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【危険】お風呂でウトウト⋯その実態は失神!?年間1万4000人が入浴中に死亡!?

心地よく湯船に浸かっていてウトウトしてしまうことはよくありますが、実は非常に危険です。

入浴中、浴槽内での年間死亡者数は4000人にのぼり交通事故の死者数とほぼ同じです。入浴中のウトウトは失神と同じなんです。

たいていお風呂で寝てしまい顔が水面についた時点でハッと目が覚めるものですが、そうならない場合、溺死する可能性が高いことはご理解いただけるはず。

そんな悲惨なことにならないために、ウトウトがなぜ失神になるのかの仕組み、お風呂の入り方・上がり方における注意点を医師が解説します。身の回りの方にも是非伝えてあげてください!!

お風呂でウトウトすると気持ちいいけど、死亡する可能性が!!

先日、あるテレビ番組の収録でご一緒した医師から興味深い話を伺いました。お風呂で気持ちよくなってウトウトしている状態は実は失神寸前、気絶している可能性がある、というお話です。最悪の場合はそのままお風呂で溺死、という可能性もあるそうです。

豆知識

気絶と失神、どちらも一時的に意識を失うという意味で用いられますが失神は医学用語です。気絶は医学用語ではございません。

入浴中にウトウトは死亡する可能性がある非常に危険な行為

ということです。子供が小さいとき一緒にお風呂に抱っこして入っていると、気持ち良さそうに寝ることがありました。ウトウトしている子供の顔を眺めながら幸せを感じていたのは、実は

危うく入浴中に子供を失神させていた、幼児虐待一歩手前

ってことにもなりかねません。いくら医師のお話であっても裏付けが取れない話を鵜呑みにしちゃうほど私は甘ちゃんではありません(人が悪いと解釈しないで、探究心旺盛と評価してくださいませ)。入浴中の眠気は失神だったのか?入浴中にウトウトすると溺れ死ぬ可能性があるのか、調べてみました。

www_jslm_jp_problem_yokusou_pdf

日本法医学会課題調査報告 浴槽内死亡事例の調査 http://www.jslm.jp/problem/yokusou.pdf

平成20年から23年にかけて、浴室で発見された死亡例1441例のデータを年齢別にしたグラフです。法医学では入浴中の死亡原因のベスト3は虚血性心疾患、脳血管障害、溺死となっています。

入浴中の死亡者は年間1万4000人、交通事故で死ぬより多い!?

浴槽内での死亡者数に限っては人口動態統計(2010年)によれば3977人となっています。一方、交通事故で亡くなった方は昨年2014年で4373人(全日本交通安全協会 http://www.jtsa.or.jp/topics/T-239.html による)ですので、少なくとも

浴槽内での死亡者数は交通事故死亡者数とほとんど一緒

ということは言えます。ネット上で入浴中の死亡者数は年間約1万4000人との表現をとっているものもあります。さすがに年間1万4000人以上が入浴中ウトウトして死亡は多すぎると思ったので詳しく調べてみました。

浴槽での「溺死」という概念では、実態を必ずしも正確にとらえられず、「病死」に扱われるものも含め「入浴中の急死」という概念でとらえるべきことを提起している。

住宅内の事故、とくに入浴中の事故を中心に 国立保健医療科学院

国立保健医療科学院の鈴木晃氏による調査よりますと以上とのこと。ですので「入浴中の急死」という大きな概念で捉えた場合は年間1万4000人、との計算になるので、全部が全部お風呂でウトウトが死因ではありませんでした。

入浴中のウトウトが失神・気絶の前兆で下手すりゃ溺死のメカニズム

入浴中の急死が年間1万4000人はカウントの仕方によることがわかっても、少なくとも浴槽内で溺死した人は年間4000人近くいるので失神から溺死へ至る原因とメカニズムが気になります。なぜ入浴中に失神状態になるかは

入浴中は緊張感が無くなって、心拍数が下がり、さらに血管が拡張するので脳に血液が行き渡らない

という解釈が医学的に考えらえます。

ゆっくり入浴をする→お湯が暖かいので、体温を平熱にキープするため熱を逃がそうと血管が拡がる→血管拡張(高血圧の薬の効果と同じ)によって血圧が低下する→脳に十分な酸素を運搬するための血液の量が足りなくなる→ウトウトする(実は脳が酸欠状態)→失神・気絶状態で浴槽内に沈む→浴槽内で溺死

という最悪の可能性が起こりうるのです。普通はここで顔が浴槽内に沈むと「危ねえ!!」と思って姿勢を起こします。極端に睡眠不足だったり、お酒を飲んだ後に入浴すると、お風呂の水を吸い込んで「危ねえ!!」とならないで、睡魔+失神の方が起きようとする力を上回って、浴槽内で溺死、ってことになるのです。

1日の仕事を終えてリラックスするために、ゆっくり入浴して「ああいい気持ち!」なんていっていると、実は心臓はゆっくり動いていて、血管もリラックスしすぎて、脳に十分な血液を送れない状態になっているのです。子供がお風呂でウトウトする姿に幸せを感じているつもりが、「赤ちゃん酸欠失神寸前」という可能性も否定できません。

特に入浴中の浴槽内での死亡は高齢者に多い傾向があります。長湯好きのお年寄りがご家族にいる場合は「おじいちゃん、のんびりお風呂につかっているね」なんて言っていると、慌てて救急車を呼ぶ事態発生となりかねませんので十分にご注意ください。

入浴中にウトウト、失神を避ける方法

極端に睡眠不足の時や飲酒後は入浴ではなく、シャワーにすることをお勧めします。そのほか食後は眠気がでますし、精神状態もリラックスモードに入りますので、夕食直後の入浴は避けましょう。 国際医療福祉大学大学院リハビリテーション学分野教授の前田眞治先生(実はこの話を教えてくれた人)によると入浴時間とお風呂の温度も入浴時に失神する可能性と関連があるそうです。安全な入浴方法はお風呂の温度はぬるめの40度以下、入浴時間は15分以内が目安とのことでした(逆に、高温だとのんびりリラックス状態には成れないので、失神することは無いようにも思えますし、42度近い高温だと入浴時間も自ずと短くなるような気がしたのですが、初対面の目上の先生に対してはさすがの私も質問は控えました)。

日本法医学会の調査のグラフ(最初の方に掲載したグラフ)を見るとわかるように浴槽内で死亡事故は高齢になればなるほど急激に増加しています。実際は直接の死因としては溺死が62パーセントで、そのほかは病死と不詳になっています。親孝行のつもりでゆっくり温泉に、なんて行為は親の健康の為を考えると逆効果になってしまいますので、できるだけ一緒に親子水入らず状態で温泉にお入りください(女性が男親を温泉に、という場合はどうしようかな)。

まとめ

入浴ウトウトリラックスが実は失神であり、下手すりゃ溺死、ということは絶対に覚えておいてください。入浴時に眠気がきたら速攻で湯船から上がりましょう!その時の急に立ち上がると、血圧がさらに急激に下降が起こります。ですので、湯船からはゆっくり立ち上がること!!勢いよくザパーって立ち上がると温度変化もプラスされて、ヒートショックを起こして救急車で搬送という事態を招きます。毎日の入浴もよくよく考えると難しいんです。