「中国の糖尿病患者は1億1390万人」って、日本の人口より多いんですけど

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またまた中国発信の英文の論文です。「魚を食べて乳がんを減らそう!私が出会った中国人医師と天安門事件の思い出」というブログで以前は学会で発表することさえも難しかった状況をお伝えしました。今回の論文は中国における糖尿病の罹患率などについての中国の医療関係者による研究です。JAMAに掲載されていますので、中国も頑張っているなあ、と思いつつもデータをみて、こりゃ驚いた、驚いた。

中国発信の論文でわかった「糖尿病大国だった中国」

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http://jama.jamanetwork.com/

中国の大人9万8658人を対象として調べています。すると2型糖尿病(先天性の糖尿病が1型です)の有病率は以下のような結果がでました。

  • 全体で11.6%
  • 男性 12.1%
  • 女性 11.0%

糖尿病患者総数は1億1390万人という計算は大人の人口にこの割合を当てはめて出した数字です。

因みに日本は糖尿病患者数は世界6位

日本でも生活習慣病対策やメタボ対策を行政が推進していますが、日本人の患者数は世界的にみると6位となっています。人口によるものもありますが、WHO標準値では7.93%となっています。中国に負けた、なんて言ってはいけませんよ(笑)。

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http://www.dm-net.co.jp/

人口での調整をしていない総数ですから、人口が多い国ほど患者数は増えるが当たり前ですが、「先進国病」とされる糖尿病患者がこれほど多い中国は経済的繁栄により病気も「途上国」から「先進国」に向けてまっしぐらといったところではないでしょうか?

もちろん日本も糖尿病予備軍も増える傾向がありますので、国を挙げて対策をしていかなければなりません。

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中国の糖尿病の問題点

今回の調査で糖尿病とされた人のうち、もともと糖尿病であることを自覚していた人は3.5%しかいませんでした。つまり治療を受けている人は極々一部であったのです。

また糖尿病予備軍といわれる人の推定有病率は50.1%❗
なんと半分の人が糖尿病になる可能性が指摘されています。
となると将来的にはざっと5億人くらいの糖尿病患者数になるのかな?

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都市部・経済的に発展した地域における糖尿病が目立つ結果になっています。貧富の差が大きくなり「二極分化」が問題になっている中国ですが病気においても「二極分化」が進んでいるようです。都市部の方が地方より明らかに糖尿病の人が多くなっています。

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Prevalence and Control of Diabetes in Chinese Adults

予想を上回る中国の糖尿病患者増

2011年においても中国は糖尿病大国になることは予想されていました。2030年に予測されていた患者数ですが

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早々と2013年には予想をはるかに上回る患者数となってしまいました。

一方では以前ブログで「中国の子供の死因の1位はなんと⋯栄養失調(涙)」という物を書いた私としては、貧富の差が引き起こしている中国の現状には外国にちょっかい出す前にやることが山積みじゃないの?といらんお世話を言いたくなってしまいます。

と思ったのですが、ちょっかい出されている国として我が「日本国」もあるのですから積極的に声を大にして中国に訴えます。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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