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女性の95%がカラーコンタクトを使用しているエリアがあるという驚きの報告 粗悪品に注意を!追記あり

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以前は漠然とカラーコンタクトって流行っているなぁ的な感想を持っていました。当院のスタッフ採用面接でもカラコンしてくる人がいて、化粧品感覚でしようされていることに驚いていましたが、業種によってはもっと凄い状況との報告がありました。

当院の範疇外ですが、カラコンがかなり問題を起こしています

「カラコン」による眼障害、後を絶たず⋯酸素不足が原因、最悪失明(産経新聞)_-_写真_-_Yahoo_ニュース

目を大きく見せるカラコン。写真は未承認レンズだが、スマートフォンから簡単に購入できる(植田教授提供)(写真:産経新聞)http://headlines.yahoo.co.jp/

さすがにこれはやり過ぎだろう、って感じのカラコンも登場しています。

日本コンタクトレンズ学会で渡邊潔会長の報告によりますと、「北新地の接客業に従事する女性のカラーコンタクト利用率は「95パーセントを超える」と報告されています。もちろんそれ以外の女性の使用率はもう少し低いとは思います。

ヴィトンのバックだって95パーセント以上の人が持ち歩いているとは思えません。凄い普及率です。

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まさに色とりどり種類があります http://www.firmoo.com/よりお借りしました

コンタクトとレンズは実は高度管理医療機器

実はコンタクトレンズはみなさんが考えているような気軽なものではないのです。

厚生労働省がコンタクトレンズに対しては高度管理医療機器という範疇にて管理しています。心臓カテーテル付検査装置、ヘパリン使用末梢しよう静脈挿入式中心静脈用カテーテル、体外循環用血液学的パラメータモニターなど聞いただけでもすごく精密で大がかりな機器を思い浮かべてしまうものが高度管理医療機器に指定されています。

そのようなコンタクトレンズですが、実際はかなり緩い規制で処方・販売が行われています。

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これが高度管理医療機器の一つ心臓カテーテル付検査装置、これとコンタクトレンズが同じカテゴリーってなんか変ですが。GEのHPよりお借りしました

韓国より緩やかなカラコンの販売制度

ネット上でコンタクトレンズがカラーコンタクトに限らず販売されていることにお気づきの方も多いのではないでしょうか?気軽に購入できるイメージがあると思います。

でも、そんな日本の常識は世界の非常識なのです。韓国や台湾ではコンタクトレンズはインターネット上における販売は全面禁止となっています。粗悪カラーコンタクトの流通を抑える方策とも考えられます。

ネット販売に対して規制が緩やかと思われているアメリカでさえ購入時に処方箋が必要であり、販売者の資格も厳格に規制されています。

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           厚生労働省のHPより

こんな状態で日本はなぜかしらコンタクトレンズに関しては逆ガラパゴス化しており、ひとり規制緩和国になっているのが現状です。

カラコンの医療機関以外での処方は当然問題が生じます

眼科で処方されないでコンタクトを使用している人のうち、70パーセント近くの方が何かしらの異常を感じていても眼科を受診していなかったというデータが存在します。もともとカラーコンタクト自体が粗悪品の場合もあります。

適正な販売をしていない業者より購入しているいる人ほど指示を守っていない傾向があり、指示遵守をしていな使用者サイドのコンプライアンスが悪いとトラブルの重症度がひどくなる傾向が報告されています。
「ある奈良県の眼科医が目について書いたブログ」に詳しくトラブル症例が載っています
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角膜浸潤という状態になっています(上記ブログからお借りしました)

カラーコンタクトに対する学会の考え方が180度変わった

ただでさえコンタクトレンズは適正な使用が行われないと重篤な眼の障害を引き起こす可能性があるのに、カラーコンタクトは少し前までは雑品として扱われていたために、全くの規制が無い野放し状態だったのです。その為粗悪カラーコンタクトもかなりの量が販売された可能性があります。

度なしのカラーコンタクトはおしゃれ商品であり医療が管理する範疇を超えているという考えでした。しかし、眼科医のなかからそれはまずいのではという声が高まり、平成21年に高度管理医療機器にしていされました。

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厚生労働省HPより

すると逆に承認された商品がネット、通販、ドラッグストアでの市場が拡大されてしまいました。

最初の頃は「度なしのカラーコンタクトなんて眼科医が処方するようなものではない」という方針で医師はかかわらないようにしましょうと眼科学会は考えていたようですが、野放し状態が続くと重大な障害が起きる可能性があるために、今後は健康被害の広まりを防ぐために「眼科医が積極的にかかわらないといけない」という方針に変更しました。つまり、オシャレ用のカラーコンタクトであっても、眼科医を受診して処方箋を受けて、その後も定期的に使用状態をチェックしましょう、ということです。「カラコンなんて医療じゃないんだから、処方なんかできるかよ!」という考えの医師もいるようですが、診察なしで健康被害が起こることを考えれば、現状では仕方がない状況なんですね。
             
            新たに出された厚生労働省の通達文書です
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医師も積極的にファッション誌を読まなければいけない

女性のおしゃれを求めるパワーの予測ができなかった行政・医師サイドが振り回されたカラーコンタクト問題でした。

当院の守備範囲である皮膚科・美容皮膚科分野でも、最近の化粧品の進化についていかないと、将来重大な問題が起こる可能性が潜んでいます。残念ながらつい最近、大手化粧品会社の化粧品の健康被害が報道されました。それについて「化粧品の成分って凄い、EGFとかFGFとか最先端医療に近い⁉」というブログを書きましたのでお時間があればご覧ください。

カラーコンタクト問題、化粧品トラブル問題を考えて、私も今後は積極的に女性ファッション誌を読まなければ、と思いスタッフが読んでいる雑誌を手に取って⋯あまりの重さに驚いた❗

なんで女性ファッション誌ってあんなに分厚くて重いのでしょうか?二の腕が太くなってしまいますよ。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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