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植毛の重篤な副作用は「しゃっくり」⁉怖い、怖い(笑)

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芸能人が植毛をしたとの報道が目にした時に瞬間的に思い出した植毛の副作用が「しゃっくり」です。

いしだ壱成、トルコで植毛手術

https://www.sanspo.com/article/20220316-SNLLXRQJNFHYTE3NO4MSZVN5HE/

自分の髪を自分の頭皮に移植する自毛植毛の副作用や合併症はもちろん外科手術に準ずる治療なのであるのですが、「しゃっくり」がなぜ植毛の副作用として知られているのか、副作用・合併症出現率とその原因をかんがえてみます。

自毛植毛のデメリット

植毛のデメリットとしては治療費が高額であることが挙げられます。なかには植毛に7500万円掛かったと脱税を指摘されたときに言い訳した芸能人もいましたっけね。

美容整形したらしい芸能人が噂になるけど、7500万円植毛は美容整形なのかな?

美容整形したらしい芸能人が噂になるけど、7500万円植毛は美容整形なのかな?

医療費は、法人、個人事業主ともに経費にすることは原則できません。植毛をした芸能人が、その費用が国税から医療費と指摘されたというニュースで、植毛が美容整形であるという記載が気になりました。植毛は確かに医療行為の1種ではありますが、美容整形の範疇なのか、考察してみます。そもそも美容整形の定義って曖昧だと思いませんか?

さすがに植毛に7500万円は高額すぎるとは思いますけど。植毛の副作用や合併症として考えられるのは、

  • 1.出血
  • 2.感染症
  • 3.かゆみ
  • 4.傷跡
  • 6.痛み
  • 7.しびれ

などですが、美容系医療の格言である「no painn,no gain」を考えればしかたないですし、植毛する医療機関や担当する医師を慎重に選択すれば副作用・合併症のリスク低減は可能だと思います。

植毛の副作用として意外と知られていないけど、ニッチな話題というか興味深い医学問題に常にアンテナを張っている医師ならしっている植毛の副作用(この場合は合併症かな?)が「しゃっくり」なんです。

しゃっくりは5-10%に出現率する副作用!!

植毛すると5-10%の患者さんにしゃっくりが出現します。文献によって数字に若干の開きがあるけど、これは稀な副作用と判断するべきではなく、起こりがちな副作用と考えられます。

植毛の副作用としてのしゃっくりのパーセンテージに関して参考にした論文

  • Surgical Complications in Hair Transplantation: A Series of 533 Procedures(Aesthetic Surgery Journal, Volume 29, Issue 1, January 2009, Pages 72–76)
  • などなど。

    植毛後しゃっくりを医学的に説明するとこうなります

    しゃっくりは横隔膜が自分の意思と関係なく動くことによって生じている現象です。なぜ横隔膜が勝手に動いてしまうのか、原因は横隔神経が誤作動するからであり、誤作動を誘発しているのが植毛手術なのです。

    横隔神経は頸椎の間から出ている頚神経の枝ですから、植毛をする際に採取する場所である後頭部にダメージが起きるために、横隔神経がバグることが考えられます。

    しゃっくり100回すると死んじゃうとの話のあるけど

    しゃっくりが重篤な副作用であるかに関しては議論の余地は十分あります、というかめちゃくちゃあります(笑)。でもさあ、子どものころ、誰かが連発でしゃっくりをすると、「しゃっくりって100回しちゃうと死んじゃうんだよ」て話が出回っていませんでしたか?

    まあしゃっくり100回死亡説は都市伝説と考えていいけど、しゃっくりが出てしまったときの解消方法としてはこれが参考になるはずです。

    「しゃっくりを止める方法」一発で治すことができるのはどっち?医学的治療vs民間療法

    「しゃっくりを止める方法」一発で治すことができるのはどっち?医学的治療vs民間療法

    100%近くの方に効果がある「しゃっくりの止め方」を教えます。お教えする方法は、医学的には口蓋垂を刺激して舌咽神経や迷走神経に影響を与えることで、横隔膜の不随意運動による強直性痙攣を止める作用によるものです。医学的なしゃっくり止め治療は大げさで実用的ではないので民間療法を医師としてオススメします。

    しゃっくりに関して薬を処方する医師もいるようですが、一度お試しください。でも、植毛後にこの姿勢でしゃっくりを抑えようと試みると、治療した傷跡がミエミエになってしまうデメリットもあるかあ・・・植毛よりは個人的にはPRPという治療法を薦めるけどね。

    著者プロフィール

    桑満おさむ(医師)


    このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

    1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

    医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

    桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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