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鉢植えの植物を置いても空気清浄効果は無いよ!!

ヘンテコで厄介な新型ウイルスの拡散によって、「空間除菌グッズ」がにわかに注目を集めています。一方で観葉植物を室内に置くと空気清浄効果がある、との話は以前からあり、下手すりゃ半ば常識となりつつあるような状態です。

ヘンテコな空間除菌グッズを室内に置くよりは、気分を和ませる鉢植え植物の方がチョイスとしては正しいように思い、鉢植え植物が室内の空気を清浄する効果の裏付けを調査していたら常識を覆す研究論文を見つけてしまいました。

鉢植えの植物に空間除菌効果を求めるのは無理っぽい

なんとな〜く外出を控えたほうが良いっぽい空気が日本、特に東京ではいまだに漂っています。別に鉢植え植物の空間除菌効果を狙ったわけじゃないけどウツボカズラを育てだしました。ついでにハエトリソウも育てようと思ったのですが、「パパ〜、何回もハエトリソウは失敗しているでしょ」と家人に速攻で返されました。

いままで複数回失敗してきたウツボカズラも今回は幸いにも新しい捕虫袋を付けたので、家人を説得するために、

鉢植えの植物って室内の空気をきれいにする効果があるんだよ!!

と言ってしまいました。どちらかと言うと個人的には非常に苦手な「丁寧な生活」さん達の間では囁かれている室内の鉢植え植物が空気を清浄化するとの話を裏付けるための論文を見つけて家人の賛同を得ようと思ったのですが⋯、

室内に鉢植え植物を置いても、空気をきれいにする効果は無いよ!!

って結論の論文を見つけちゃったんだよなあ。

おまけ:空間除菌効果があるとの主張している例のクレベリン関連のブログ記事はこれね。

クレベリンでコロナウイルスが防げる、はエビデンスがあっても信頼度に問題あり!!
このブログを書いたとき、大幸薬品の株価が下がって焦りまくりました。

室内に植物を置いても空気を清浄化する効果は無い、と断定している冷酷な論文

私の壮大な部屋を植物で埋め尽くして、空間除菌効果及びクレベリンなんか必要ないよ計画を頓挫させた非情な論文はこれです。「Potted plants do not improve indoor air quality: a review and analysis of reported VOC removal efficiencies」(PMID: 31695112)はJournal of Exposure Science & Environmental Epidemiologyというあまり見慣れない専門誌なんですけど、一応あの超有名なネイチャー(Nature)の姉妹誌なのでそれなりの信頼度はあると判断しています(まあ、ネイチャーにしろサイエンスにしろヘンテコな論文が無いとは言えないけどね)。

この論文を書いた研究者の他の業績やこの専門誌のクオリティに関する精査は省きますね。

論文では室内の揮発性の有機化合物が鉢植え植物によってどれだけの量を減らすことができるかを研究した論文12本を検証してます(これだけ研究が発表されているということは鉢植えの植物、論文中ではPotted plantsが空気清浄効果あることが前提となっている模様)。

既存の論文のデータをめちゃくちゃ複雑な式で計算し直して、空気清浄機の効果の指標として清浄空気供給率(the clean air delivery rate、略してCADRと呼ぶらしい)を導きだしています。その結果は鉢植え植物で室内の揮発性有機化合物をきれいにするより、換気したほうがより効果的との非情なことになっています。

2020年世界中をパニックに陥れたヘンテコな新型ウイルス対策の一つとして室内の換気の重要性が伝えられていますが、間違いでは無さそうです。

鉢植え植物で室内を清浄化して空間除菌できる可能性はゼロでは無いかも

ウツボカズラやハエトリソウで室内を埋め尽くす計画を捨てきれない私としては、ちょっとでも室内浄化作用というか空間除菌効果がありそうな可能性を模索しました。数個の鉢植え植物で効果では効果は期待できないとしても、めちゃくちゃ大量の鉢植え植物を大人買いすればある程度の効果は出るかもしれません。

この論文を書いた研究者たちもその様な思いがあったのか、反論を撃破するためなのかは不明ながら鉢植え植物による空気清浄が可能となる計算を行っています。シンプルに窓を開けて室内を換気する効果を鉢植え植物に期待するためには1平方メートルあたり、鉢植え植物を100から1000個配置する必要になるそうです。

鉢植え植物で室内を埋め尽くすといっても1平方メートルに1000個は置けないよね、クレベリンで空間除菌効果を期待するならば、多分それくらい必要になるんじゃないかな(笑)。

そもそも植物に空気清浄効果を求めたのはNASA

室内に鉢植え植物を設置することは気分を良くしてくれる効果は間違いなくありますよね(食虫植物で和む、和まないは別問題)。ついでに植物は二酸化炭素を吸収して酸素を排出するのですから、なんとなく室内の空気を清浄化してくれる様なイメージがありますよね。

そもそも、鉢植え植物が空間清浄効果があるといい出したのは、私が調べた限りではNASA( National Aeronautics and Space Administration、ロケットを飛ばすアメリカ航空宇宙局)の研究者のようです。

For more than 30 years, B.C. “Bill” Wolverton, a retired civilian scientist for NASA, investigated the use of plants as air- and water-purifying systems for enclosed environments in space missions.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3230460/#r7

この研究をしたWolverton(ウォルバートン)さんはその後も米国を襲ったハリケーンカトリーナの被災者の仮設住宅の空気清浄のために鉢植え植物を設置して効果の検証を行っていますが⋯結果は微妙なんじゃないかなあ。やっぱりそれなりの空気清浄効果とか空間除菌効果を期待するのであれば、今回取り上げた論文のように実現不可能なくらいの量の鉢植え植物が必要となると考えたほうが良さそうです。

結論

室内の空気清浄効果を狙ったり、空間除菌効果を期待するのであれば、鉢植え植物やクレベリンを置くより窓を開けて換気することをオススメいたします。