電子たばこが爆発して死亡⁉加熱式たばこ、電子たばこ、どっちでも害はあるのは当然❗

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いかに権威のある大学教授が「たばこは肺がんの原因じゃない」というトンデモ話を主張しようと、科学的検証によって医学的には喫煙が肺がんの原因の一つであることは確立した事実です。

喫煙で肺がんにならなくても爆発で死亡する危険性がある?

今、日本で問題になっているのは喫煙者ご本人の健康問題よ受動喫煙であることはみなさんご承知だと思います。普通の紙巻きタバコが肺がん以外のがんの原因でもあり、心血管系、呼吸器系の病気を引き起こすことも科学的医学的に立証された事実(いわゆるファクト)です。

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先日、亡くなった方には申し訳ないのですけど、こんな事件がありました。

電子たばこの爆発で男性死亡、頭部に破片突き刺さると2018年5月16日のCNNが報じています。肺がんなどの死に至る病気はたばこを吸ったからといってすぐに罹ってしまうものではありません。某教授はその辺りをヘンテコにいじくり回して、たばこは肺がんの原因じゃないとのトンデモを拡散しているようですけどね(苦笑)

炎上中❗トンデモ発言を繰り返すニセ医学の伝導者、武田邦彦先生を無理やり庇ってみました。追記あり

炎上中❗トンデモ発言を繰り返すニセ医学の伝導者、武田邦彦先生を無理やり庇ってみました。追記あり

大学教授であってもトンデモさんはいます。武田邦彦教授はいままでも数々のヘンテコリンな発言を繰り返してきました。トンデモ武田教授、逆張り商法とも呼ばれる常識に反する言質、どのあたりが明らかに間違っているかを「喫煙は肺がんとは関係なし」説を例に説明してみます。

普通のタバコであろうと、電子たばこであろうと、加熱式タバコであろうと、吸っているご本人だけではなくその周囲にいる方にも健康被害を引き起こすことを再確認するともにその危険性を少し整理してみました。

電子たばこと加熱式タバコって違うの?

日本呼吸器学会は電子たばこと加熱式たばこの両者が記載されています。一般的にはiQOS(アイコス)は加熱式たばこ、Ploom TECH (プルーム・テック) は電子たばこ、とされているようですが、その違いが実は私にはよく理解できておりません。というのもVAPE(ベイプ)という名称の商品も売り出されて言います。

加熱式たばこ(だと思うんですけど)であるアイコス(IQOS)の吸引システムはタバコの葉を熱して、そこを通過した水蒸気(もちろんニコチン入り)を吸う、だから有害な成分の一つであるタールが含まれないので、普通のタバコと比較して健康的という理論構成になっているようです。さらにタバコの葉のニコチン成分を水蒸気として吸引するから、煙が少ないので受動喫煙問題もクリアできる、ってなことらしい。

一方のプルーム・テック(Ploom TECH)は電子たばこと呼ばれていることが多いようです(間違っていたらスイマセン)。これは粉末状のタバコの葉を詰めたカプセルを熱して、その蒸気を吸引する仕組みになっているようで⋯

電子たばこと加熱式たばこの違いが全然理解できないよー❗

私が理解できる範囲の違いってiQOSは加熱したタバコの葉を加熱していて、プルーム・テックが粉末状のタバコの葉を吸引している加熱式たばこであろうと、電子たばこであろうとどっちもタバコじゃん❗レベルの解釈になってしまうのでした。ちなみの今回CNNで報じられた爆発した電子たばこはスモーキーマウンテン社製のモッドという商品なんで、日本では前述のVape (ベイプ)という名称で売られている商品のようです(これも間違っていたらスイマセン)。今回の死亡事故を引き起こした電子たばこが加熱式タバコがどっちか知らんけど、Vape (ベイプ)であることが強く予想される理由の一つとして

米国では加熱式タバコであるiQOS(アイコス)は販売が許可されていない❗

意外と知られていない事実です。でもこアイコスって米国の会社フィリップモリスが作っています。アイコスといえばマルボロ。てっきり海外でも人気あって日本でも人気が出たと思いがちですが、違うわけです。

自国で販売が許可されていない健康を害することが知られている商品を他国で販売しちゃうの、これって昔々欧米諸国が中国の王朝であった清にアヘンをバンバン輸出していた図式と似ているんじゃないの??

電子たばこ、加熱式たばこは普通のタバコより健康を害することは無いという幻想

喫煙者の多く、多分ほとんどは体が求めてたばこを吸う習慣が身についた訳ではないと思います。テレビや映画の主人公がたばこを吸う姿を観て「かっこいい、大人ってこんなムードを醸し出さないとねえ」的にいたずらとして吸い出したんだと思います。

女性の場合はファッション誌を飾るモデルさんのくわえタバコ姿に憧れて、ついつい吸ってみた、なんてことが初タバコのきっかけだったと勝手に予想します。あるいはご両親や身の回りの大人たちが当然のごとくタバコを吸っていたために、大人になったら喫煙することが当たり前と思っていた人もいるかもしれません。

医療機関であっても、私が医師免許を取得した時代は大学病院の外来でも喫煙しながら診察していた科もありました(どんだけ野蛮だったんだ)。私が所属していた泌尿器科は先輩の100パーセント近くが海外に留学していたということもあり喫煙者は教授と私の二人っきり。医師になったばかりの若輩者の私は「お前、タバコ吸うなら教授室で吸ってこい❗」と医局長に言われて教授室で教授と雁首並べて煙をくゆらしていました(今考えると教授の懐の深さに感謝いたします)。

喫煙者ってなんでここまでしてたばこを吸おうと思うのか⋯それって単純に依存性つまり中毒性があるからですね。喫煙者が周囲の人々に迷惑をかけないでたばこを吸うことは私は非難しません、もしも、その方が肺がんや膀胱がん(膀胱がんの原因の一つとして喫煙は医学的見地から疑う余地がありません)になったとしても「がんになったのはあなたの責任」なtんて言葉を投げつけること絶対にしません。今、問題として重要なのは吸引したくない害のある物質を知らず知らずに吸い込まされている受動喫煙です。

受動喫煙って飲酒しているオッサンが横を通りがかった人に、その人の意思と関係なく酒を飲ませているのと同じなんじゃないでしょうか?

CNNが報じた電子たばこが爆発して飛び散った破片による死亡事故、これもよくよく考えてみると滅多にないこととしても、運悪くその破片が周囲の人を傷つけた可能性も否定はできません。現在、セクハラ・パワハラって嫌だなーって感じた人がいたらそれで成り立つと考えられています。喫煙だって周囲に一人でも嫌だなーって感じる人がいたら普通のタバコは当たり前、電子たばこであろうと加熱式たばこであろうと許されない時代になっていることを喫煙者の方は肝に銘じていただきたいですね。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

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