満月の夜は出産が多いというのは都市伝説ですが、睡眠とは深い関係がありました!

月の満ち欠けは28日周期ですし、女性の月経の周期も28日周期が多い為に何か強い関連があるのはないか、と昔から言われてました。

考えると不思議なんですが、生物が海から陸上に進出して発展した成れの果てが人間ですので、満潮・干潮とつながりがあっても良さそうな気もします。

都市伝説 満月の日は出産が多い⋯わけないです

A.L.リーバーっていう、ひと騒がせなオッサンが「biological tides theory」なんて理論を作り出して 「LUNAR EFFECT – BIOLOGICAL TIDES AND HUMAN EMOTIONS」という本を出版したので一時期話題になりました(一部の情報では「論文」となっていますが、本です)。

これは医師でなくても統計学的な処理がメチャクチャであることは懐疑論主義の方には広くしられています。つまり、基本的にデタラメなんです。

都市伝説「満月の日は出産が多い」

1978年の出版です。コンピュータを使用した解析が当時はできないっていっても元のデータがメチャクチャです。

月にまつわる色々なお話

月を英語ではmoonの他にローマ神話に基づいてLunaとも呼びます。ルナちゃんには申し訳ないのですが、派生語のlunaticには「狂った」とか「異常な」という意味があるので、昔から月は人間の精神状態にプラセポ的であったとしても影響を与えていたのでしょう。
満月の夜は犯罪や交通事故が多いという都市伝説もありますが、犯罪は暗い方が犯行を行うなら有利なので噂レベルであると判断しています。出産に関して言えば、満月の日に月明かりで興奮して、または逆に真っ暗なんで他にすることがないので⋯10月10日後に目出たく出産という理論の方が説得力があると思います(一度調べてみたのですが、医学データにはいつ子供が生まれる様な行為をしたかという論文は見当たりませんでした)。

狼男は満月の日に変身するのは医学的に有り、でした

満月の日は熟睡ができないという医学論文を見つけました。それによると満月の日は新月の日と比較した場合、メラトニンの分泌量が減り、睡眠時間が20分少なくなる、そして体は眠っているのに脳が起きているレム睡眠(REM sleep)にも影響をあたえて、熟睡時間が30%減るという驚きの内容です。

満月と睡眠時間

「Evidence that the Lunar Cycle Influences Human Sleep」(Current Biology 23, 1485–1488, August 5, 2013)より

満月だと睡眠時間が減少して、レム睡眠が長くなる

このことから満月の夜は眠れないし、熟睡していないために寝ぼけたままベッドから起き上がってフラフラと外に出て、不埒な事件を引き起こす可能性は否定できません。

古くから伝わる民話や伝承であるフォークロアって都市伝説より、信憑性があるのではないでしょうか?「まんが日本昔ばなし」でも読み直してみようっと。

執筆者情報

桑満おさむ医師

このブログ記事の筆者:桑満おさむ
Osamu Kuwamitsu, M.D.

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

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