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病気になった時、どこに相談すれば良い?信頼できる相談先を医師が教えちゃいます❗

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私は医師なので当たり前といえば当たり前なのですが、常に赤の他人から体調の不安を相談され、病気である場合は診断名を付け治療しています。

あなたは自分が病気になった時にどこの誰に相談しますか?

当たり前のことで意識していなかった受診までの流れ

当院を受診する人は、

体調が思わしくない→これは病気の可能性が高い→そのために医療機関を受診する必要がある→どの医療機関を受診すれば自分の体の調子が悪いことを解決できるかを調べる→仕事を休むなど受診する時間を確保する

というかなり面倒な手続きをすることによって、やっとこさ私の診察を受けることになります。

実は今日の今日まで、この煩雑な工程を経ることによって、当院を受診しているということをあまり意識していませんでした。

医師である私としては治療に到るまでの流れは、特に意識していない日常の診察業務ではあるのですが、患者さんにとってはここに到達するまでは長い長い道のりになっています。

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日本調剤「ビジネスパーソンの健康に関する意識」

健康への不安を感じている人はどの年代の男女問わず半数以上に達しています。

やっぱり体調が悪いとネットを検索する人が多い

自分の病状をネットで調べて、なぜか医療従事者でない人のサイトを読み込んで「ぜひ、この人が書いている治療方法を自宅で試してみよう」と判断してしまう人も多いようです。中には医師であっても、どう考えてもニセ医学を拡散している輩がいますので、そんなサイトに魅了されてしまったら悲惨な結末を迎えるリスクが高くなります。

今回、ご自身の健康状態に不安があった場合、どこの誰に相談することがベストあるいはベターな選択であるかについて、考察してみます。

体調に不安がある、病気かもしれない、じゃあ、どこに相談するか?

なんとなーく調子が悪い、あるいは周囲の人に体調が悪いのではないかと指摘された時にどこの誰に相談するのがいいのでしょうか?あるいはどこの誰に相談することが多いのでしょうか?

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厚生労働省「健康意識に関する調査

健康に関する情報にどの程度接していますか、との質問に対する回答はこのようになっています。インターネットによって健康情報を得ている人の割合は74.6パーセントにも達していて、かかりつけの医師から健康情報を得ている60.5パーセントを上回っていることがわかります。

体調が思わしくない、健康に不安がある時、かかりつけの医師がいる場合はそれなりに気軽に相談できるでしょうけど、前述のようにかかりつけの医師がいないと仮定した場合は長い長い道のりというか、時間というか、苦労というか、面倒臭い過程が必要となり、手軽に情報を得ることができるネットを利用している人がめちゃくちゃ多いことが分かります。

じゃあ、ネットで見つけた健康に関する情報が信頼できるものであるかを同じ人を対象にして調査したところ、このような結果になっています。

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なんとネットで得られた健康に関する情報を55.6パーセントの人が信頼できると回答しています。

このアンケート調査によれば、かかりつけの医師90.7パーセントとかなり高い割合となっていますので、かかりつけの医師は日々の診療においてどれだけ重要な情報源となっているかを再確認する必要がありそうです。

病気の悩みの相談相手がいない

なぜか現在では消え去っている日経ウーマンの「30代女性の3割、病気の悩みの相談相手がいない」とのタイトルの記事があります。画像検索でぼやけたグラフを見ることが可能ですが、それによるとやはり59.6パーセントの人がインターネットで検索していて、家族に相談するの53.5パーセント、病院に行くの33.8パーセントをはるかに上回っています。ちなみに友人に相談するは19.8パーセントとなっています。

医療機関を受診するには、面倒な作業が必要になります。

そんな人にぜひ利用してもらいたい公的なサービスがあります。

病気のことを気軽に相談できる公的なサービス

「ひまわり」という公的なサービスをご存知でしょうか?東京都の場合、東京都福祉保健局が医療機関の案内を365日24時間行なっています。体調が悪い、健康に不安がある、痛い、辛い、そんな場合はひまわりに相談すると適切な医療機関の場所を教えてくれます。電話するのが面倒、電話は苦手、という方はウェブサイトもあります。

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夜中に急にお腹が痛くなった、子供が転んで怪我をした、おじいちゃんやおばあちゃんの調子がなんか変、そんな急を要する可能性がある場合は「#7119」に相談してみてください。私が知る範囲では、この救急相談センターの存在を知っているのは医療従事者に多く、一般の方では少数派です。

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このサービスを利用することによって救急車を要請するような急を要する状態なのか、ちょっと様子を見て近くの医療機関を受診すれば良いのか、家庭内である程度の処置ができるのかの判断が可能となり、無駄な救急車の出動を抑制することができます。

さらに深刻な病気である時はどこに相談すれば良いか

がんは今では二人に一人はかかってしまう病気です。ほとんどのがんは即イコール死ではないことは多くの人が知っているとは思います。しかし、命に関わる病気であるためにいくら信頼できるかかりつけ医に相談しても、「ひょっとして、他の治療方法があるのではないか」との疑問を持つのは当然のことだと思います。

がんと診断された場合、私が一番信頼度が高いと判断する相談サービスは「がん相談支援センター」です。がん相談支援センターではがん相談の専門家が様々な疑問に対応してくれます。

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がん情報サービス「がん相談支援センターを探す

ネットでがんの相談先を検索すると、色々なサイトの広告が現れてきます。それらの中にはある一定の医療機関を紹介することを目的としたものもありますので注意が必要です。

気軽に相談できるかかりつけ医がいないとお困りの方でも、うまくネットを利用することによって適切なアドバイスが受けられることを知っていて損はないと思います。くれぐれも素人あるいは素人ライターの医療情報に惑わされないようにご注意ください。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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