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「医師が食べたくない加工食品」医学的根拠よりも、好き嫌いの話だったりして(笑)

健康に関して、医師の発言は一般の方の発言より信頼度の高い健康情報として受け止められています。

メディアでは毎日、毎週のように健康関連情報が取り上げられています。その中で、医師は健康のためにこのような生活をして気を付けている、といった情報が人気のようです。

しかし、医師の中にも残念ながらトンデモとよばれる人々が混じりこんでいるため、標準的な医学からはかけ離れた話も飛び出してしまいます。また、メディアは特異的な話に飛びつく傾向もあるため、正しい医療情報、正しい健康方法を選択するのは難しと言わざるを得ない状況なのかもしれません。

健康に悪いから加工食品を嫌っているのか、あるいはたんに好き嫌いの話なのか(笑)

タイトルと記事の内容とコメンテーターの3つを楽しめる、不要不急の外出を自粛しているこの時期の暇つぶしにはうってつけ。

「医師が食べたくない」とのタイトル、かなり笑えます。私は医師ですが、生のトマトは食べたくないです、理由は嫌いだから(笑)。

記事の内容はいわゆる「超加工食品」の健康面に対する悪影響を必要以上に煽るものであり、すでにオッサン向けというかおじいちゃん向け週刊誌では多数取り上げられている内容。目新しい点としては医師・栄養士200人に対してアンケート調査を行いその結果をもとに記事を書いていることくらい。

この記事の取材に応じている食品ジャーナリストがあの郡司和夫さん。この方は以前から「添加物怖い怖いさん」として私が定点観測している方です。

NEWSポストセブン 医師が食べたくない「超加工食」 ジュース類が4位の根拠(https://www.news-postseven.com/archives/20200320_1548518.html)

まあ、しょうもない内容ではあると大いに予想できるトンデモ系健康関連記事であることに間違いはなさそうですけど、今まで以上に家に籠る時間が長くなってしまっている私としては暇つぶしの読み物として内容を吟味してみますね。

医師はカップ麺を食べたくない、は本当か?

不要不急の外出を控える方も多いので、メディアによれば外食産業は大打撃を受けています。そんなこんなの状況下において、スーパーに食料品をパニック的に買いだめる人が殺到している場面もメディアで目にします(3.11などの教訓はどこに行ったの?)。

女性セブンが総力を上げたかどうかは知らないけど、どっかから見つけてきた医師・栄養士200人にどんな方法のアンケートを行ったかも不明な調査をもとに記事は仕上げられています。

何が専門なのかは不明の医師・栄養士200人へのアンケート調査によれば、もっとも多くの専門家(何の専門家なんだろうね)が「食べたくない1位」として回答したのが「即席麺全般」だったそーです。

自宅にたまたまあった即席麺類、「ポンちゃんラーメン みそ味」はイラストが可愛いので、たまたま地方のお店で見かけて大人買いしてしまった、お味の方はまあ、普通※個人の感想です笑)。

常温保存が可能であり、手軽に食べることができて日持ちのする食品を以前から毛嫌いしている一派は繰り返し繰り返し加工食品のリスクを訴えています。

私も若い時は当直時にはかなりの頻度で夜食として超加工食品に分類されるカップ麺類を愛用していました。いまでも若い医師たちの夜のお供としてカップ麺類は愛用されています。

長期保存が可能であり、手軽に食せる非常食としてカップ麺類は重宝するはずなんですけどねえ(そういえば3.11の時はお湯を沸かす手間が必要であるカップ麺の不利な点も指摘されましたね)。

なぜカップ麺が医師・栄養士200人の専門家が「食べたくない」と1位に指名した理由はこの記事中には記載がありません。

私はカップ麺を食べ続けなければいけないような環境には長期おかれたくない。故に即席麺全般は食べたくない、ってことなら十分に納得できるのですけど。

たんにカップ麺嫌いな専門家である医師・栄養士200人を対象としたアンケート調査(どんな方法の調査だったのか不明)だった可能性も否定できないんじゃないのかなあ(この辺りの解釈はかなり苦しいかな笑)。

なぜ、医師や栄養士はジュースを嫌う結果になったのか?

医師や栄養士さんはジュース類がお嫌いなようで「絶対に食べたくない超加工食品」の第4位にランキングされています。さらに「コーラ」は単独で10位にランクインとの結果になっているようですけど、コーラをそもそもジュースって呼ぶ人っているの???

農林水産省が定めた果実飲料(普通はこれをジュースと呼ぶと考えているのは私だけ?)の規格にはコーラは当然のことですけど含まれていません(お時間のある方は農林水産省「果実飲料の日本農林規格 全部改正 平成10年7月」などをご参照ください)。

コーラ類は普通は清涼飲料水に分類されると思います。

乳酸菌飲料、乳及び乳製品を除く酒精分1容量パーセント未満を含有する飲料をいうものであること。従って、酸味を有しない飲料水、主として児童を対象として製造されるコルク等で簡単に栓を施した飲料水(例えばニッケ水、ハッカ水等)、トマトジュース、摂取時に希釈、融解等により飲み物として摂取することを目的としたもの(例えば、濃厚ジュース、凍結ジュース等)(ただし、粉末ジュースを除く。)もすべて含まれるものであること。

大阪検疫所食品監視課 食品別の企画基準より。

医師・栄養士200人は専門家としてアンケート調査の対象になっているのですから、ジュースと清涼飲料水の区別くらいは知ってから回答したほうがいいんじゃないかい?

ちなみに女性セブンによると、ジュースやコーラが健康面に悪い影響を及ぼす理由は高カロリーであることらしいです。

食事に伴う満足感や満腹感は、よく噛んで食べることで得られます。だから飲み物では、満足感が得られにくい。際限なく飲むことができてしまい、糖分過多になるのです。噛んで食べ応えのあるフランスパンに比べて、軟らかい菓子パンをついつい食べすぎてしまうのも同じ理由です。

と専門家として選ばれた医師は述べています。

コンビニで見かける菓子パンの以上に高いカロリー表示を見つけるのを一時期趣味としていた私ですが、菓子パンより固めのフランスパンを好むために、調子が良い時はフォーションのバゲッド一本は食せます。

医師であろうと栄養士であろうと、ジュースの欠点を指摘するなら「野菜は健康に良いです。しかし、野菜ジュースが健康に良いとのエビデンスは今のところはありません」くらいのプロっぽいご意見を述べていただきたかったです。

カロリーオフの清涼飲料水も危険、理由は人工甘味料と着色料が含まれているから・・・

医師がこのようなことを記事中で述べています。

フランスの研究者らによる14年間に及ぶ大規模な追跡調査によれば、砂糖入り飲料でもダイエット飲料でも、ともに糖尿病リスクが増えましたが、驚くべきことに、ダイエット飲料を1週間に1.5リットル飲んでいる人たちは、砂糖入り飲料を1.5リットル飲んでいる人たちよりも59%も糖尿病のリスクが増えていたのです。その理由の1つは、人工甘味料が腸内細菌に作用して代謝異常を起こすことだと考えられます。

あれ、あれっ。この話と全く逆の研究論文もあるんだけどなあ、それもランダム化比較試験を29件を対象としたメタ解析による医学論文が。

https://www.nature.com/にオープンとして掲載されています(https://www.nature.com/articles/s41430-018-0170-6?proof=trueMay%2F)。

この論文の概要はこのようになっています。

●人工甘味料を摂取した影響を調査したランダム化比較試験をおこなった論文29件を対象に、メタ解析を行った。

●人工甘味料を摂取しても血糖値のベースライン上昇は認められなかった。

ざっくりですが、結論としては「人工甘味料は糖尿病のリスクとはならない」ですね。

前掲のダイエット飲料が糖尿病のリスクを増加するとの論文が果たしていつ頃発表されたものかは知りませんけど、私がEvernoteの記録していた医学論文は2018年に「European Journal of Clinical Nutrition」に掲載されたメタ解析という信頼度の高い手法を用いたものです。

食品ジャーナリストの郡司和夫氏登場(笑)

世の中には必要以上に食品添加物を怖い、怖いと感じている一派がいます。なかでも食品ジャーナリストの郡司和夫さんは今回取り上げたトンデモ系健康関連記事にも登場していますが、なぜ「(笑)」なのかは、私が以前書いた記事をご参照ください。

「添加物は危険!!」と煽る食品ジャーナリスト郡司和夫さん、またやらかしました!!

前掲のゼロカロリー飲料が糖尿病リスクを高めるとの見解を述べている医師は着色料に関しても出羽守的なご意見を述べていますけど、タール系つまり化学物質(まあ、なんでも化学物質なんだけどね)忌避派であるかは不明です。

ちなみに女性が好む口紅の赤色をきれいに出すための原料として「コチニール」があります。このコチニールはなにから抽出されるかみなさんはご存知でしょうか?

コチニールはコチニールカイガラムシという昆虫から抽出されます。

https://www.flickr.com/photos/vahemart/29330777632/in/album-72157672178902730/より

まあ、自然界に存在する天然の生き物がそもそもの原料ですから、化学物質忌避派、添加物怖い怖いさんにとっては安心してご利用いただける色素かもしれませんね(苦笑)。

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