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エジプトのミイラはガン転移が少ない理由は発がん率が低かったから!?

エジプトのミイラのがんは骨転移が少ない⋯発がん率が低かった??

近藤誠先生の「がんもどき理論」に患者さんも医療サイドも振り回されています。枝葉末節や専門的な反近藤論は多数ありますが、近藤先生の思考が間違っている、思い込みが激しいので極論を述べる、というどなたでも近藤誠先生の発言がヘンであることをわかっていただけるような点を抜き出して解説します。

近藤誠先生は研究室に篭って論文ばかり読んでいるイメージがありますが、著作からは実際に臨床に携わっていることもわかります(慶応大学医学部関係者に近藤先生在籍中の様子をなんどか尋ねたけど「そっと、しておいてね」的な大学ならではの懐の深い回答が多かった)。

「がん治療で殺されない七つの秘訣」という著作(文春新書 2013年発行)で「がん」はとにかく放置しなさいと、繰り返しています。先生の考え方は単純な二元論で

転移したのは「がん」、転移しないのは「がんもどき」

という、わかりやすいものです。それ以上でもそれ以下でもありません(私は近藤先生の全て読破しています)。となると、この著作中にあるエジプトのミイラでは骨転移が見つかる頻度が低い、だから発がん率が低かったという文章が飛び出てくるのです。転移するとガン、という考えに固執するあまりこのような発言になるのでしょう。また、ミイラを何例調べたら骨転移があったという、具体的な数字を明記しないのも近藤本に多く見られる特徴です(多くっていうなら、いくつだよ、ってツッコミは禁止)。

満足な治療ができない時代だったから、発症前か、転移する前に死んじゃったに決まってる!!

ミイラは事前に内蔵を取り出すことも(原発巣が見つからないのでがんであったか判明しない)、当時のエジプトの平均年齢が30歳くらい(どこの資料をもとにしたか不明)であったとご自分で書きながら、

「発がん率が低かったと断定できません」
と著書には記されていますが、「断定できない」と断定する理由を書かないのも近藤先生の特徴です。

世界で2番目に古い「前立腺がん」が、古代エジプトのミイラから発見される_«_WIRED_jp
このミイラ(推定年齢50から60歳)は前立腺がんの骨転移をしているんですけど(http://wired.jp/より)。

と述べられています。古代エジプト時代には絶大な権力を持ったファラオも疫学データ収集は命じていないので、反論するデータを提出しろ、と言われても困りますけど。

こんな文章で埋め尽くされた著作全部を読んだ私ってかなり努力家と自画自賛してしまいます.

本当に臨床を行っていたら、がんは痛くない!!なんて発言はありえない

近藤先生はがんは痛まない、だから痛みの恐怖から治療をしてはいけない、というご意見を述べています。例として明治・大正時代の首相であった桂太郎が胃がんで亡くなったことを報道した新聞をもとに「桂太郎は疼痛を訴えなかった」と述べています。

桂首相はもと長州藩の武士であり、陸軍大将でもあったのですから、痛くて苦しくても弱音を吐くわけがないし、もし痛がってもそれを側近が新聞記者に伝えるワケがないじゃないですか。そんな伝聞をもとにした報道を真に受けて

胃がんを放置していた場合、食事がとれなくなり、全身衰弱が来るものの、意識は最期の直前まで、痛みがないことが見て取れます

と述べています(我慢していた可能性もあると記してはいますけど)。読者をご自分のご自分の考えにミスリードさせるトラップがいっぱいの著作です。

近藤誠先生はがんの終末医療の問題を「痛み」だけに絞って考えているようですが、実際は疼痛のケアだけではなく、精神面のケアも重要なのです。死を迎えるにあたって不安になるのは当たり前ですし、食欲減退・吐き気・やる気がなくなる・体のむくみ・排尿障害などなど、様々な問題が発生してきます。さらにそれを見守る家族の精神面のサポートも並大抵の苦労ではありません。大学時代は放射線科勤務で研究室にほとんどこもりっきりだったので、実際に患者さんが臨終する場面に立ち会ったことがあったのか、はなはだ疑問を感じます。

現在もセカンドオピニオン外来のみの形態で開業されていますが、一度は在宅医療それも終末医療をご経験されれば「がん放置療法」「がんは痛くない」なんてありえない考え方をご披露することは控えるようになると考えます。

注意 近藤先生は「末期がん」という言葉をしきりに使用しています。しかし、そのような用語は医学用語としても存在しませんし、行政の福祉医療に携わる機関でさえ「がん末期」の定義を討議中です。「がん末期」とは基本的には治療をしてもこれ以上手段がない、あるいは現在の医療では治療ができながん患者さんのことを指す方向でまとまりつつあります。

有名人でがんを治療して亡くなった方を例に出す手法

そういえば近年の著作は逸見政孝さん、中村勘三郎さん、など芸能関係や有名人の例を取り上げることから、近藤先生ってかなり芸能通であることもわかります。ひょっとしてAKBのメンバーの名前を10人以上スラスラ答えられるかもしれませんね(私は柴咲コウと中谷美紀と松下奈緒の区別がつきません)。有名人特に芸能人ががんで亡くなったら「手術をしたから、抗がん剤を使用したから」という、闘病した方、あるいは闘病中に方がどのような気持ちになるのか、というデリカシーの無さも気になります。

がんで亡くなった芸能人も多いでしょうけど、がんをしっかりと治療して現時点で活躍している芸能人・有名人の方は目に入らないでしょうか?そういえば伝家の宝刀である「がんもどき理論」をご自分の頭の中で使用するんですね。「がんで治療したと言っているが、現在活動中の芸能人はがんもどきだった」と。

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