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血尿はからだの赤信号です

今回は血尿についてお話します。

  1. 健診や人間ドックの尿検査で血液が混ざっていると指摘されたことがある。
  2. 実際に目で見て尿が赤かったことがある。

どちらも血尿と呼ばれるものですが、❶は顕微鏡的血尿 (尿潜血) 、❷は肉眼的血尿と言います。このような血尿を認めた際は、泌尿器科の病気が隠れていることがあります。

泌尿器科の担当する領域は以下の臓器や器官があります。
尿を作り出す腎臓、尿が腎臓から膀胱へと流れる通り道である尿管、尿を一時的に貯めておく膀胱、膀胱から尿が排泄される尿道
顕微鏡的血尿 (尿潜血) や肉眼的血尿は、これらの臓器、器官からの出血を反映しています。

健診や人間ドックでは約10%の方に顕微鏡的血尿(尿潜血)が見つかります (陽性) 。
総合病院では、これらの血尿で紹介された方の4%程度で何らかの病気が発見されます。
健診や人間ドックで血尿が発見された場合には、症状はなかったとしても、泌尿器科受診をおすすめします。

泌尿器科に受診した場合、まずは採尿していただき、新鮮な尿で精密検査を行います。
尿の色、潜血反応の有無、細菌の有無、尿糖の有無など、専門の検査技師がチェックし、顕微鏡で尿を観察して、血尿の程度や他の含有物 (白血球,結晶,細菌など) を再検査します。

当クリニックでは、診察時に症状の有無、病歴などの問診後に、必要に応じて超音波 (エコー) にて腎臓、膀胱、前立腺などの状態をチェックします。
また、当クリニックでは膀胱鏡検査が可能になりましたので、肉眼的血尿を認めた場合には膀胱鏡検査を行っています。
さらなる精密検査が必要と判断した場合は、総合病院へ紹介させていただき、CTやMRI検査を追加します。
一般に総合病院では、紹介された方の約30%に膀胱癌、尿路結石、腎のう胞、腎盂腎炎など何らかの異常所見が認められます。

顕微鏡的血尿 (尿潜血) について

約90%の方は精密検査でも異常なしと判断され、治療の必要はなく経過観察となります。
このように健診や人間ドックで発見される無症状の顕微鏡的血尿が、すぐに大きな疾患につながることはありません。
しかし、精密検査によって、腎癌や膀胱癌、前立腺癌などのように命に関わるような疾患が発見されることもあります。
また、顕微鏡的血尿の経過観察中に病気が判明してくる場合もあります。

肉眼的血尿について

ロゼワインのように、目で見て明らかに赤いというような血尿を認めた場合は、
顕微鏡的血尿の場合よりも、高率に重大な疾患が隠れている可能性があります。

無症状で、きっかけもないのに、突然肉眼的血尿を認めた場合は、腎癌や膀胱癌も念頭において精密検査を受けていただきます。
40代後半以降の、一般にがん年齢と言われる世代では前述の泌尿器科領域の癌が検出される頻度が高くなります。
地域や施設により多少増減はありますが、一般に肉眼的血尿で受診した方の20%程度で、何らかの泌尿器癌が発見されます。
その中で、およそ90%程度は50歳以上の方が占めます。

また、わき腹や下腹部痛、下腹部違和感などの症状を伴う肉眼的血尿を認めた場合は、尿路結石や尿路の炎症の可能性が高いと思われます。

腎臓の中で生じた結石が腎盂に移動して、尿管に移動するときに尿管粘膜に擦れて傷がつき出血するため、肉眼的血尿として生じます。
同時に、尿路結石が尿管にはまり込んでしまい、尿の流れが停滞したり、遮られてしまうと、腎臓や尿管の内圧が高まり激しい痛みを引き起こします。
肉眼的血尿と同時に、または、その前後に膀胱付近の下腹部や尿道が痛む場合は膀胱炎や前立腺炎の可能性もあります。
大腸菌などの細菌によって膀胱炎が引き起こされた膀胱粘膜は、出血しやすくなっているため、肉眼的血尿の原因になり得ます。
尿路結石や尿路の炎症は、40歳以下の比較的若い年齢層にも多く認められます。

このように、無症状の肉眼的血尿では癌を疑い、痛みなど有症状の場合では尿路結石や炎症などを疑います。

今回は、血尿についてお話しましたが、上記のことを念頭においていただき、血尿を認めた際は、当クリニックの泌尿器科専門医を受診してください。

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医療ニュース

著者

桑満おさむ医師

このページの文責:桑満おさむ(医師)
Osamu Kuwamitsu, M.D.

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区で五本木クリニックを開院。

患者さん1人ひとりのホームドクターになるという理念のもと、常に敷居が低くどなたでもお気軽に来院できるクリニックを目指し、とくに日帰り検査・手術に力を入れています。技術の向上はもちろんですがより新しい医療機器や治療方法・医学情報の提供につとめています。患者さんとの会話を大切にしています。

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