「食育」という言葉⋯トンデモさん多発問題の元凶かも?内閣府まで⁉

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健康のためにあれを食べろ、長生きしたけりゃこれは食べちゃダメ、エイジングケアの決め手はこの食品にあった、などの記事や書籍を嫌という程見かけるのは「食育基本法」が制定された時期と重なるような気がしてきました。

食育という言葉とトンデモさん多発の関連性

2005年に制定された食育基本法が今の健康食ブームを煽った❗のではないか?とふと気づいてニセ医学・擬似科学の宝庫である食関連を作りだしたような気がしてなりません。

もともと食の安全を広く知ってもらうために「食育調査会」が発足したのですが、歴史を紐解くと健康法が「養生法」と呼ばれた時代に「食育」という言葉が使われていたことを失念していた政府の大失態のように思えます。すでに食育という言葉は米国では「nutrition education」としてビジネスの一つとして考えられていたのです。つまり、政府が考えていた食の安全とはかけ離れたビジネスモデルがあった、ということです。

参考:ヘルスビズウォッチ2002.04.45号 「食育」ビジネスの可能性

食育とはなんだろう⋯食育の定義は?

食育ビジネスはひとまず置いといて、食育の定義はなんなのでしょうか?食育に対して文部科学省は

偏った栄養や食生活の乱れ、肥満・痩せすぎを防ぐために食に関する正しい知識を得て、食生活を見直しましょうといった内容を記しています(学校における食育の推進・学校給食の充実 文部科学省HPより)。

さらに食を通じて地域を理解して、食文化の継承や自然の恵みを大切にしょうという、古き良き日本の伝統を見直そう、と述べています。しかし、食育方面の方はどうもビジネスに走っちゃうようで、食のプロである服部幸應さんの著作物で有名になったような気がする「孤食」「個食」は理想論であり、ないものねだりなんじゃないでしょうか?

食を学校教育に混ぜ込むとこんな問題も発生します。

「給食で死ぬ❗」という話と「給食がないと痩せる❗」という話、どちらも事実ならかなり怖い。

このブログで触れた「給食で死ぬ」の著者の大塚貢さんは教育・食育アドバイザーでかなりのトンデモさんです。

女性の社会進出のバックアップした今時の食生活は食育には反するようで⋯

電化製品の普及により家事からある程度解放された女性が仕事をフルで行うためには、家族の食事を作る作業はかなりの障害になると考えます。男性が家事に励んで女性がしっかりと外で仕事をする方法もありますが、これはかなり少数派でしょうね。

子供がいても塾や部活あるいは友人との交際、お父さんは会社の友達とちょっと一杯、お母さんは勤務先で女子会、ってな具合の場合、家族揃って食事をとる機会は当然少なくなります。子供やお父さんが家に残されてお母さんが残業となると大活躍するのがインスタント食品・ファストフード・コンビニです。この食の変化が子供の行動に悪影響を及ぼし、その原因を食品メーカーやコンビニやファストフード業界にあり、とトンデモ説を撒き散らしているのが、食育関連ビジネスに励む方々に多く見られます。

日本のPTA、やっぱり変です___女性差別?男性差別?___東洋経済オンライン___新世代リーダーのためのビジネスサイト
やっぱり古き日本は良かった的な幻想を抱く方が多いようです(東洋経済オンライン より)。

家族それぞれが忙しいと「孤食」にもなりますし、「個食」にもなって当然だと考えます。それが365日続けばそれはそれで問題の原因になるでしょう。でも、誰もが家族バラバラの状態でいい、などとは思わないじゃないかな?

食育アドバイザーの人の食生活を知りたい❗

インスタント食品・ファストフード・コンビニの普及で食生活の普及により、人工的な食品を嫌い、食品添加物を極端に恐れる人が台頭しだしました。食の安全の問題、キレる子供問題、学級崩壊など食事の関連性を指摘する説、多くはトンデモ系がマスメディアに取り上げられるようになったと考えられます。

もちろんそれ以前にも健康法の一つとして食材が注目を集めた長い歴史が日本はあります。例えば今ではあまり聞かなくなった病気である「脚気」。この原因を細菌説を取る陸軍と栄養説を取る海軍による論争が明治時代にありました。結果的に白米だとビタミンB1が不足することが原因と判明したことにより栄養学ブームがすでに明治時代におきていました。

食生活の乱れは何も現代に限った問題ではありません。江戸時代の江戸は外食文化でもありましたし、農村部は極端に塩辛い保存食を中心に食生活を送っていたことが知られています。江戸時代にすでに食と健康を狙ったビジネスもありました⋯例えば「土用のうなぎ」。

全て無農薬・有機栽培・オーガニック食品を材料に料理を手作りで行う事を進める食育アドバイザーあるいは食育評論家の方々のリアル食生活をぜひ拝見したいと思います。だって、食育を推進している内閣府が主催した「ふじのくに食育フェア2011」ではこんなオチャメな失敗をやらかしているんですからwww

静岡県/ふじのくに食育フェア2011_第6回食育推進全国大会_を開催しました!
静岡県公式ホームページより

食育フェアで賞味期限切れが混入って食育以前の問題じゃん❗大丈夫か?内閣府さん

注意:今回の内容、かなり支離滅裂です。単にこの食育フェアの大失策を見つけて、皆さんで笑って頂こうと思って書いたブログなんで⋯。

長生きの決め手は「酵素」にあった⁉は理解不可能 酵素栄養学は間違いなく疑似科学です。

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酵素って言葉は、健康にいいって思い込む人もいれば、洗濯用の洗剤を連想して汚れが落ちるイメージを持つ人もいるでしょう。共通してるのは、良い効果がありそう、という点です。酵素栄養学なるもっともらしそうで、無茶苦茶な学問?考え方があります。酵素は栄養でしょうか?そもそも酵素ってなんでしょうか?酵素の基本を解説しますね。

「無添加の食べ物って体に良いのよね〜❗」って本当か??ベクレルフリーの謎⁉

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天然酵母・国産小麦・手作りで有名な老舗パン屋が閉店、その理由に政府の原発事故への対策への抗議の意味もあるようです。ベクレル・フリーなパンづくりを目指していたそうですが、放射性物質=怖い・危険、という固定観念に縛られてしまっているようです。安全な食べ物を提供するという信条は尊いのですが、安全って誰が決めるのでしょうか?

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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