【トンデモさん引き寄せの法則】フードファディズムを助長するヴィーガン給食校長の問題点

ヴィーガン食が健康に良いとの医学的根拠はありません。しかし、なぜ公立小学校の校長先生はヴィーガン給食なんてものを始めたんでしょうか?

この校長先生の人脈はトンデモさん濃度が非常に高く、トンデモさんにありがちな「引き寄せの法則」に従っているとしか思えないのです。

ヴィーガン食が健康に良いとのエビデンスは無いし栄養欠乏の可能性もある

ヴィーガン(vegan)という偏った食生活が健康に良い、と考えている人たちがいます。子どもは一般的に野菜嫌いであるとの思い込みによって、ベジタリアンを過激にしたヴィーガン食を給食に取り入れる試みを行なっている公立学校があります。

第三者である私がたまには野菜中心の給食をイベントとして行うことを頭っから否定することはよろしくないとは思うのですが、ヴィーガン給食を行った公立学校の校長先生の思想というか方向性がちょいと気になるのです。

野菜中心の食生活を目指す人の多くはダイエット、つまり痩身目的なんじゃないでしょうか?現在、思春期の子どもにとって摂食障害が問題となっています。摂食障害の原因は多岐にわたっているとはいえ、肥満に対する恐怖も当然考えられます。

この小学校がある市では痩せていたとしても、自分のことを太っていると回答した中学・高校生が多かったことが食育推進計画の中で報告されています。

2021~2025 年度八王子市食育推進計画

https://www.city.hachioji.tokyo.jp/kurashi/hoken/007/az003/p028510_d/fil/soan.pdf

「食育」というワードも拡大解釈なのか乱用なのか、怪しげな人々がご利用されていることは以前お伝えしました。

「食育」は怪しげな雰囲気が充満しているのか?トンデモ案件多発中❗

食育から派生したと考えられるヴィーガン給食は、さらにかなり怪しげなトンデモ案件だと思われます。

ヴィーガン食はフードファディズムの温床とも考えられる

フードファディズム(food faddism)という言葉があります。フードファディズムはある一定の食を熱狂的に支持する概念であり、古くは疑似科学に対して強烈な批判を浴びせたマーディン・ガードナーの名著「奇妙な論理」でも「食物のあぶく流行」として俎上に乗っています(現代教養文庫1989年2月28日初版)。

一見健康に良さそうな動物性の食材を避けた菜食なんですが、食事から動物性の食品を排除してしまうと「Health effects of vegan diets」(PMID: 19279075)という医学論文ではビタミンやカルシウムや脂肪酸が不足することが懸念されています。そうなると足りないミネラルやビタミンはサプリメントで摂取しないとなりません。

サプリメントが必要となるヴィーガン給食、果たして育ち盛りの子どもに給食として提供することは正しいことなのでしょうか?

ちなみにヴィーガン給食はアレルギー除去食が学校給食で必要であることから派生したらしいのですが、

ヴィーガン給食だと食物アレルギーが回避できるのでしょうか?

ヴィーガン給食で除去できる食材として思いつくのは卵くらいなんじゃ無いかな、でもこの校長先生はこんなことをおっしゃっています。

朝日新聞系のメディア「The Asahi Shinbun GLOBE+」では
「『ヴィーガン給食』採り入れた公立小学校 みんなで食べられ、みんながおいしい」との見出しで、この小学校のヴィーガン給食が好意的に取り上げられています。

いま学校現場はアレルギーにすごく気を遣っている。命にも関わる問題。だから、エブリワン・ヴィーガン給食の日はかえって安心できる

https://globe.asahi.com/article/14475497

学校給食における食物アレルギーに対しては重篤度の高い食材として落花生・卵・ミルク・小麦・えび・かにが挙げられています。さらに学校給食を行うにあたって気をつけるべきこととして万が一のための過去の食物アレルギーの既往の聴取やアナフィラキシーを起こした時に使用するエピペン等の薬を持参しているかの確認などが必要とされています(学校給食における食物アレルギー対応についてhttps://www.mext.go.jp/a_menu/sports/syokuiku/1355536.htm)。

ヴィーガン給食以前にアナフィラキシーを避ける対策が取られていたのかが気になる、思いつきヴィーガン給食のようにも感じられます。

2020年に医学誌に掲載された「Veganism and paediatric food allergy: two increasingly prevalent dietary issues that are challenging when co-occurring」(PMID: 32650748)という論文ではヴィーガン食と食物アレルギーが同時に発生することを懸念しています。

学校給食におけるアレルギー問題はヴィーガン給食とは全く関係がないことだと思われるのですが・・・。

ヴィーガン給食の小学校の校長先生はあの環境アンバサダーじゃん!!

環境省の環境アンバサダーの中に妙な方々が混じり込んでいることをお伝えしてきました。

に続いてこんなのも書きました。

この環境アンバサダーを見回していたら、なんとヴィーガン給食の校長先生も!!

ヴィーガン給食八王子市立浅川小学校清水弘美校長

https://www.env.go.jp/nature/morisatokawaumi/ambassador.html

この公立小学校の校長先生、実はヴィーガン給食を施行するにあったって他のトンデモさん仲間と協力しあったいるのです。

義務教育課程に忍び寄るトンデモさんたち、ニセがん治療伝道者までが講師に!!

トンデモヴィーガン給食校長の学校ではZEN呼吸法呼吸アドバイザーの方を招いて正しい姿勢と呼吸方法の講習を開催しています。

ZEN呼吸法呼吸アドバイザーを招いた浅川小学校

https://www.city.hachioji.tokyo.jp/hachioji-kids/009/p029289.html

このZEN呼吸法呼吸アドバイザーの方を私は以前から定点観測しておりました。なぜならこのZEN呼吸法呼吸アドバイザーはがんを呼吸法で治せるとのたまっている著作をお書きになっているからです(著作は「『呼吸法』でガンは流せる」という不思議なタイトルですけど。「治せる」だと薬機法等に抵触するための処置かな?)。

あり得ないニセ医学の信奉者を小学校に招いて健康法の講習をするかあ???

と、この小学校の他の教師は考えなかったのでしょうか?

フードファディズムという問題はあるとしても、ヴィーガン給食は、「このような食もあるよ」的イベントとして行うのは許容範囲だと大人の判断をしても、呼吸でがんを治しちゃうという妄言を著作として出版しているトンデモさんを義務教育家庭の公立小学校に講師として招いちゃう校長先生の見識を疑ってしまいます。

トンデモさんの間では「引き寄せの法則」が強く働いちゃうのでしょうね。しかし、こんなトンデモを授業の一環として受けてしまう羽目に陥ってしまった小学生が気の毒でしかたがありません。

環境省の環境アンバサダーのヴィーガン給食校長は、そのうち「胎内記憶」の授業も始めちゃうのかな?

五月雨式に環境アンバサダーがトンデモさんに侵食され、さらに環境アンバサダーである公立小学校の校長先生が呼吸でがん治療なんて幻想を本にしちゃう方を講師として学校に招いちゃうことをここ数日ブログ記事にしてきました。

この校長先生がそのうち「胎内記憶」なんてトンデモ系ニセ医学を学校の授業で取り上げちゃうのではないか、なーんてことを危惧しつつ現時点では公表できない情報もあるので後日これらのブログ記事をまとめたものアップする予定です(毎度のことだけど予定は未定ね)。

しかし、環境アンバサダーを任命しちゃったお役所はどのようにこの問題を考えているんだろうね、気になるよね。

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執筆した医師

桑満おさむ医師

このブログ記事の筆者:桑満おさむ
Osamu Kuwamitsu, M.D.

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

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