮膚の到達度が浅くなりますが、図2を見るとわかるように波長が900nmを超えるあたりから急速に水への反応が高っていることがわかります。このためなのです。

これらの図からわかるように様々なレーザーはそれぞれ得意とする領域が異なります。
「皮膚のどの深さに作用させるか」
「何をターゲットとして狙うか」
によって各種レーザーを使い分けているのです。

それぞれのレーザーの特徴

YAGレーザー

波長が長く皮膚の奥までレーザーが届くことを利用して、主に脱毛に使用されています。

Nd:YAGレーザー

シミと呼ばれる医学用語では老人性色素斑の治療に使われます。通常はQスイッチと呼ばれる特殊な装置が付いたQスイッチYAGレーザーと呼ばれる機種が美容医療では使用されています。

QスイッチNd:YAGレーザー

簡単に説明するとQスイッチは安定した光の波を瞬時に照射するためのシャッターのような役割を果たします。

Qスイッチレーザーとジェントルレーズの照射強度及び照射時間の違い
Qスイッチレーザーとジェントルレーズ

フラクショナルEr: YAGレーザー

フラクショナルとは細かいレーザーによって小さな孔を皮膚にあけ、創傷治癒過程(体が持つ自然治癒力によって傷が治る働き)を利用して、肌を再生するために考えられた仕組みです。
いわゆるスキンリジュビネーション(肌の再生を促すことによる若返り)に最適なレーザーと現時点では考えられています。

炭酸ガスレーザーの特徴

炭酸ガスレーザーは一般の方がイメージするレーザーの典型です。高エネルギーの出力が得られるために、水分を多く含む人体組織の蒸散に使用されます。美容医療ではレーザーメスに準じた使用方法として、イボや盛り上がったシミやほくろの治療に使われます。

ダイオードレーザーの特徴

皮膚の深い部分にまで到達することを利用して脱毛に使われることが多いです。レンズを組み合わせることによってホクロの除去にもしようされます。また、熱を利用して肌の引き締め効果も期待ができます。

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