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「美容と健康の為の食べ物」⋯女性向け情報サイトを真に受けると、どうなっちゃうの??

美容と健康の為になになにを積極的に食べよう!!を全て実践すると⋯

職業柄現在の女性がどんなことに関心を持っているのか、常に情報収集に勤めています(それでも情報が十分入ってこないところがオッサンの悲しい点ですけど 涙)。女性向け情報サイトでよく「何々を防ぐ為にこんな食品を!!」的な話が良く載っていますよね。

情報サイトの健康法、これを全部実践したらどうなっちゃうのか?

という素朴な疑問を抱いてしまいました(この思考回路が女性ファンが減る原因の一つですね)。

例えばある日のWooRis(ウーリス)ではこんな感じのラインナップになっています

  • 効果のある「低GIダイエット」成功の秘訣
  • 夏バテ予防に「全力で摂りたい」野菜3つ
  • 「炭酸飲料」の悪影響4つ
  • 健康に悪影響の「栄養士が口にしない」食品4つ
  • 「お腹いっぱい食べて痩せる!」9品目ダイエット

上記はhttp://wooris.jpのトップページにあったものを一部省略して抜粋しました。(追記:2017年にWooRisというサイトは閉鎖されhttps://kufura.jp/というサイトに変更されています。)

ああっ⋯それは食べちゃダメ!栄養士が「全力で避ける」体に悪い食品4つ_-_WooRis(ウーリス)WooRis(ウーリス)
http://wooris.jp/archives/summary/137297 より
こんな感じで「これは食べちゃダメ」「これを食べよう」という記事が満載で、じゃあ何を食べればいいんだい状態になってしまいます。これらの健康法の矛盾を指摘するなんて行為は今以上に女性に嫌われることは火を見るよりも明らかです⋯でも、検討したくなっちゃうんだなこれが。

ダイエット法を検討してみますね

今ではダイエット方法の王道的な地位を確保した炭水化物を制限する減量方法の応用系である「低GIダイエット」。インスリンが分泌されると、糖質が脂肪として蓄えられるのでそれを防ぐ為になるべくインスリンの分泌が少ない食品を取りましょう!!という理論のダイエット方法です。

このインスリンを「肥満ホルモン」と言われているかどうかは、少なくとも医学の世界ではいわれていませんが、とにかくインスリンを急激に大量に分泌させないダイエット方法が「低GIダイエット」です。ウーリスでは「オーツ麦の皮」の粉を推薦しています、でもこれって「ふすま」と呼ばれて米ぬかならぬ「麦ぬか」なんです。食糧難の時代に「粟や稗やふすまを食べた」的な表現をとる食品でおしゃれな女性には適さないですね。「ダイエットの為にオーツ麦を食べているの」なんて女性が言ったら「食糧難の時代じゃないし、家畜じゃないし」と思ってしまう余計な知識のある男性は思ってしまいます(オッサン限定かな?)。

9品目も食べられるダイエット方法はそれは女性の興味を引くでしょうね。それも「お腹いっぱい食べて痩せ」られるんですから。その詳細となりますと肉・魚・貝・海藻・豆・卵・乳製品・野菜・油脂、といったありふれた食品オンパレードってことらしいです。貝が入っているのはタウリンを多く含むから、って書かれていますけど、タウリンが多いことが知られている食品の代表はイカとタコです。カキにも多く含まれているので貝ってことになっているんでしょうけど、タウリンといったらリポビタンなんじゃないでしょうか?笑

これらの9品目でお腹いっぱいになるためには、食材費と料理の時間を考えると仕事をしている女性には厳しいものになることが大いに予想されます。

9品目の中で、貝や海藻が取りにくいはずです。そんな時は、お味噌汁にアサリやシジミを入れてみたり、コンビニで売っている”貝ひも”や”焼き海苔”、”ひじきのサラダ”のパックを買って食べたりするのでも大丈夫ですよ!

って軽く言っていますが、貝ひもや焼き海苔でお腹一杯になる人いたら教えてください。

夏バテ予防にさやいんげん・ズッキーニ・ミョウガ、ってのもね〜

さやいんげんはカロテンを多く含むので、ビタミンAが多く作られ美肌になる、ということらしいです。ズッキーニは油で炒めるとカロテンの吸収を高める、らしいです。ミョウガは食欲を増進するから夏バテに効果がある、らしいです。「らしいです」という言葉を使用したのはどれだけの量を目安に摂取すれば夏バテに効果があるのか、が記事から読み取ることができませんし、夏バテにはビタミンAというところから、さやいんげんとズッキーニが推奨されているんでしょうけど、実はビタミンAってビタミンのくせにかなり怖い副作用があること知っていましたか?

ビタミンAの過剰摂取は皮膚炎の原因になりますし、胎児にも悪影響があります。もちろん食品から摂取する量ではそのような事態は生じませんが、真に受けてさやいんげんとズッキーニばかり食べていれば絶対に起こらないとは言い切れません。私は真面目な女性が便秘で悩んでいて、時計回りにお腹をマッサージすることを医師に教えられて、数年間お腹のマッサージを続けたため、腹部の皮膚が増殖して盛り上がってしまった方を診察したことがありますから。

みょうがは「αピネン」が多く含まれているために、血行が良くなって食欲増進する効果があるそうですが、「木の香り」の元の化学物質ですから、化学物質嫌いの方にはオススメできないかもです。天然のものが良い、化学物質はダメ、と考えている方も多いのですが、どんな物質も分析すれば化学物質になるんですが、現状としては化学物質は人工的に合成したもの的な捉え方をされているのが残念です。

飲んだり食べたりしてはいけない食品って⋯

炭酸飲料がからだに良い、と思って積極的に健康のために飲んでいる人は少ないと思います。ここでいう炭酸飲料はスパークリングウォーターではなく、甘味料が入っているものを指します。

栄養士さんが食べない食品としてドーナツ・マーガリン・加工肉・遺伝子組み換え食品があるとのことですが⋯。ドーナツが体に良いとは誰も思っていないでしょうし、マーガリンもトランス脂肪酸が多く含まれているんであまり体には良くないでしょうし、加工肉は塩分等の問題で健康には良くないという医学論文もあります。


人間にとって遺伝子組み換え食品がどんな悪影響を及ぼすのか、実は明確な証明はされていないのです。むかーし、昔の論文で遺伝子組み換えの餌を食べた実験動物に奇形が多発した、って話がありましたが後日の検証でこの論文は杜撰であるという理由で取り下げられています。

女性情報サイトの特徴

女性向け情報サイトの対象者は働く女性・子育て中の女性・婚活中の女性と思われるのですが、ウーリスは特にまだ結婚していない仕事を持った女性向けの情報が多いと判断します。仕事をしながら美肌をキープして、ダイエットもして、夏バテ知らずでより健康的な生活を目指す女性を意識しているのですね。実はこれらの記事ってほとんど元ネタがありましてありまして、かなり偏った情報を掲載している海外のサイトからの抜粋、あるいは翻訳というか要約が記事になっています。ざっくり言えば自然志向でオーガニック崇拝、遺伝子組み換えなんて真っ平御免、ついでに言えば反原発、あるいみトンデモ系、ひょっとしたら疑似科学・似非科学の強い影響を受けた海外のサイトが元ネタであることが多いのです。

理詰めで「美容と健康」を追いかけてはいけないのです、これらの健康法をぜーんぶクリアする生活は普通の人では無理ですから。
極端な偏った食生活を改め、万が一体調を崩したら医療機関を受診する、というごくごく普通の生活をすればいいんじゃありませんか?

著者情報

桑満おさむ医師

このブログ記事の著者:桑満おさむ
Osamu Kuwamitsu, M.D.

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

詳しいプロフィール

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