「違法助産院、出血多量で死亡事故」の院長と「首捻り乳児死亡事故」の代表の共通点が気になる

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先日、乳児の免疫力を高める、と称して赤ちゃんの首を不自然に捻って死亡事故を起こした無許可のマッサージ類似行為を行なっていたNPOの代表がマスメディアに取り上げられました。今度は助産師が違法助産院を経営していて、出産したあとの大量出血を起こした妊婦さんに適切な処置を行なわなかった事件がマスメディアを賑わせています。

またまた非常識な医療関係者が事故を引き起こした

出産、赤ちゃんという微笑ましいキーワードに対して、非常識・違法行為を繰り返している両者の女性の映像を見て、2人の醸し出す雰囲気が非常に類似しているです・・。

違法助産院を経営していた人⋯妊婦さんが大量出血で死亡。

「違法助産院、出血多量で死亡事故」の院長と「首捻り乳児死亡事故」の代表の共通点が気になる___五本木クリニック___院長ブログ

首を捻って乳児を死亡させた疑いで聴取をされている人⋯昨年も同様の死亡事故を。

姫川裕里_-_Google_検索

化粧っけもなく、自然志向・ナチュラル信奉系のムードを醸し出しつつ、両者の雰囲気に類似点を感じるのは私だけでしょうか??

両者共に助産師さん、だから似ているわけではないと⋯

とんでもない事故を起こしていて、私に責任無いです的な発言をしている両者が助産師さんであるということが類似点を生み出しているわけではありません。助産師さんって大病院でも非常に重要な働きをしていますし、出産を扱う医師も尊敬の目で彼女達を見ています。

2人の共通点は

  • 西洋医学の出産や赤ちゃんの育て方に疑問を感じている、勉強熱心な妊婦がターゲット
  • お母さんを対象にして自然な出産、自己免疫力をつける等の甘い言葉で集客をしていること
  • 自分の経験値だけを頼りに医療行為、医療類似行為を行なっていた
  • 事故を引き起こしていても全く反省の色を見せないこと
  • 赤ちゃん首捻りの助産師は以前にも同様の死亡事故を起こしてるに不起訴になっているし、大量出血死を放置したとしか思えない助産師は保健所の指導があっても遵守していなかったこと

つまり、不安を煽っていながら責任の所在を不明確にしているという共通点と監督所轄機関を軽く見ている点です。

なぜ無許可・無承認だと問題があるのか?

妊婦さんを死亡させた疑いが強い助産師は、節税のために助産院を会社組織にしたかった。それを行政が認めなかったのでそのまま違法助産院を経営運営していた、とのことです。赤ちゃん死亡事故の助産師はマッサージ師の免許がないのに類似行為を行なっていたのです。これって実は違法・脱法という問題以外に万が一の事故に対して全く無責任な態度といえます。

医師やマッサージなどの国家資格をもって医療行為を営む場合、「賠償責任保険」に入るのが常識となっています。死亡事故がマスメディアに取り上げられがちな「美容外科」でさえ、学会に所属することで賠償責任の保険に入ることによって、金銭面のお詫びはカバーすることが可能です(事故多発のクリニックは保険加入を拒否られますけど)。

起こってはならない事故に対する万が一の賠償責任さえ放棄して、医療行為あるいは類似医療行為を平気で続けていた図図しさが両者の共通点なので、それが顔と雰囲気に現れているのでは?

危なっかしい医療類似機関を訪れる患者さんが増えるのは医療従事者の責任でも

整形外科に長年通院しても、腰痛や肩こりが治らないという話は良く聞きます。そして鍼灸師・マッサージ師(有資格者のお世話になって、明らかに病状が改善している人も多いのです。

でも、気軽に施術を受けられる有資格者のマッサージと駅前に乱立する無資格者による癒し系のマッサージの違いって、普通の人では見分けられません。

行政の病気に悩んでいる人に対して第三者がなにがしかの行為をした場合「有害な行為をしない限り、当方は関知しない」という方針が今回連発した非常に痛ましい事故の原因の一つだと考えます。一方で押し寄せる患者さんをさばくのに懸命で、患者さんの訴えを十分聞かないで「ハイ、薬」的に対応している医師が多いことも事実です。

痛む箇所を触診もしないで診断を下す医師より、十分に触診をして治療をしてくれる鍼灸・マッサージが特に高齢者に受けるのも医師側に大きな原因があります。独特のムードを醸し出す今回の二つの事故を引き起こした中年の女性に信頼感をもつ人がでてくるのも十分に理解できます。

医療に関する正しい情報を若干厳しい目でブログを書くことは、睡眠時間を削って老眼を酷使しても続けて行かなければいけない使命感だと妙に感じる日々を送っています。

首ひねる独自マッサージ⁉首ポキ・首ボキ??マッサージ受けた乳児など2人が死亡❗ニセ医学の悲劇。

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ストレートネック・スマホ首といった言葉が生まれたようにスマホの普及により小学生でも首や肩がこる人が多く「首ポキ」してしまう若者が多いそうです。首は脳卒中に直結するデリケートな部位なので鳴らさない方がよいのです。首をひねるマッサージで乳児を死亡させるという酷い事件もおきました。首ポキのリスクについて医師が考察します。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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