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便秘に苦しんでいる人に、「そのうち出ますよ」とは2度と言いません❗

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生活時間の乱れのためか、毎朝しっかり出ていたウンチがでなくなってしまいました。

家にいるときは最近のお気に入りのシリアルとヨーグルトをしっかり摂っているので、いわゆる「腸活」はバッチリのはず。数年前は毎日のようにお腹を壊していた原因であるアルコールのここ2年は全く口にしていません。

「便秘なんか放っておけば、そのうち出るよ」と言っていた私が便秘で地獄の苦しみを体験。

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子供の頃からお腹が弱かったのですが、便秘を経験した記憶は人生で2回だけ。1回目はお餅の食べすぎ、2回目は海外旅行先でした。

そのうち出るだろう、と思い放置していたのですが毎朝の習慣になっているiPadを持ち込んでのトイレタイムでここ一週間程度はただ便座に座っているだけで。「まあいいか、今日の夜か明日の朝には出るだろう」とあまり気にしていませんでした。

家にある処方薬を乱用したけど出ない❗

なんかへんだなあ、と思いつつ数日前に寝る前のラキソベロンを大量に服用して就寝。普通だったお腹がゴロゴロするはずなのに、翌朝になってトイレに入っても、うんともすんともいわない状態。

こりゃまずい、と思いつつ翌日は休診日だったので、アミティーザという画期的な便秘治療薬を服用しました。翌朝、お腹がゴロゴとするので(アミティーザは規定以上の量を服用すると水様便になります)、「おお、来た来た」とiPadを片手にトイレに入ったのですが、結腸方面は出ろ出ろとやる気満々なのに、直腸付近が、「後ろから押さないでよ〜❗」と抗議をしている状態のようです。

アミティーザについてはこちらをどうぞ →

 

便秘に新薬登場⋯32年ぶりだって

そこでエスクレというおしりから挿入する座薬をこれまた規定量を超えて差し込んでみたのです。

当然、肛門付近の刺激により猛烈な便意を催しトイレに駆け込んで全身の力を振り絞ったところ⋯出てきたのはエスクレ座薬のみ。

ウンチの一部が堅牢な石垣あるいはダムのような感じで肛門付近で頑張っているようです。摘便という処置方法が医学的にはあります。そこでゴム手袋をしてセルフ摘便に挑戦したのですが、堅牢かつ悪質なコロコロの硬化したウンチの一部に指先が触れるだけで、にっちもさっちも行きません。

「パパ〜、さっきから何やっているのよ❗」と家人の声が階下から聞こえてきたので、「ねえ、ねえ、ドラッグストアで浣腸買ってきて❗」とお尻を片手でおさえ、もう片方の手で拝み倒す、ちょっと腰が引けた情けないポーズで家人に懇願しました。

浣腸の強力な効果に感動した

一般家庭に比べれば医師の家庭はそれなりに薬、特に処方薬が常備されていると思われがちです。私のクリニックは一部は院内処方であるために、勤務医よりは家庭内に処方薬がストックされています(2011年の3.11以来は町内の方の万が一に対応できるように、意識してストックしています)。

しかし、浣腸は常備していません。病院勤務時代も浣腸を処方することは手術前の処置として「GE」と指示するだけですし、浣腸のやり方なんてしらないし、やったこともありません。

初体験の浣腸、それもセルフ浣腸、万が一のことがあるといけないのでバスルームでしっかり説明書を読んでから厳かに先端部分を挿入しました。

どっさりでたけど、体重の変化は?

ありがとう!イチジク浣腸30E、5cmロングノズルさま❗無事にセルフ浣腸処置終了とともに猛烈な便意がやってきました。添付文書には3分から10分待ち便意が充分に強まってから排便しろや!と書かれていてもそりゃ無理です。

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頼もしい、イチジク浣腸さまの雄姿です❗

ものの数分で、「でーたーよ〜、どっさり」状態でした。

転んでもタダでは起きない性格、もちろん約1週間為に溜めたウンチの重さを計測するために、トイレに駆け込む前の体重をしっかり測定し、その後の体重を測定してみると⋯なーんだ、300グラムしか減っていないじゃん❗

腸活系のダイエットサプリ、効果があったとしてもやっぱり減るのはウンチの重さだけであり、溜めに溜めたウンチの総重量だってたかだか300グラム程度でした。

腸活ダイエットで痩せることは無理、効果はウ●コの重さだけ減量?

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大人になると腸の中に老廃物が溜まって、それが肥満や生活習慣病・アレルギーの原因になるという話はなんとなく信じられていますが、いわゆる宿便は医学的にありえません。大ブームの宿便・腸活ダイエットについて医師がマジメに考察します。腸活に医学的根拠はあるのでしょうか?

しかし、私は重要なことを学びました。便秘に苦しむ患者さんに対してこれからは「放っとけば出るでしょ!」なんて冷たい言葉ではなく、「ありゃ、本当に辛いですね」と優しく声がけするように心に誓いました。

私はいままで便秘解消薬はくせになるため、「野菜をいっぱい食べて運動しましょう」とかわすことが多かったのです。ラキソベロン、アミティーザの両者ともに効果を発揮する仕組みから、依存性は少なく腸のダメージも少ないと判断して、必要な人にはもちろん処方しています。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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