泌尿器科
おしっこ(尿)がくさい(臭い)
症状
おしっこ(尿)をしたときに、においが気になることがあります。 通常、健康な時のおしっこのにおいは軽いアンモニア臭がする程度で、それほど気になりません。しかし、水分が不足した時や偏った食生活をした時、あるいは何らかの病気の可能性がある時に、気になるにおいが発生することがあります。
尿は直前の飲食物の影響を受けることがあり、飲食したものと同じにおいがするのであれば、ほとんどの場合問題ありません。コーヒー、カレー、ニンニク、ニラなどはにおいが出やすい飲食物です。注意が必要なのはきついアンモニア臭がする場合や、甘酸っぱいにおいがする場合です。
原因
直前の飲食物と同じにおいがする場合
尿は腎臓で血液がろ過され、体の中の不要な物質を体外に排泄する役割があります。飲食物に含まれている香料の中には体内で分解・吸収できないものがあり、それが尿に含まれて外に出てきます。ほとんどの場合問題ありません。
きついアンモニア臭がする場合
尿は腎臓から尿管、膀胱、尿道を通って排泄されますが、そのどこかが細菌に感染している可能性があります。腎盂腎炎、膀胱炎、尿道炎、前立腺炎など考えられます。
甘酸っぱいにおいがする場合
尿中にケトン体があふれ出ている可能性があります。ケトン体とは脂肪の分解により肝臓でつくられて血液中に放出されるアセトン、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸の総称です。このうちアセトンが甘酸っぱいにおいの原因です。
ケトン体は血液を通して脳や骨格筋、心臓、腎臓などに運ばれエネルギー源となりますが、尿にも排出されます。通常は尿に排出されても微量ですが、糖質不足や激しい運動後、糖尿病の人はケトン体が大量に生成されることがあります。健康な人はほとんど問題ありませんが、インスリン作用に異常がある糖尿病の人はケトアシドーシス(酸性血症)を来すことがあり、生命の危険があります。
当クリニックの考え方
尿検査を行って、感染症の有無、糖尿病などの基礎疾患を調べます。
処方される薬
感染症ならば抗菌剤を処方します。糖尿病等が見つかった場合はそれらの基礎疾患に対応した薬を処方します。
疑いのある疾患
- 尿路感染症
- 糖尿病