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オーガニック食品は安全性が高い、でも、いいかげんな美容ライターが真面目なオーガニック業者の信頼度を下げている❗

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オーガニック食品って「健康に良さそう」「エイジングケアに効果がありそう」「安全性が高そう」と捉えがちです。

もちろん化学薬品・化学調味料・化学肥料バリバリ使用の食品よりは、安全面に関してはリスクが低い、と考えていいです。一方、大量生産ができない、手間暇がかかる、などの理由でどうしても手軽に手に入る非オーガニック食品より高額になってしまいます。

そもそもオーガニックとはなんだろう?

オッサン達の世代は化学調味料・化学肥料・農薬をガンガン体に取り入れてきました。お洒落な奥様たちが「オーガニック」を好むことに、ひがみ根性もプラスされ「オーガニックにこだわる=オシャレ=無意識下の敵視」をしてしまいがちです(俺だけか?)。

ここは一先ずオーガニックについて顔を洗って出直して、勉強し直しつつ今までの情報を整理しようと思った矢先に、あの◯レンジャーの無責任・いい加減・テキトー記事が目に入ってきてしまいました。冷静になって以下の問題を検証しました。

1:そもそも「オーガニック」とは何?
2:オーガニックは健康的で安全性が高いのか?
3:例の◯レンジャーの美容ライターがオーガニックの信頼性を逆に下げている

ということを冷静に、もちろん引用先は明記して、書いていきます。

オーガニックの定義は国によって微妙に違っています

フリッツ・ハーバーが空気中の窒素を抽出するハーバー・ボッシュ法(ノーベル賞を獲得した)を見つけたことで化学肥料を作ることが可能になりました。肥料でありつつ、火薬にもなりえる窒素とハーバーが毒ガス製造にも関わったために、化学肥料のイメージは人類を飢餓から救った反面、「悪」の香りが漂います(これは私の印象)。

農産物の敵は害虫やカビなどに代表される細菌類や雑草です。敵を退治して、収穫量を増やし、農作業の効率を高める役目を農薬しています。

化学肥料および農薬はそれなりに人体に悪影響を及ぼしますので、化学肥料と農薬を排除した農産物が見直されました。これが有機肥料+無農薬=オーガニック食品と考えられています。「考えられて」という微妙な表現は国や地域によってオーガニックの定義が違っているのです(米国、EU、オーストラリア、日本等)。そもそもオーガニックは「有機」という意味しか持ちませんので、農薬は厳密に言えばオーガニックとは無関係です。生き物は有機物で構成されていますので、オーガニック→生き物→自然界で共棲、的なイメージが出来上がっています。となると、自然界に存在しない化学農薬など、もってのほか、というロジックもなりたちます。

オーガニックについて___妊婦さんのためのイタリア産を中心としたオーガニックとノンカフェインコーヒーなどの専門店「ビオイッシモ」
オーガニック専門店「bioissimo」サイトより このサイトでも世界のオーガニック事情が書かれています。

日本では1999年に有機JAS法が定められ、カテゴリーごとに詳細が決められています(このカテゴリーが複雑で、有機をわかりにくくしている)。世界的にオーガニック市場は拡大していますので、「オーガニックって本当に健康的で安全性が高いのか?」が気になってきます。

オーガニックの食材は非オーガニックと比較したら安全と考えるべきです

オーガニックについて、有機JASマークから入ると非常に難解なお役所言葉と専門用語に振り回されます。非常にわかりやすいサイトを見つけました。「日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会」というところのサイトがわかりやすく、さらに私の知りうる知識と矛盾しないのでここの説明を引用します。
Q:オーガニックの目的はなにか?

多くの人は「化学農薬や化成肥料を使わないで、食品の安全性を高めること」と答えるでしょうか?しかし残念ながら、食品の安全性というのは、オーガニックの目的ではなく結果に過ぎないのです。オーガニックは、化学農薬・化成肥料、そして環境ホルモンや遺伝子組み換え技術を避けて、自然のままの健全な食物連鎖を目指すのです。

とオーガニックをわかりやすく説明してくれて好感度大です。
Q:オーガニックは安全?危険?

結論を先に言えば、オーガニック食品は一般の食品より安全です。正確を期せば、「安全性が高い」あるいは「危害リスクが低い」と言うべきなのでしょうが、敢えて一般の食品と比べた場合には、安全だと言い切ってしまいます。
そうは言っても、オーガニックは「化学物質不検出」を保証するものではありません。そもそも危害リスクが皆無の食品など存在しません。あくまでオーガニックと一般食品の化学的危害リスクを比較した場合に「安全」ということです。というわけで、オーガニック=ゼロリスクは、過剰な期待といえるでしょう。

上記引用文、一部省略した部分がありますが、引用元の「日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会」のサイトで全文ご覧いただけます。

意地悪なオッサンでもツッコミようがない対応、文句無しの日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会(登録料等はすごく高額だけど)のサイトを見て、明日からなるべく「オーガニック」な食品を食べようと、思った矢先にあの◯レンジャーのいい加減な記事です。

いいかげんになさいませ、◯レンジャーさま❗

のっけから飛ばしています、◯レンジャーの記事はオーガニックを選んだほうがいい食べ物として、いくつか挙げたのちに

皮をむいて食べない果実や葉野菜には残留農薬が残っている上に、化学肥料が変化してできる有害な亜硝酸が付着している恐れも。セロリやきゅうりも、虫がつきやすいので殺虫剤が大量に使用されていると言われています。

http://www.biranger.jp/より
このたった100文字足らずの文章でツッコミどころというか、記事を書いた方の理解不足がこんだけあります。
・残留農薬が気になるなら、洗うか、皮を剥けばいい
・亜硝酸は付着ではなく、野菜自体に含まれています
・亜硝酸は化学肥料が変化したものではなく、窒素固定菌の働きで硝酸塩を作り出し、体内で硝酸塩が亜硝酸塩になる
・だから、有機栽培で作られた食物でも当然亜硝酸が検出されます
これだけ間違いというか、理解をしないで記事を書いているのです、このライターさんは。せめてこれくらいは調べてから書こうよ❗

農林水産省_硝酸塩について
農林水産省サイトより「硝酸塩について

そしてこれは重箱の隅的になりますが、「と言われています」というお得意の◯レンジャー表現を用いているのです。誰がそのような話を言ったのか、あるいは書いたのか、引用先を明記しましょうよ、ぜひ。「親戚のオバちゃんが、虫がつきやすいから殺虫剤を多量に使用しているんだよ、と言っていました」でもいいですから。

めちゃ長文になりましたので、オーガニックについてのお勉強は非常に良心的な「日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会」さんのサイトをご覧いただくとして、この◯レンジャーは後日追求します❗実はこのライターさんはとんでもないところから、元ネタを引っ張ってきていたんです。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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