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水道水が水素水に変わる「量子水」を作る浄水器はヤッパリ波動系でした!!笑

怪しげな水関係の商品や意味不明の効果を謳う整水器や水生成器があれだけ批判されても、あの手この手のビジネストークによって販売されています。なかには物理学で使用される特殊な専門用語を駆使してアピールしてる商品さえあります。「量子」「波動」は危なっかしい商品がよく使用する科学用語であり、トンデモを見分けるリトマス試験紙的な役割をはたすキーワードでもあります。

ところで量子水って何??水素水の仲間??

新年早々とんでもない折り込みチラシを見つけてしまった。そこには「ご自宅の水道水が一瞬にして水素水に!」と大きく書かれていました。「水素水は体にいいのよね〜」的な捉え方がされていることは知っていました⋯もちろん効果効能に対しては現時点では明確な医学的な検証は不十分です。

水素水の検討は後日行う予定ですが、しかし「量子水」とは⋯。このチラシには水素水と共に「量子水」という聞きなれない言葉が記されていました。量子水の量子が物理学用語の量子であるわけはないと思いつつも、折り込み広告に書かれているサイトを覗いてみました。やっぱり

量子水は波動エネルギーを利用してしていたんだ!!

と妙に納得して終わり。ってわけにもいかないので、あまり意地悪っぽくならないように気をつけながら「量子水」を生み出す蛇口直結型浄水器、取り付け費無料、税込68000円也をいじってみます。結論からいうとあの「波動エネルギー」系の商品です(波動系についてご興味のある方はこちらを→「波動医療というトンデモない代替医療というかインチキ医療の拡散力の恐怖!!)」。

確かに量子力学で波動という言葉は使いますが「波動」は「wave」と書き、あっち側にいっちゃった人たちが使う「波動」は「vibration」であることに注意が必要です。量子水という言葉を英訳したら「quantum water」になり、この言葉で検索すると海外の怪しげなサイトにたどり着きます。一方波動水を英訳した場合の「vibration water」で検索すると水の波紋などのサイトが表示されますので、波動系の水は日本発のものの可能性が高いです。

水素水で健康的に

ご興味のある方はぜひ、http://www.marusho-suisosui.co.jp/ を覗いてみてください(リンクは貼りませんでした)。サイト内に「波動」という言葉はでてきませんが、主要構成パーツであるνG7(Vじゃなくてギリシャ文字のν⋯ニューです)で検索するとゾロゾロと水素水・量子水が入り乱れた波動系のサイトが見つかります。

制菌力・酵素の活性化・溶存水素の増加という不思議な文字配列

実際に手元にある折り込みチラシには

通水するだけで、水道のミズが3つのパワーを持つ量子水に
1 制菌力
2 酵素の活性化
3 溶存水素の増加

という波動系あっち側の人々が大好きな言葉がならんでいます。

まず1の制菌力ってなんですか???菌を殺す言葉として殺菌があります。殺菌の意味するところは微生物、主に細菌を死滅させることです(細菌は微生物の分類の一つでありウイルスなどは含みません)。医学用語では全く微生物がいない状態にすることを「滅菌」と呼んでいて、この状態だと細菌はもちろんのことウイルス等すべての微生物が存在していません。

臨床現場では他に「消毒」という言葉を使用しますが、消毒は「ある程度微生物が悪さをしないレベルに減らせた状態」にすることであり、滅菌とは大きく意味合いが違ってきます。ちなみに除菌は日用品メーカーが使っている言葉であって、医学用語ではありません。

医学用語として「静菌」という言葉はあります。抗生物質(厳密には抗菌剤と呼びます)の中には細菌(あくまで細菌です、ウイルス等は含みません)を殺してしまう薬を死滅はさせないけど増殖はさせない薬、これの作用を静菌状態と呼びます。

量子力学のwaveをvibrationとしている波動系の方は文字で確認しないで「せいきん」という音で文章を書いているために、菌を抑え込む言葉として「制菌」なんて漢字を使用したんでしょうね、それなら一層のこと「征菌」にしたほうがもっともらしかったんですけど。

ここでも酵素の活性化が好まれているようで

2の酵素の活性化ですが、以前から「酵素食品」についての考察を繰り返してきました。結論から申し上げると

酵素は食品として摂取しても人体の細胞レベルでは酵素本来の働きはしません

ということです。詳しくは一悶着もふた悶着もあった関連のブログをお読みください。

せっかく蛇口直結式浄水器(逆流洗浄モード付き)で制菌?して水素たっぷりの水素水を作っても、その酵素って水素水のどこに入っているんだ的な素朴な疑問が湧いてきますよね。私が見つけた浄水器のサイトにはこのように説明されていましたので、納得しました、って納得するわけないけど。

酵素活性の向上→腸内環境を改善

私が目の敵にしている「酵素ビジネス」の食品として酵素を摂取すると細胞レベルの酵素が活性化されてという100%間違っている理論ではなく、消化酵素(これは食べることによって腸内で医学的に正しく作用します)の活性を向上させることによって腸内環境のバランスを整える善玉と呼ばれる腸内細菌が元気になる、って善意に解釈しておきます。

でも、ちょっと待てよ!!量子水(水素水)って制菌?効果があるんじゃなかったっけ?

量子水・水素水がバイキンをやっつけるなら腸内細菌もやっつけちゃわないの?

と、さらなる疑問というか矛盾が生じてきてしまいます。

酵素関連エントリー 
なぜ多くの人が「酵素栄養学」に惑わされるのか、やっと理解できました!!

長生きの決め手は「酵素」にあった!?は理解不可能

酵素ダイエットで瘦せる!ワケが無いことがどうしても理解できない方へ!!

酵素療法って医学的には否定されていますが、信者が多いのは医療サイドの問題かもです

しかし、いつの間にやら酵素系に対する反論ブログこんなに書いていた、と自分でも驚いています。

溶存水素の増加って、この浄水器の量子水、別名水素水は蛇口からでるんじゃないの?

最後に3溶存水素の増加について考えてみます。水素水は定義自体が曖昧であり、各社がいかに自分の商品が優れているかを競い合っている凄まじい業界です。水素水が体にいいのか、悪いのかについては置いといて、水素はとにかく軽いということを頭に入れておいてください。

水の中に水素を無理くり入れ込んでも、すぐに水の中から飛び出してしまいますので(ここの表現、理系のオッサン目をつぶってくださいませ)、各社パッケージにこだわっていてペットボトルでは水中の水素がスグになくなるから、アルミパウチのものの方が優れている、なんて売り文句が目立ちます。

水道水が蛇口につけた浄水器で水素水になるのなら、コップに注ぐ前にほとんどの水素が空気中に消え去ってしまう、と文系の方でも90%感じるようです(当クリニック院内調査より 笑)。万が一この浄水器(税込68000円 送料無料)が水素水・量子水を作り出しても、間違いなく溶存水素は増加しません。

注意:私がたまたま目にした衝撃的な折り込みチラシの水素水・量子水ですが、この業者さんは少なくともインチキ健康法、インチキ健康グッズのように「水素水を飲んで糖尿病が治った」とか「量子水で簡単にダイエットが」的なことは一切記述していませんので、悪徳商法・詐欺商法ではないと思います。

ネット上には100%詐欺と言い切れるような浄水器を販売している業者もありますし、販売方法に問題がある業者も目立ちます。

日本の水って水道から直接飲めるのに、いつから私を含む多くの人はペットボトル入りの水を飲むようになったんでしょうか?よくよく考えてみるとペットボトルの水ってガソリンと同じくらいの値段だと多くの人が気づいているはずなのに⋯。ペットボトルだと高くなると気づいた経済的観念の鋭い人がきっとこのような水素水や量子水を作り出す浄水器に手を出してしまうのかもしれませんね。