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大流行の兆しの風疹❗患者数は昨年の30倍‼

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風疹が今年大流行の兆しを示していますが、なぜ大流行しているのでしょうか?

予防接種を中止したことが大きな原因

1977年から女子中学生に対して集団予防接種の形で行われていたのですが、幼児期から定期的に予防接種をした方がいいとの考えから1988年から風疹は定期接種として行われました。

こんなに急カーブで増えています。

風疹2

その時はMMRワクチンと言われる風疹以外に流行性耳下腺炎・麻疹を含む新三種混合ワクチンとして開始されたのですが、このワクチンに問題がありました。初期に想定していた以上に流行性耳下腺炎を予防するワクチンによる無菌性髄膜炎の発症が起きたのです。そこで1993年に定期接種は中止されました。そのごMMRワクチンから流行性耳下腺炎のワクチンを除いたものを使用しての定期接種が2006年から行われるようになりました。さらに前述の集団予防接種から定期予防接種に移行する期間は個別での予防接種となったため受けていない方が多いのです。

これらをまとめると

  • 1979年4月2日生まれ以降、1987年10月1日
  • 1997年以降1989年にかけて中学生だった男子
  • 1993年~2006年までに生まれた男女

以上が予防接種を受けていない可能性が高いのです

何が問題か?

風疹自体はそれほど危険な感染症ではありません。昔は三日はしかと呼んでいたくらいですから。また一度罹るとほとんどの人が二回目に感染することはありません。またウィルスに感染しても症状がでないで免疫力だけがつく、不顕性感染も多い疾患です。しかし、妊婦が感染すると大変なことが起きてしまいます。先天性風疹症候群と呼ばれるものに赤ちゃんが罹ってしまうのです。先天性風疹症候群は難聴・心臓病・白内障・心身の発達障害を引き起こしてしまい、親子共に生涯にわたって苦しめられるのです。特に妊娠初期の12週までの妊婦が風疹にかかると先天性風疹症候群のあかちゃんが生まれる可能性が高い(ある調査によれば90パーセント以上)のです。

予防接種の重要性

インフルエンザなどの予防接種では「オレはかかってもたいしたことではないから」などの理由で予防接種を受けない方が多くみられます。そんなあ「あなたが一番迷惑です!」なぜなら実際に風疹に罹っても症状はたいしたこと無いかもしれませんが、感染したあなたからひょっとしたら電車で隣り合った妊婦の方に感染させてしまうかもしれません。自分中心に考えたら予防接種は積極的に受けないでいいのかもしれませんが、これから生まれてくるあかちゃんのことを考えたら予防接種は受けなければいけません。はっきり言います。風疹の予防接種はマナーです。

風疹予防

現在風疹の予防接種を自治体などか積極的に働きかけています。各自治体に上記の風疹予防接種空白期間にあてはまるかたは、ぜひお問い合わせてください!

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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