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医学研究から判明した、風邪を引かないための対策は⋯なんじゃこりゃ⁉

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えーっと、最近ブログでかなりハードな話題を取り上げてしまい、私は間違いなく聖人君子じゃないですし、正義の味方でもないいですし、品行方正であるはずのないろくな奴じゃないことを再確認していただきたいと存じます。

子供の時から「お前は最後まで旗を振り続けるから、いつも先生に目をつけられる」と親に批評されて育ち、成長するに従い「梯子を外される」という言葉を身を以て知った私です。

こんな前振りはどうでもいいのですけど、子供の時にお父さんやお母さんや学校の先生が良く言っていたように

規則正しい生活を送ることが病気にならない基本中の基本

が医学研究によって正しいことが証明されました?

風邪を防ぐにはやっぱりお父さん・お母さんの言いつけを守りましょう⁉

いい子のみんな❗このお約束をしっかり守って、今シーズンこそ風邪を引かないようにしようね❗

では風邪を引かない、誰にでもできる方法を今から医師である私がしっかり伝えるから

「準備はいいかね?」

「アイアイキャプテン!」

「聞こえないぞ!」

「ウ~、パイナップルに住んでいる⋯」

筋萎縮性側索硬化症で亡くなったスポンジ・ボブの原作者のスティーブン・ヒレンバーグ

https://www.huffingtonpost.jp/2018/11/27/stephen-hillenburg-dies_a_23602892/

スポンジ・ボブの原作者のスティーブン・ヒレンバーグさんが先月筋萎縮性側索硬化症で亡くなりました。うちの子供たちはスポンジボブを親の言うことを聞かずに、四六時中見ていて英語を覚えました。ありがとうございます、ヒレンバーグさん、ご冥福をお祈りいたします。

風邪を引きにくい人の特徴はコレっ❗

昔から規則正しい生活、規則的な食事、十分な睡眠と適度な運動が健康な身体を作り上げる。こんな聞き飽きたことに、この歳になっても逆らい続ける私です。診療の合間に取材に応じ、スタッフと打ち合わせをし、業者への支払いを支持して、ろくに昼休みも取れません。

当然昼ごはん抜きは日常茶飯事であり、家に帰ってきたら夕食もそこそこに資料整理と日々の診療に役立つ勉強をしつつブログ書きや依頼された原稿を書く生活(こんなクソ忙しいのになぜか最近はHBOの海外ドラマ「Veep」をしっかり家人と観ている自分ってある意味である意味で凄いかも。

これじゃあ

お父さんやお母さんや学校の先生に言われた規則正しい生活なんてできるわけないです

さらに深夜に渡ってSNSをいじくりまわすとなると睡眠だって十分に取れません。

医師向けメディカルトリビューン2018年2月15日号に「かぜをひきやすい人は食事が不規則かつ偏食」という記事がありました。この記事で紹介されている、今年の1月に開催された第52回日本成人病(生活習慣病)学会における柴田みちさん(神奈川県立保健福祉大学大学院保健福祉学研究科)と中島啓教授の報告で発表された内容はこれ。つまり、風邪を引かない生活習慣、あるいは風邪を引かないための対策、ってところでしょうか。

●BMIが25未満で23.0以上の人は風邪を引きにくい

●睡眠時間が5時間以内だと風邪を引きやすい

●飲酒をする人の方が風邪を引きやすい

●バランスの良い食事をとっていると風邪を引きにくい

●運動をしないと風邪を引きやすい

なんてことが埼玉県在住の40歳から79歳の方を対象にした研究で判明しました。

こんなあったり前のこと今更発表されても、手遅れじゃん❗

と思ったオッサンたちはここからしっかり私の話すことを聞いてくださいませ、準備はいいかね?

医師である私は研究結果と真逆の生活を送っているけど⋯

メチャクチャ規則正しくない生活を送っているわけじゃない私としては、こんなこと今さら言われても「はい、明日から規則正しく、バランスの良い食事を摂って、適度な運動もします❗」と行儀よくお約束を守るつもりは一切ありません。

●私のBMIは23.3なんで風邪は引きにくい

●睡眠時間5時間はキープできているかは微妙だけど、時々昼休み中に失神することあるんで、風邪は引きにくい

●ある理由によって、ここ数ヶ月は完璧に禁酒中、故に風邪を引きにくい

●食事に関してはバランスがいいのか悪いのかは家人任せ、でも基本的には津川友介先生の名著「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」に近いものが主(大好物のベーコンは自粛中)なんで良しとして、風邪を引きにくい

●運動に関してはこんな状態↓、多分スマホをデスクに置きっ放しだったためと解釈して⋯この日は特異日であり、データとしては採用せず

スマホで健康管理スクショ

さらに、私は対象になった埼玉県在住ではありません。埼玉県の男性の平均寿命は80.82才、私が住んでいる東京都の男性の平均寿命は81.07才、データ至上主義である私としては埼玉に住んでいなくて良かったと、ひと安心するのです。

さらに、さらに調査の対象となった人は「健康は成人3万9524人。私は高脂血症と肝機能障害(だから今禁酒中)があるので、この人たちとは条件が違うので、今回の研究の結果がそのまま当てはまることにはなりませんよね(この辺り、かなり苦しいか)。

以上より、どう見ても規則正しくなく、偏食である

私は風邪を引きにくい、との結果が導かれました❗

なんでこんなおちゃらけたことを私が述べているかというと、この研究手法がアレなんです。今回の研究は風邪の引きやすさ自己申告してもらい、様々なデータ取得して解析しています。そこで大きな疑問が噴出してきちゃいました。

これって「※個人の感想です」レベルの集積なんじゃないの?

いくら統計学的な手法を採用しても、そもそもの研究計画が甘く、さらにデータの精度が危なっかしいと⋯

だからどうした❗って感じの研究になってしまうのです

この研究報告をリアルで第52回日本成人病(生活習慣病)学会で聞いていた人はどんなレスポンスを示したのか、非常に気になります。

この研究の詳細が紙ベースではなく、ネット上でも観られることに先ほど気がつきました。

カゼをひきやすい人の特徴

https://medical-tribune.co.jp/news/2018/0205512790/

これログインしないと観られないです。

医師って嫌な奴が多いかも⋯「この記事は参考になった」ボタンをクリックした医師はたった一人です。

下の方のコメント欄が設定されています。

このコメントの悲惨な状況をご覧になった報告者はかなりショックを受けるのではないでしょうか?

ログインできないでコメントを読むことができない方へ→アレに荒れる東洋経済やYahoo!のコメントより地獄絵図であることだけをお伝えしておきます。

さっ、本日私はお休みです、天気も良さそうだからお出かけしてきまーす、もちろん歩数を計測するためスマホは机に忘れないでポケットに入れてね。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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