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「長生きの秘訣」のまとめ、それは食生活にあった!!は本当?嘘?

長生きをした人、長寿村に「長生きの秘訣」があった??

病気をしないで、健康的に長生きをしたい、と多くの人は思っているはずです。そうなるとどのようなことをすれば長生きできるか、長生きの秘訣とはなにか?が気になってしまいます。高齢化社会を反映して「健康で長生きする秘訣」に関連する週刊誌やテレビ番組が大人気です。

「○○すれば長生きできる」「長寿村の人は○○を食べていた」なんて感じの「長生きの秘訣」を示唆するタイトルが溢れかえっています。例えば週刊ポストの「100歳超え77人『長寿村』ではこれを食べていた」(2016年11月18日号)では、今までの常識とされていた野菜中心でなくても、変な一派が目の敵にしている牛乳でも、コテコテの脂もんを食べていても100歳を超えた方々が紹介されています。先日、一般的には長寿であると考えられている僧侶の寿命について検討をしました。

長生きしたけりゃ仏門に!!??お坊さんが長生きは本当か??

これで引用した記事の一次ソースを手に入れましたので、さらなる「長生きの秘訣」についての検証を行ってみました。

脂っこいものを食べても、白米ばくばく食べても、肉食でも長生きできる

週刊ポストで長寿村として紹介された京都府京丹後市は人口は地方都市の典型例として、ガンガン減少していますが、90歳以上の方が占める割合がこのグラフのように(紫の部分)大きくなっており、確かに長寿村と言えるので、ひょっとして長寿の秘訣があるのではと取材記事にしたことが予想されます。

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京丹後市の5歳年齢階級別人口の推移より

さぞや長生きの秘訣として「長寿食」があるんじゃないの、と予想して取材されたんでしょうけど、結果は大違い

長寿村の100歳以上のお年寄りは好き勝手な食事をしていた!!

と記事からは読み取れます。例えば(以下の症例は週刊ポスト 2016年11月18日号 P60ーP62を参考としました)。

●刺身、冷凍した魚(冷凍食品は体にわる説の皆さん注目)、偏らないように肉も食べる

●食事は軍隊式に時間を決めて3食しっかり摂る

●薄味に気をつけているけど、最近は濃い味付けになった

●パン食、白米なんでもござれ

●朝食はパンと牛乳(牛乳を目の敵にしている某医療ジャーナリストさんもいます)

などなど、「白米は危険」「肉食は危険」「白い食べ物は危険」などの主張をして、センセーショナルな記事をお書きになっている医師・管理栄養士・食の評論家・医療ジャーナリストさんたちが真っ青になるような内容の食べ物で100歳を超えしているんです。

長生きの秘訣、でもこれは変じゃないの?

先日のお坊さんは長生きなのか?のブログは愛知がんセンター名誉総長の大野竜三先生の書かれた製薬会社の広報誌を参考とさせていただきました。大野先生が参考文献として挙げられていた「寿命の長さからみた職業別のライフスタイル」(醫學のあゆみ 149(13): 937 -940 1989)の全文をゲットしましたので追加情報として、長生きとされる僧侶は本当に長生きだったのか?を補足します。なお「医学のあゆみ」で検索してもなかなかヒットしなかったのですが「醫學のあゆみ」で検索してやっとメディカルオンラインで論文を見つけることができました(論文って英語で書かなければ、世界的には、だーれも見つけることができないのです)。

この論文は森一さんという郡山女子大学の先生が書かれたものですが、森さんは他にも寿命に関するいくつかのユニークな論文があります。今回取り上げた論文は奈良から平安時代、江戸時代、昭和の3つの時代のどんな職業の人が長生きか?長生きの秘訣はないか?をテーマにしたものです。奈良時代から江戸時代にかけてはデータの質が当然問われますので、昭和について書かれたものを紹介します。なお,お坊さん、僧侶、住職、管長などの呼び方は宗派によって違ったりするといけないので、僧侶という言葉で話を進めます(尊師なんていったらヤバイ方面だよ)

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「寿命の長さからみた職業別のライフスタイル」より 古い論文のPDFなんで見づらいかなぁ。ダントツ宗教家(仏教僧侶限定)が長寿です。でもね〜、この論文ってメチャバイアスが掛かっているんです

昭和期の人のデータを集めるために使ったのが、新聞の死亡欄

こりゃ有名な僧侶しか掲載されないんじゃないですか???

1:厳しい修行をこなして修行僧合格 → 2:さらに徳を積み重ねて、宗教活動に専念 → 3:様々なライバルから選ばれてくらいの高い僧侶となる → 4:亡くなった時に新聞の死亡記事になる

このような図式から、もともと体力がない人は1の段階で脱落。精神的に弱い人は2の時点で脱落。つまり、僧侶は長寿である、との結論を導くのはバイアスがかかっていて、もともと身体共に健康でそれを維持できた人が新聞の死亡欄に掲載されるような偉い僧侶になる、ってのが正解ではないでしょうか?

長生きの秘訣である食生活・ライフスタイル(特に職業も含む)に関する、バイアスのかかっていない詳細なデータってかなり少ないのが現状です。大野竜三先生のデータ収集方法は寺院のHPですからデータの質としては高いものになりますので、生意気ですけど今後大野先生にさらなる研究を続けていただきたいと思っています。

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日本新薬広報誌「京」189号 「健康長寿の要因を探る」 愛知県がんセンター名誉総長大野竜三先生の記事より 明らかに僧侶になった方の寿命が長いことがわかります。

おまけ:同じ宗教家として歴代のローマ法王の死亡年齢を調べて見ました・・・これが驚くほど高齢で亡くなっています。

「困難のなかにもみずからの喜びを味わった」との重〜いお言葉を論文で森先生は述べています。やらされている感を持って仕事しちゃダメとも解釈できますよね、長寿村である京丹後市のじいちゃん、ばあちゃん、高僧、ローマ法王にこの一点は共通していると考えますが、いかがでしょうか?

長生きの秘訣のまとめ

食べ物に関しては、満遍なく少しつづ、偏らず、食べ過ぎずが長生きの秘訣のようです。「○○を食べることが長生きの秘訣」「長生きしたけりゃ○○しなさい」的な話は長寿とは結びついていません。

「朝食抜き健康法」がありますが、少なくとも長寿とされている方は朝食を摂っています。「肉食拒否派」の方の健康法も長生きには繋がらないようです。「白い食べ物は毒」的なトンデモさんはどっかに行ってください。どうしても長生きの秘訣はこれだ!!的な健康法を選択する方はローマ法王になるのは現実的ではないので、ぜひ京都にある京丹後市に住んで仏門に入ることが王道です。

京丹後市の100歳以上の方、日本の高僧、ローマ法王から導かれる長生きの秘訣は、人の役に立つことを自分の意思で行う、これに限るようです。奇抜なアイディアの健康食に惑わされないようにお気をつけください!!

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