一般診療のお問い合わせ

一般診療フリーダイヤル0120-50-5929

一般診療TEL03-5721-7000

お電話受付時間

診療時間に準じます。

美容診療のお問い合わせ

一般診療フリーダイヤル0120-70-5929

一般診療TEL03-5721-7015

お電話受付時間

10:00~18:30(木・日・祝日休)

美容整形医がバカにされる理由、W-PRPとか勝手な名称をつけるからじゃないの??

W-PRPのように明確な理論なしに、勝手に独自のネーミングをつけてしまう美容整形の世界

例えば「PRP」注入療法は野球選手の田中マー君が肘の治療につかった方法で、日本でも厚生労働省が再生医療の一つと位置付けている美容整形、というか美容皮膚科でも肌を綺麗にしてシワなどをなくすために使用される治療方法です。自分の血液を遠心分離して、成長因子が含まれた血小板を利用して皮膚の再生あるいは皮膚を新しく蘇らせる方法で多血小板血漿(Platelet-Rich Plasma)注入療法という方法です。田中選手の場合は靭帯の再生を狙ってPRP注入療法を選択しています。

このPRP療法が一部の方にかなり評判が悪い

ことがウェブ上で散見できます。「W-PRP」とか「セルリバイブジータ」という純粋なPRP注入療法を独自にアレンジして、独自のネーミングをつけた治療法が特に悪評が目立ちます。PRP(多血小板血漿)注入療法をスタンダードな治療法として採用している当院としては、なぜこのような悪評が立つのか気になっていました。

W-PRPの「W」は白血球を意味する頭文字であり、セルバイブジータのジータはギリシャ文字のζ(ジータ)と考えられ「cellrevive zitaまたはzeta」がこの用語の元と予想されます。元と予想されると記したのは、こんな医学用語ないんだもん!!

クリニックの特徴を出すために独自のネーミングをつけ、理論に裏付けられている治療法を勝手な理論でアレンジしていることが大きな原因になって患者さんに迷惑をかけているクリニックがあることがわかりました。

Platelet-Rich_Plasma_-_Google_検索
これの上澄みだけを使用するのがスタンダードなPRP注入療法です。

W-PRPやセルリバイブジータという治療法で目の下に凸凹??

純粋なPRP注入療法は皮膚の欠損の補填や歯科領域の歯肉の形成で活躍していて、美容領域でも自分の血液を使用する安全性から十分に注意をして行えば、皮膚を蘇らせるために非常に効果的な治療方法です。

しかし、残念ながら他院で

W-PRPやセルリバイブジータなどの注入療法を行って「皮膚が凸凹になっちゃった!!」

と当院に駆け込んでくる患者さんは少なくありません。

実際にどのような操作でPRPを生成して、どのような手技を行ったためにW-PRPやセルリバイブジータが原因となって、残念なトラブルが発生したか不明なのですが、幾つかのクリニックのサイトを覗いて原因をある程度予想することができます。

例えばPRPつまりご自分の血液を分離して使用するPRP注入療法に余計な成分をプラスして注入している施設があります。例えばbFGF、フィブラストなどのグロースファクターを純粋なPRPにさらに効果が出るだろう、と予想というか妄想でプラスして注入しているクリニックがあります。この場合、必要以上にコラーゲン繊維が増殖してしまいますので、凸凹になってしまうのは当然の結果です。このような学術的な裏付けを得ない治療法を受けてしまって、皮膚にダメージを受けてしまった患者さんには申し訳ないのですが、必要以上に増殖してしまったコラーゲンを消し去る方法は簡単ではありません。

他の必要ない成分をプラスしているわけではないと思われる、W-PRPのWとは「白血球」を表す「White Blood Cell」のWらしいので、純粋なPRP注入療法に白血球を少しプラスした方法らしいです⋯断定できないのはW-PRPについて書かれた信頼度が高い論文が存在しないためです。

PRP注入療法に白血球をプラスしたW-PRPの不思議な理論

W-PRPやセルリバイブジータに関する信頼度の高い論文がないので、普通患者さんが検索するであろうと思われるグーグル等で「W-PRP」と検索したところ不思議な文章に出会いました。

より高い効果が期待できる「W-PRP」とは?
PRPを進化させた療法として、「W-PRP」というものもあります。「W-PRP」とは、「多血小板血漿」に白血球を加えたものを言います。
通常、PRP療法では採取した血液を遠心分離機に1回かけて「多血小板血漿」を抽出するのですが、W-PRPの場合はこの工程を2段階にします。そうすることで、「多血小板血漿」に白血球を加えるのです。白血球を混入させることにより成長因子の量を格段に増やすことができるため、PRP療法よりも高い効果が期待できるとされます。
また、施術後の内出血もPRPより軽くなると言われています。

スキンケア大学 PRP注入などの血小板を使った注射・注入治療より

このスキンケア大学って私も執筆者として書いている、真面目な会社が運営しているサイトなんですが、このPRP及びW-PRPに関する文章は気になって気になって⋯。

まず、PRP(多血小板血漿)に白血球を加えたら進化させた治療法になるんでしょうか?それだったらわざわざ遠心分離をして、慎重に血漿だけを取り出す必要ないんじゃないのですか?ざっくり赤血球だけを取り除いて、残りの血漿成分プラス白血球を注入すれば済むことです。

さらに白血球を入れ込むとなんで通常のPRPより内出血(医学用語は皮下出血)が低くなるんでしょうか?白血球に血漿中のフィブリノゲン類似物質でも入っていて、その働きによって、血液を固めて止血するんでしょうかね???

進化した治療法なら効果も進化して欲しいところですが、他のサイトの患者さんの声(本当か嘘かは判明しませんけど)では酷評がならんでいます。

白血球を入れると成長因子が増えるという不思議なW-PRPの理論

スキンケア大学の記事には白血球を混入すると成長因子の量が増える、という内容が書かれています。確かにPRPは血漿に含まれる成長因子を利用して、皮膚を蘇らせることを目的とした治療方法です。そのメカニズムとしてPRP中にはサイトカインとして血小板由来増殖因子 (platelet-derived growth factor略してPDFG)、トランスフォーミング増殖因子‐β (transforming growth factor-βTGF略してTGF-β)、血管内皮増殖因子 (vascular endothelial growth factor 略してVEGF)、上皮成長因子 (epidermal growth factor略してEGF)が主に含まれています。

確かに白血球はサイトカインを放出する働きがあります。でも、それって創傷治癒過程に起こることではなく、炎症反応に対する反応なのではないでしょうか?一般的なスタンダードな医学ではサイトカインは造血系や免疫系での体液を介した細胞間情報伝達の実体として明らかにされたもので(特に有名なのはがんの治療方法の一つのインターフェロンやインターロイキンです)、一方、成長因子は固形組織の研究から明らかにされたものです。成長因子・増殖因子という語は増殖を促進することを意味しますが、サイトカインが直接そのような働きをするとは捉えていません。

このようにいい意味でユニークでオリジナリティあふれる、悪い意味というか普通の感覚なら、非理論的で実証されていない治療方法をさらに自分勝手な解釈でアレンジして、実際に患者さんに治療を施すことが一部の美容医療で行われているのです。

患者さんは勉強不足な医師の実験台ではないのですよ!!

このレベルの理論で実際に患者さんに治療してしまう美容外科・美容皮膚科。こりゃ、他の科目と比べて当然バカにされて、低いポジションの医療と認識されて当然です。

美容に関係する医師はとにかくみんなでしっかりした論文を書いて多くの他科の医師に読んでもらい、間違っていないか、果たして実験レベルの治療を患者さんに実際に使用していいものなのか、などの論議をいただく機会を設ける必要を強く感じています。

関連エントリーです。ご参考までに。
PRP注入療法 聞きなれない治療法ですが⋯・
PRP療法は血小板と血漿を使って注射する美容治療方法です
顔のたるみを改善する「フェイスリフト治療で死亡」って、エステでPRP注入療法は米国でも当然違法です 追記有り