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褐色脂肪細胞と肩甲骨ダイエットの深くない関係、肩甲骨には痩せポイントがある?!はニセ医学??

褐色脂肪が刺激されると、通常の運動とは比べ物にならないほどの脂肪が燃焼されるので、褐色脂肪が多い肩甲骨付近を動かすことで簡単にダイエットできるというのが肩甲骨ダイエット。運動しなくても褐色脂肪を冷やすだけで痩せるといった話もありますが医学的根拠は一切ありません。ですが定期的にこの情報は流行ります。年に何回か必ずテレビ番組に登場します。褐色脂肪(BAT細胞)およびベージュ脂肪細胞についてはまだ研究段階で不明点が多いのです。なぜ、このようなもっともらしいニセ医学情報が広まるのか医師が解説します。

肩甲骨ダイエットと褐色脂肪細胞のもっともらしい関係、ウソとは言いませんけど⋯

ダイエットマニアの間で褐色脂肪という言葉が今話題になっています。脂肪のくせに脂肪を減らす作用をもった「褐色脂肪細胞」というものがあり、肩甲骨周辺に密集しているから肩甲骨を動かせばダイエットできるという非常に判りやすい理論のダイエット法なんですが、それって本当なんでしょうか???肩甲骨とダイエット、その理論的裏付けである褐色肥満細胞について検討を加えました。

褐色脂肪細胞の分布図

http://www.nature.com/より
確かに褐色脂肪組織は肩甲骨周辺に有りますが、使われている図、これネズミですね。

人間にも褐色脂肪組織は存在しているものの赤ちゃんの頃は豊富ですが、成長とともに減少していきます。

この褐色脂肪細胞の働きがダイエットの関係が証明され、褐色脂肪細胞の働きを活性化するには肩甲骨の運動が有効と証明されて初めて、肩甲骨ダイエットの医学的理論の裏付けができるんですが、残念ながら現時点の医学的見解は「間違い」という結論になってしまいます。

そもそも褐色脂肪とはなんでしょうか

褐色脂肪細胞は褐色脂肪とも呼ばれますが(Brown adipose tissue)、脂肪には白いのの褐色の二つの種類があることから話は始まります。赤ちゃんや冬眠する動物がエネルギーを生み出すために運動をしないでも熱を生み出すという不思議な働きに注目が集まりました。

脂肪細胞をダイエットで減らすためには運動がマスト事項となっていますが、だまっていてもこの褐色脂肪細胞を刺激すればエネルギーとして使われるために、脂肪が減ることになりますので楽チンに余分な脂肪を失くすことができるということになります。

この褐色脂肪細胞はノルアドレナリンの刺激によって熱を生み出します。ノルアドレナリンは人間の体に対しては主に興奮状態を起こす作用がありますから、エネルギーが消耗されて瘦せそうなイメージは確かにあります。でも、この褐色脂肪は赤ちゃんには豊富にあるけど、ある一定の年齢に達すると全脂肪に対する割合として少なくなるために、ダイエットに有効活用はできないとされていました。

しかし、「Developmental Origin of Fat: Tracking Obesity to Its Source」(Volume 131, Issue 2, p242–256, 19 October 2007)というタイトルで褐色脂肪細胞が「Cell」という非常に高尚な医学専門誌に掲載されたあたりからダイエット業界の動きが激しくなって来ます。

Developmental_Origin_of_Fat__Tracking_Obesity_to_Its_Source__Cell

Developmental_Origin_of_Fat__Tracking_Obesity_to_Its_Source__Cell
http://www.cell.com/より

肩甲骨を動かすことによって褐色脂肪が活性化??肩甲骨には、やせるポイントがある??

赤ちゃんの時に活発に活動をしていた褐色脂肪細胞は大人になるに従って機能しなくなる、というのが医学的常識でしたが最近は成人でも褐色細胞がある程度は残っていることがPETを使う検査などで指摘されてきました。冬眠状態のように体が冷えると残存している褐色脂肪細胞が働きだすこと、褐色細胞が元気でないと内臓脂肪が増える傾向があり、血糖値も高くなるということもわかって来ました。

じゃあ、この褐色脂肪細胞ってどこにあるのよ?という質問がでるでしょうけど、それが胸や肩周辺、そして「肩甲骨」の周りだったのです。

ダイエット業界のリサーチ能力には頭が下がります

別に医学論文が全てではありませんし、STAP細胞のようなこともありますから、ネイチャーに掲載されたことが全て真実ではないは当然です。肩甲骨ダイエットの医学的裏付けとして、褐色脂肪細胞のことが間違いなく登場しますけど、運動によって活性化されてダイエットに有効な働きがあるという実験も見当たりませんでした。

ネズミに肩甲骨を積極的に動かさせて褐色脂肪細胞が活性化できるような実験

でもいいんですけど、ネズミはそこまで人間に協力的ではないでしょうね。