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トンデモ系ヴィーガン「ビューティーフード研究家」と国会議員が接近する危うさ。

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政治的思想信条は全く関係なく話をすすめます。政治家の科学音痴ぶりには辟易させられることが少なくありません。

票のためなら科学を捨てる!?

個人的には政治家の反科学的思考は票集め、あるいは義務教育課程レベルの知識を忘れ去ってしまったかのどちらかなんでしょう、多分。先日、2021年秋の衆議院選挙の時もヘンテコな候補者がいたことをお伝えしました。

イベルメクチンを処方しまくるお医者さんが衆議院選挙に立候補❗

イベルメクチンを処方しまくるお医者さんが衆議院選挙に立候補❗

イベルメクチン推しのこの候補者はワクチンを忌避しており、選挙事務所内でクラスターさえ発生していたことをご存知の方も地元では少なくはないはずです。お隣の選挙区でも気になる国会議員がいました。

松原仁衆議院議員とヴィーガン

https://www.facebook.com/matsubara.jin0731/posts/748780225628642

「ヴィーガンを語る」という不思議な言葉と共にビューティーフード協会なる団体の主宰者室谷真由美さんとにこやかなツーショットを掲げる東京3区選出の松原仁衆議院議員です。

ちなみに極端なヴィーガン食で18ヶ月の赤ちゃんが餓死してしまった例が米国では報道されています。

ヴィーガンの植物療法士さん、人体の構造や栄養学の基礎知識を学んでから論破してね❗

ヴィーガンの植物療法士さん、人体の構造や栄養学の基礎知識を学んでから論破してね❗

海外セレブがヴィーガンになればそれを真似る人も多数出ててきますし、オーガニック食品が健康に良いと医学的に明確なエビデンスが無くても信じてしまう人もいます。人体の構造や栄養学の知識もかなり危なっかしいレベルであるのに、肉食忌避を啓蒙するために、トンデモないことを言い出す植物療法士と名乗る方を見つけてしまいました。

保護者には殺人罪が適用された模様です。ビューティーフード研究家室谷真由美さんもあまりにもヴィーガンに固執してしまうと、学校給食が原因で餓死者が出るとは思えませんけどね。

ヴィーガンを「肉嫌いの野菜好き」と呼ぶのはNGなの?

ヴィーガン(Vegan)という食に関する健康法、生き方、ライフスタイルがあります。ヴィーガンは一般的にはベジタリアン(Vegetarian)と同等に解釈されているようですが、肉食を避けて野菜などを主とした食生活を送るベジタリアンと魚から卵に至る動物性の食品を一切食べない完全菜食主義のヴィーガンは分けて考えるのが一般的です。

食べものの好みは人それぞれです。ひとさまの食生活にケチをつけるつもりは全くないのですけど、なんでヴィーガンの場合は「主義」とか「主義者」が付くのでしょうか?

例えば友人間や家族であっても、そば好きとうどん好きに別れることがありますよね?そんな場合に

そば主義者、うどん主義者なんて呼ぶかぁ???

と私は思っちゃう次第です。ヴィーガンとか呼ばないでシンプルに「野菜好き」ではダメなんでしょうか。

ここでは思い切ってヴィーガン給食ではなく、ビューティーフード研究家室谷真由美さんの指導のもとビューティーフード給食にしちゃうという手もありますぜ。

給食をヴィーガン食にしてしまう不気味な動き

子どもってなぜかお肉好きで野菜嫌いの場合が多いです。子どもに野菜を食べさせるために様々な工夫を経験した親御さんも多いと思われます。でもさあ、

子どもに野菜を食べさせるのではなく、給食にヴィーガンを取り入れる必要があるのか?

とこのようなツイートを見ると考えてしまいました。

ヴィーガン給食

https://twitter.com/mayucafe/status/1457218135254192128

学校給食は学校給食法という法律に従って運営されているものであり、学校給食の目的として

日常生活における食事について正しい理解を深め、健全な食生活を営むことができる判断力を培い、及び望ましい食習慣を養うこと

学校給食法第二条二

や、

文部科学大臣は、児童又は生徒に必要な栄養量その他の学校給食の内容及び学校給食を適切に実施するために必要な事項(次条第一項に規定する事項を除く。)について維持されることが望ましい基準(次項において「学校給食実施基準」という。)を定めるものとする。

学校給食法:学校給食実施基準、第八条

などの詳細な法律があるのですから、主義が付随するヴィーガンを学校給食に取り入れるためにはそれなりの手続きというか法整備が必要になると考えられます。

そもそもビューティーフード研究家とはなんじゃ?

松原仁国会議員と並んでFacebookに収まっている方の肩書きはモデル兼ビューティーフード協会&日本ヴィーガン協会の代表室谷真由美です。この方のインスタを見てみると「環境省アンバサダー」という肩書きも確認できます。環境省アンバサダーという聞きなれない名称は確かに環境省が付与している名称のようですが、そのメンツの中に以前当ブログ記事で俎上に載せた

「誕生学」の大葉ナナコさん、男性不妊症の原因が電磁波って本当ですか⁉

「誕生学」の大葉ナナコさん、男性不妊症の原因が電磁波って本当ですか⁉

不妊症には男性に問題がある場合があります。男性不妊症の原因が電磁波という説を唱えている人たちがいます。電磁波が発がん、流産、自殺、催奇形性の原因と主張する海外の情報を受け売りして信じ込んでいるようです。電磁波まみれの現代社会において男性の精子が減少しているので出生数が増えないという理論のようです。

こんなトンデモさんも混入しているのです。

どう見てもトンデモさんに絡めとられた環境省であり、環境省アンバサダーという名称が怪しげに思えてきてしまいます。

なぜ学校にヴィーガン給食を持ち込む必要があるのか?

毎月開催日本初 ヴィーガン給食 監修なる見出しのブログがあります。そこには、

私自身、学校給食にヴィーガン給食を導入することが一つの目標でもあり、夢でもありました

https://ameblo.jp/mayucafe/entry-12677221609.html

そして、

ヴィーガン給食やアレルギー対応給食を実施したくても月に一回しかできないという縛りがあるのです

とも書かれているのですが、

ヴィーガン給食とアレルギー対応給食が関係あるのかあーーー!!??

と、私は考えてしまうのです。

ビューティーフード研究家と酵素の深い関係

トンデモ系ニセ医学を語るときに外すことができないアイテムとして「酵素」があります。

ニセ医学の酵素ダイエットは効果以前にインチキ臭いセミナービジネスがはびこっている⁉

ニセ医学の酵素ダイエットは効果以前にインチキ臭いセミナービジネスがはびこっている⁉

最近、目にするダイエット方法で「酵素ダイエット」というものがあります。口から入った酵素が、体内というか細胞内に直接作用することはあり得ません。コラーゲンを食べてもお肌のコラーゲンにはなりません。酵素ダイエットの説明が分かりやすくてもダイエットはたやすくないことは誰もがご存知のはず。酵素を食物で接種しても無意味です。

酵素方面の怪しげなニセ医学やビジネスに関して批判したブログ記事に関しては多くの抗議のお電話やお手紙を頂いていますが、

酵素ビジネスは非科学的非医学的なインチキ!!

と私は主張し続けます。

ビューティーフード研究家室屋真由美のインチキ酵素ビジネス

https://shop.mnatural.jp/blog/2020/10/03/152243#prod-more

ビューティーフード研究家の室谷真由美さん、そもそも、水溶性ケイ素・良質なクエン酸・究極の発酵、って何?と少々科学を学んだ人々は疑問を抱くはずです。

ビューティーフード研究家さんが目指すのはビューティーフードによる日本制覇か!!??(笑)。

ニセ医学、疑似科学が学校を侵食する危うさ

こんな記事がありました。

誤情報を「動かぬ証拠」と錯覚、高度化するSNSデマ…公式文書を抜粋・曲解も

読売新聞「誤情報を「動かぬ証拠」と錯覚、高度化するSNSデマ…公式文書を抜粋・曲解も」https://www.yomiuri.co.jp/national/20211121-OYT1T50023/

体系的に正しい知識を得ることを学ぶために最初に出会うのは義務教育課程です。生きるために必要な知識や人生を楽しむための知恵を学ぶのが義務教育であると私は考えています。

義務教育課程に科学的ではないニセ医学と判断して間違いのない酵素栄養学をベースとした酵素ビジネス主宰者がヴィーガンを装って学校給食とから侵入しているのです。

非科学的な理論を背景にしたトンデモさんが政治家や国家権力に忍び寄っている危険性を認識して欲しいと思います。

このブログ記事はうさぎますくさん(@usagimaskchan1)の記事にインスパイアされて、別の切り口で書きました。

お時間がありましたら、これもどーぞ。

大丈夫か環境省、環境問題を考えるはずのお役所がトンデモさんに汚染されているじゃん‼

大丈夫か環境省、環境問題を考えるはずのお役所がトンデモさんに汚染されているじゃん‼

環境省が「つなげよう、支えよう森里川海アンバサダー」というプロジェクトで環境アンバサダーに任命している面々に、いわゆるトンデモ系な方々が多数含まれていて、環境汚染ならぬ環境省汚染が心配です。環境アンバサダーは発信力のあるアーティストも多数含まれています。中でも問題があると思われる方々を紹介しておきます。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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