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お腹の余分な脂肪と頻尿の深い関係、お腹をスッキリさせれば全てが解決するかも。

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頻尿は日常生活の質を落とします。男女ともに頻尿症状と肥満、特にぽっこり出てしまったお腹と深い関係があります。

日本では過活動膀胱の患者さんの数は800万人以上、夜間頻尿を訴える患者さんの数は4500万人、おしっこが漏れてしまう患者さんはの数は1000万人と言われています。

おしっこが近い、おしっこが漏れてしまうという症状はメタボリックシンドローム、特にぽっこりお腹の余分な脂肪と深い関係があり、お腹の脂肪を無くすことができれは悩ましいおしっこのトラブルを少なくする可能性があります。

メタボリック症候群と頻尿・失禁の深い関係。原因はお腹の余分な脂肪だ!

メタボリック症候群(metabolic syndrome、メタボリックシンドローム)は「メタボ」と呼ぶことが多いですよね。メタボと聞いてイメージするのは、ぽっこりでた余分な脂肪のついたお腹。

メタボの定義は次のようになっています。

1:血圧・脂質・血糖のうち二つ以上が基準値を超えている

2:1の条件にウエストの周囲径が男性で85センチ以上、女性で90センチ以上であると、メタボリックシンドロームと診断されます。

つまり、

お腹がすっきりしていればメタボとは診断されないことになります❗

厚生労働省は平成20年からメタボ検診を開始しました。メタボ検診の目的は日本人の死因の60%を占める生活習慣病予防です(果たしてその効果があるのか、費用対効果はどうなのか、の議論もありますけどね)。

中年以降の多くの方が悩まされている「頻尿」、この頻尿とメタボは多くのエビデンスによって深いつながりが指摘されています。

お腹の余計な脂肪を無くせば、メタボも解消、頻尿や尿もれも解消できる可能性について論文等を引用しながら検討してみますね。

過活動膀胱の治療は進化しております。当院でも最新の治療を開始して、おかげさまで目黒区ではトップ、製薬メーカーによると都内でも三本指に入るくらい症例が多いとのことです。

ボトックス注射を使った過活動膀胱治療が、やっと日本でも保険適用されました❗

ボトックス注射を使った過活動膀胱治療が、やっと日本でも保険適用されました❗

過活動膀胱へのボツリヌス毒素を膀胱内に注入する治療は保険適用(2020年4月より)です。過活動膀胱は突然トイレに行きたくなり、我慢が難しい尿意切迫感や我慢できずにお漏らししてしまう切迫性尿失禁や頻尿です。ボトックス注射を使った過活動膀胱治療は、どこの泌尿器科でも受けられる治療ではありません。詳しく解説します。

男女ともに日帰りで治療可能です。

メタボは排尿障害と強く関連している!

「Association between markers of the metabolic syndrome and lower urinary tract symptoms in the Third National Health and Nutrition Examination Survey (NHANES III) 」(PMID: 15672112)というメタボと排尿障害、特に下部尿路障害(Lower Urinary Tract Symptom、略してLUTS、私たち泌尿器科医「ラッツ」と呼びます)関係を調査した論文があります。

この論文の対象者は60歳以上の男性なんですけど、中年期以降の体重増加と中心性肥満(ぽっこりお腹の出た内臓脂肪型の肥満と考えられています)がLUTSと深く関連していることを報告しています。

2020年はヘンテコかつ新型コロナ感染症が世界中に広がっており、通勤しなくてもよいテレワークが多くの会社で取り入れられ、時間をやりくりしてジムに行こうと思っても、本当か嘘かは不明ながら、ジムでクラスター発生なんて報道を見ちゃってしまうと、ついつい運動不足になり、ぽっこりお腹のメタボの必須条件を満たしてしまった方も多いと思われます。

新型コロナ感染症太りは将来頻尿や尿もれの原因になってしまう可能性があることをこの論文は示唆しています。

肥満は前立腺肥大症による頻尿の原因の一つである

男性に限ると前立腺肥大症の症状として頻尿や尿失禁があります。この前立腺肥大症(benign prostatic hyperplasia、略して泌尿器科医はBPHと呼びます)はLUTSに含んで考えるのが、現在の泌尿器科では主流です。

中年以降前立腺が大きくなる、つまり肥大することのよって前立腺肥大症になるのですが、

前立腺を肥大させる原因の一つとして肥満があります。

「Association between metabolic syndrome and severity of lower urinary tract symptoms (LUTS) : an observational study in a 4666 European men cohort」 (PMID: 25229124) によれば、肥満によってアロマターゼ活性(アンドロゲンをエストロゲンに転換する酵素の活性、アンドロゲンはいわゆる男性ホルモン、エストロゲンはいわゆる女性ホルモン)が活性化して前立腺を肥大させる、つまり、

肥満によって頻尿や尿失禁が起きる可能性

を示唆しています。

メタボと診断されるには、男性の場合は腹囲85センチ以上であることが必須です。となると

腹囲を85センチ以下に抑えれば、前立腺肥大症の予防にもなるし、頻尿や尿もれという症状も回避できるかもしれません。

夜間頻尿のリスク因子としての肥満

寝てから朝に起きるまでにおしっこに頻回におしっこに行くことのが夜間頻尿です。夜間頻尿の回数は健康寿命と反比例するとの研究もあります。

日本排尿機能学会と日本泌尿器科学会による「夜間頻尿診療ガイドライン 第2版」のP94「疫学」には年齢、つまり加齢以外の夜間頻尿の原因の一つとして肥満が挙げられており、悪化させる因子としてメタボも記載されています。

肥満やメタボは夜間頻尿のリスク因子であり悪化させる因子です

以上、お腹の余分な脂肪は頻尿と強い関連性があることがご理解いただけたでしょうか?

新型コロナ感染症でついたお腹の脂肪をどうしようか?

新型コロナ感染症太りは将来的な排尿機能の障害である頻尿になる可能性が高いと考えられます。

海外でも新型コロナ感染症太りは「へんてこな感染症 Pounds」なんて呼ぶようになりつつあります、新型コロナ感染症で外出自粛あるいはロックダウンによって太ってしまうのは日本人であろうと、外国人であろうと新型コロナ感染症の副作用的におきてしまった体重増加やお腹周りの脂肪は悩みの原因になっているのですね。

私は恥ずかしながら職業柄新型コロナ感染症の対応策は十分にマスターしているつもりです。世の中がGo to 何ちゃらキャンペーンに浮かれていても、ついつい自宅に籠もりがちな生活を半年以上続けています。

中年後期の私はなぜか最近夜間頻尿は無いまでも、頻尿がちです。エコーで確認したところ前立腺の大きさは正常なのに頻尿なんです。よくよく眺めてみると、ぽっこりとお腹に余計な脂肪がついていて、測定してみると85センチを大きく上回っています。

食事制限なんでまっぴら、ジムで辛い運動なんて死んでもやらないという強い意志のもとに、密かにお腹周りの脂肪を減少させる治療と施術をスタッフに気がつかれないようにこっそり行っています。

私は体重を落とす、つまりダイエットなんてしないでも、お腹周りの脂肪さえ無くせばメタボには当てはまらない❗との強引な理論で着々と効果を上げています。

ちょっとくらいお金をかけてもいいから、食事制限はしたく無いし、つらい運動や筋トレなんてまっぴらごめんという主義をお持ちの同志を募っています。ご興味のある方は院長である私まで、連絡ください!→連絡先はhttps://biyougeka.gohongi-clinic.com/contact/をご利用ください。

メールに「院長のブログのやつ」と書き添えていただけると助かります。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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