フィラー注射とは主にヒアルロン酸をシワを取るための手段として美容皮膚科で普通に行われている治療です。
フィラー注射はお手軽なことから「プチ整形」の代表的な手法として普及しています。
このプチ整形、フィラー注射、つまりヒアルロン酸注射だけで324万円も費用が⋯全然プチじゃないです!
本記事の内容
歯科医師の不正な診療報酬6億円も凄いけど、プチ整形で342万円請求も凄い❗
いやー、やる人はやっちゃうのですねえ。保険診療を使った不正請求、それもなんと6億円も不正請求をした歯科医師が逮捕されました。
日経新聞「詐欺容疑で歯科医2人逮捕 不正な診療報酬6億円超か
非常に豪快な不正請求だと思いつつ、他の紙面に目を通していたらフィラー注射(これヒアルロン酸注入のこと)で342万円請求❗さらにこのトンデモない超高額ボッタクリ料金を取られた患者さんはプチ整形と称するフィラー注射によって感染が起きたので訴訟‼という常識で判断不可能な事件が連続発生していました。
フィラー注射は主にヒアルロン酸をシワを取るための手段として、美容皮膚科で普通に行われる治療であり、手軽なところから「プチ整形」の代表的な治療方法として普及しています。このプチ整形、フィラー注射、つまりヒアルロン酸注射だけで324万円も費用が⋯
こんなボッタクリ的な高額費用じゃあ、全然プチ整形じゃないじゃん❗
そして手軽なプチ整形で感染症を引き起こし、それによって後遺症が残ってしまったら大問題ですよね。
なんでこんなトラブルが起きたかを調べてみました。
この高額請求したクリニックはフィラー注射として「アルカミド」という非吸収性の素材を使用していたことに大きな問題があると考えました。
フィラー注射がプチ整形と言われる所以は気軽に安価に安全にシワ治療ができるからです
フィラー注射によるシワ治療の良い点でもあり悪い点はヒアルロン酸は時間と共に吸収されることなのです。当院の美容部医師はこのように述べています。

半永久的にもつという非吸収性物質を注射する整形は大変危険です!絶対に注入しないでください!
ダーマライブ注入後、しばらくして硬いしこりが残ってしまい、さらに一部分が不自然に膨らんできたため受診されました50代の患者さんの症例を紹介。ダーマライブ(Dermalive)とは、ヒアルロン酸にハイドロキシメチルメタクリレートと呼ばれる非吸収性の物質を混ぜた医療用注入材ですが、危険な注入物なのです。
正しい医療、安全な美容医療の普及を目指してブログで発信しても、虚しい結果になってしまったようです。私たちの情報発信がこの患者さんに伝わっていたら、
私たちのブログを読んでいたら高額料金プチ整形で感染、訴訟トラブルは起きなかったはずだと悔しい気持ちでいっぱいです。
私も以前このようなブログを書いています。

美容整形でヒアルロン酸を入れすぎると鼻や眼の下が壊死したり失明するリスクが❗
ヒアルロン酸は元々人間の体を構成する成分ですから美容外科・美容皮膚科で頻繁に使用されます。ただし人体と同じ成分で作られていますから人体に自然に吸収されてしまうので長持ちはしません。体に吸収されるとはいえヒアルロン酸を注入しすぎると壊死したり失明するリスクがあります。ヒアルロン酸注入は経験豊富な腕の良い医師がマストです。
さらにフィラー注射の注意点としてこのようなブログも書いています。

ヒアルロン酸の効果と副作用を詳しく知ってからご使用ください、失敗しないために!
飲むヒアルロン酸で本当に美肌になるのでしょうか?ヒアルロン酸は注射や化粧水やサプリメントで線維芽細胞・皮膚によい成分として使われていますが、本当に効果があるのか?また副作用も気になる方もいらっしゃるはず。ヒアルロン酸は安全なイメージが強いですが副作用はもちろんあります。医師が丁寧に解説します。
さらにプチ整形と思って迂闊にヘンテコな美容外科や美容皮膚科を受診してしまうと、医師のいいなりになって用意していた金銭以上の高額な治療費を請求されてしまうことになってしまうようです。しかし、この被害者というか訴訟を起こした方は342万円を持っていたのかなあ、カードだとしてもそんな高額な金額って使えるのかなあ⋯。
プチ整形するならヒアルロン酸、それも吸収される物質でお願いします
毎日新聞によれば日本形成外科学会の前理事長がこのように述べています。
プチ整形だから安全というのは間違い。フィラーは液状なのでトラブルが起きても除去が難しく、体に吸収されない物質は特に危険だ
毎日新聞
このお話は間違いではないのですが、記者さんの勉強不足のためか若干のニュアンスが正確ではありません。
プチ整形だから安全だとは限らない⋯医師の勉強量と技量にかなり左右されます。
フィラーは液状なので除去が難しい⋯吸収される素材であるヒアルロン酸を除去する薬剤があります
体に吸収されないフィラーは危険⋯これは本当に危険です❗
今まだ当院は微力ながら非吸収性のフィラーの危険性を訴えてきました。しかし、大量の広告を出し続ける大手の美容クリニックや心無いリピーターなんて最初から狙ってない一発勝負的な美容系医師の問題行動によって、ぜひ一般の方も手軽に手に入れていただきたい美容系の治療の評判を落としてしまうのです。
悪化が良貨を駆逐する、これはどのような業界でも当てはまる格言だと強く思いました。
こんなボッタクリ美容整形クリニックもありました。

ぼったくり美容外科発見❗切らないフェイスリフトで400万円⁉
美容医療の料金は保険のきかない自費診療ですからどうしても高額です。自費診療には決まった値段設定はありません。提示される金額が安くても、オプション足したり、定期的に通うことで、新たな施術を勧められて結局高額になることもしばしばです。高額と高級・ハイクオリティは別物です。ぼったくり美容外科には気をつけてくださいね。
医療機関の広告規制が甘かった時代はこんなことになっていました。

美容整形のトラブルが増加❗ネットも含めた医療系広告の落とし穴にご注意を
さらに安売りを強調するあまり、こんな価格で脱毛をするところまで出てくる始末です。

全身脱毛300円❗って脱毛専門エステはどんな料金システムになっているんだ??
月額300円で全身脱毛という衝撃のキャンペーンを展開した某脱毛エステの料金システムは本当に大丈夫なのか?誰もが何かしらの不安や疑問を持ったはずです。エステの脱毛と医療脱毛の違いを踏まえて、脱毛にかかる料金・使用する機器などについて解説します。お金をかけたくない方向けにもっともコスパのよい脱毛方法を提案します。
美容医療が一般化するに当たって、じゃあどんなクリニックを選べばいいのか、本物を見分ける力が患者さんに要求されている時代でもあります。多くの情報が詰まっているのがネットの世界、インチキがん治療と共にいい加減な美容クリニックのサイトを上位表示できないようなアルゴリズムが組めないものでしょうか、Googleさま、ぜひご検討くださいませ。