嚢胞腎(のうほうじん)

嚢胞腎とは

腎臓の腎実質内に大小無数の水がたまった袋(嚢胞)が形成され、しだいに大きくなって腎臓全体が腫れて大きくなる病気です。遺伝性と非遺伝性があり、非遺伝性には先天性と非先天性があります。遺伝性のほとんどは左右両側に起こります。

症状

遺伝性の主な嚢胞腎には、常染色体優性嚢胞腎と常染色体劣性嚢胞腎があります。常染色体優性嚢胞腎は嚢胞の形成が緩やかに進行するため、多くの場合、成人してから発病して腰痛や血尿などが見られます。進行すると腎機能の低下から高血圧、蛋白尿、食欲不振、疲労感などの症状が現れ、やがて腎不全に陥ります。常染色体劣性嚢胞腎は発病が急激で、多くは生後間もなく死亡します。

一方、非遺伝性の一つである単純性嚢胞腎では、多くの場合、症状はありません。嚢胞の圧迫による腎実質への影響はほとんどなく、腎不全を起こすことはありません。

原因

常染色体優性嚢胞腎は、第16染色体や第4染色体に原因遺伝子があり、対になった染色体のどちらかに原因遺伝子があると発病します。腎臓だけでなく、肝臓、肺、脾臓、精巣上体などにも嚢胞ができます。

常染色体劣性嚢胞は、第6染色体に原因遺伝子があり、対になった遺伝子の両方に原因遺伝子があると発病します。
単純性腎嚢胞は、血液をろ過して尿をつくるネフロンが閉じてしまうことが原因となって嚢胞が形成されます。

診断と検査

基本は遺伝なので、両親や親族の腎不全、透析の有無を問診します。検査は超音波検査です。

当クリニックの考え方・治療方法

脳動脈瘤を5〜10%に合併し、破裂すると命に関わるので、MRI検査のため連携病院へ紹介します。腎機能を保つための生活指導と血圧のコントロールで治療します。

処方される主な薬

治す薬はありませんが、最近はバゾプレッシン受容体阻害薬(トルバプタン/サムスカ)が使用できるようになりました。

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このページの執筆した医師

桑満おさむ医師

このページの筆者:桑満おさむ
Osamu Kuwamitsu, M.D.

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

患者さん1人ひとりのホームドクターになるという理念のもと、常に敷居が低くどなたでもお気軽に来院できるクリニックを目指しています。技術の向上はもちろんですがより新しい医療機器や治療方法・医学情報の提供につとめています。患者さんとの会話を大切にしています。

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