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泌尿器科コラム

がん検診の問題点 乳がんと前立腺がん

2014年2月16日NEW終了しました

がんの検診の不思議

乳がんの検診ってなぜか地域のクリニックで行なった場合より大病院で行なった場合の方がなぜか「要精密検査」と診断されてしまう場合が多い傾向があるのです。マンモグラフィの後でさらに精密な検査が必要だと言われた場合の女性の精神的不安と金銭的・時間的負担を考えると「そんな傾向があるんだよね」では済まない問題だと私は考えました。

というのも単なる風邪で地域のかかりつけ医を受診した場合、喉をみて、熱を測って、聴診器を当てて処方をします。しかし、大病院を受診した場合、長時間待たされたあげくにレントゲン写真を撮ったり、血液検査をすることもまれではありません。地域の開業医が見逃すような些細な病変を見つけなければいけないという使命感があると場合もありますが、「誤診」を恐れるがために必要以上の検査をする傾向は否定できないと思われます。

前立腺がんのマーカーは鋭敏すぎるという問題

泌尿器科では前立腺がんが女性の乳がんと同じような傾向があります。前立腺がんの早期発見を可能としたPSAという血液検査によって前立腺がんの治療成績が格段の進化を果たしたのは間違いないところですが、将来に渡って見つかった前立腺がんがその方の寿命を左右しない場合もかなりの確率で存在しています。

このマーカーが鋭敏すぎる為に治療を必要としないがんまで見つけてしまうという悩ましい事態が生じています。

しかし、がんを見つけてしまった医療サイドとしては「無治療」という判断をするためには非常に勇気を必要とします。そのために手術を積極的に行なっていたことがつい最近までの風潮でした。精密検査のひとつである生検をおこなって悪性度が低い場合は無治療という「監視療法」と呼ばれる方法を取ることができます。

日帰りの前立腺生検の成績

しかし、PSAでがんの疑いが出た場合は、前立腺生検と呼ばれる検査をしなくてはなりません。その検査自体が感染や出血のリスクを伴っているものですし、慎重な医療機関は検査のために入院を推奨しています。当院では少しでも患者さんの時間的・金銭的な負担を避ける意味で、前立腺がんの生検は日帰りで行っています。もちろん十分な麻酔を施しますので、痛みに対する心配は無用です。正確に狙った場所を血管を避けながら生検用の針を到達させるための特別なエコーも設置しております。

大病院は前立腺の生検を出血・感染のリスクを恐れる為に入院を促しますが、熟練した医師が揃っている医師を教育する機関ではなく、患者さんの病気を治すことに専念している一部の大病院でも日帰りの前立腺生検を行っています(例えば有明のがん研)。当院では実践を十分に経験した医師が前立腺の生検にあたらせていただいていますので、現時点で検査後の大出血はゼロ、感染もゼロとなっています。日帰り生検による「がんの発見率」も大学病院と比較しても変わりない成績を残しています。

今まで他の病院で複数回PSAが高い為に生検を行ってきてすべて陰性の結果がでたけど、やっぱり心配とのことで当院を受診して、当院の日帰り生検でがんが検出した方もいます(幸いにも悪性度が低かったので、手術後のフォローアップに現在も元気に通院しています)。

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