ニセ医学を擁護するお医者さんは反ワクチンと親和性の高いホメオパシー信者でした。

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非科学的な反ワクチン・マスク忌避を促すような言質を行っているお医者さんが複数います。その多くはウォッチングしているお医者さんだったはずだったのに見逃していたヘンテコな方を最近知りました。

トンデモ医師のニューカマーについて少々述べさせていただきます。

まずは風変わりなお医者さんの反ワクチン、ホメオパシー推しの発言をチェック!!

ホメオパシーと呼ばれるニセ医学があります。いままでホメオパシーがいかに非科学的であり、まっとうな医療を受ける機会損失につながってしまう危険な考え方であるかを述べてきました。

ところが医師免許をもちながら医学的効果が否定されているホメオパシーを信じ、ホメオパシーによる治療をすすめている医師をあらたに発見しました。

ほらねっ。

反ワクチンでホメオパシー推しの医師

    https://twitter.com/Drponchi/status/1262550139941474304

なにが悲しゅうて、医師免許を持って開業していながらホメオパシーを信じちゃうの?

と、この私の診療圏のお隣くらいで開業しているお医者さんの発言を追いかけるとともに、トンデモ系医師の連鎖についてかんがえてみます。

ニセ医学突撃レポートへのトンデモさんからの反撃

ある医師がトンデモさんなんてかわいいレベルではないニセ医学を営んでいる開業医の手法を暴いたYouTubeが話題となり大手メディアもその件を記事にしています。

ニセ医学突撃レポート

https://bunshun.jp/articles/-/48882

東大のがん治療専門医が潜入してニセ医学の手口を暴露した悪徳クリニックの名前はさすがに東大のお医者さんのYouTubeにもプレジデントオンラインでも明らかはなっていません・・・しかーし、このクリニックは間違いなく私が以前から定点観測している鶴見クリニックです。

潜入レポートでブチ切れているトンデモ医学総本山のウェブサイトは悲しくなるほど矛盾だらけ

潜入レポートでブチ切れているトンデモ医学総本山のウェブサイトは悲しくなるほど矛盾だらけ

西洋医学と東洋医学を統合した治療と聞こえは良いですが、その統合治療の基礎が医学ならまだしも、酵素栄養学なるニセ医学だとしたら、治療効果は期待できません。酵素栄養学というのは酵素が重要な栄養素だとみなす理論で、一般的な生理学・分子生物学等とは相入れない考え方です。そんな酵素栄養学の総本山と言えるクリニックを紹介します。

鶴見クリニックの鶴見隆史医師がホメオパシーに手を出している様子は伺えませんが、ホメオパシー信者のお医者さんはこの潜入レポートを非難しつつニセ医学を擁護するような発言をしているのです。

トンデモさんがトンデモさんを援護する仕組み

こんなツイートがありました。

布施純郎医師が上松正和医師に反撃のツイート

https://twitter.com/Uematsu1987/status/1446691965605584898

このツイートで内科医と名乗っているお医者さんがホメオパシー信者であり、話しかけられているお医者さんが潜入レポートした方で、某先生が鶴見隆史医師のことです。

潜入レポートの手法に関しては賛否はあるでしょうが、自分の患者さんがプレジデントオンラインオンラインが言うところの、「悪徳クリニック」の魔手に絡められていた憤りがそのような行動を取らざる得ない状況になってしまったと、ちょっと顔が売れて潜入レポート不可かつ年を取ってしまった私は考えています。

でも某先生の治療で良くなる方もおられます。3大療法や代替療法ではその治療がその方に合う、合わないがあることはご理解されていると思います。

あのさあ、

まっとうな治療方法とまったく科学的・医学的が実証されていない代替療法を並列に並べる思考がトンデモだよ!!

と言わざる得ないツイートです。代替療法と呼ばれる疑似医療の幅は広く原始的呪術からおばあちゃんの知恵袋的な伝統的民間療法などまでとなっています。しかーし、このホメオパス医師(ホメオパシーを操る人々をホメオパスと呼びます)は酵素栄養学からホルミシス・メタトロンなんてポンコツ疑似医療機器を駆使する鶴見隆史医師の治療方法をかばっているツイートをしているのです。

三大療法とトンデモ療法の違いを理解していないホメオパス医師

がん治療の三大療法とは

  • 外科療法
  • 放射線療法
  • 化学療法、つまり抗がん剤療法

です。これらの治療方法に関しては世界中の医師や専門家の目に触れる論文という形で公表され、同じ治療法を試した医師によって同じような効果があったのかが厳密にチェックされています。

学問の自由は多くの国で保証されているために、トンデモ医学であろうとニセ医学であろうと論文という形式で英文にすればpubmedなどの論文のデータバンクに蓄積され後世に残すことが可能です。

たまたまニセ医学治療で治った人がいたとしても、標準治療を選択しないでトンデモ代替療法を選択する理由にならないことにはならないのでは?と素朴な疑問が噴出します。

トンデモ系ニセ医学の手法はこんな感じです

あるがん患者さんがいたとします。がんと診断されたら誰でもがひょっとして特別な治療方法があるんじゃないか、と考え近くの書店や図書館に飛び込んでこのような標準治療とはかけ離れた書籍を見つけてしまうことも少なく無いはずです。

鶴見隆史「断食でがんは治る」

トンデモ医師はこのような必勝法的な話術で患者さん及び患者さんの家族を翻弄します。

  • トンデモ治療を選択しないで残念な結果になった場合 → 標準に治療を受けたからです
  • トンデモ治療を選択して残念な結果になった場合 → 治療開始が遅れたからです
  • 標準治療とトンデモ治療を併用した患者さんが回復した場合 → トンデモ医療のおかげです

などの複数の順列組み合わせの会話を用意していることがほとんどです。

ちなみに代替療法と標準治療を比較した場合の結果については既に答えが出ています。

がん治療に代替医療を選択すると、5倍以上も死亡リスクが高まるぞ❗

がん治療に代替医療を選択すると、5倍以上も死亡リスクが高まるぞ❗

一般的な病院は信用できない、ヤブ医者にしか出会ったことがない方が、標準医療ではない代替医療に惹かれるのは仕方のないことかもしれません。がん治療の場合、5年以内に死亡する確率が代替医療を選択すると最大で5倍以上高まることを明らかにした研究が発表されました。がん治療は進歩しています。標準治療も良くなっているんですよ。

代替療法が標準治療を上回る効果を明確に立証した論文等があるのなら、内科医のなんちゃら医師はぜひご提示をお願い致します。

さらにこのトンデモ医師は飲尿療法まで推奨して患者さんを誘い込もうとしているようです。

飲尿療法を誘い込むトンデモ医師

https://twitter.com/Drponchi/status/1262548930165747713

飲尿療法のトンデモ加減に関しては以前ブログ記事にしました。

尿を飲む治療法、尿療法は健康に効き、さまざまな病気を治すのか?

ホメオパシーは反ワクチンと親和性が高い

反ワクチンに煽る連中の中にホメオパシー信者つまりホメオパスが少なくないように感じています。

たとえば HPVワクチン関連ではこのような動きがあります。

ホメオパシーは子宮頸がんワクチン被害者に影響を与えているの?

そして今回の世界的な感染症に関してはこのようなことになっています。

【ニセ医学】ホメオパシーで新型コロナ感染予防はデタラメだらけ。

さらにこんなのも。

イベルメクチン推しの反ワクチン派自称MRはホメオパシー信奉者の可能性が浮上❗

ホメオパシーは数百年も昔に医学が科学的手法で評価されていなかった時代の伝承医学の一つであり、現代医学ではその効果はまったく立証されていません。

内科医の○○医師に繰り返しお尋ねします。トンデモ医学で良くなった患者さんが実際にいるのであれば、標準治療ではなくトンデモ代替療法がその患者さんに適していることをどのような手法でチョイスするのでしょうか?

まさかトンデモ系ポンコツ疑似医療機器のメタトロンじゃないですよね・・・。

トンデモ波動系「メタトロン」が困ったちゃんを大量に生み出す理由。

トンデモ波動系「メタトロン」が困ったちゃんを大量に生み出す理由。

現代物理学の根幹をなすのが量子力学で、分子や原子そして量子に関する力学で、私たちが普段の生活で実感できる力学的な世界とは全然違います。まだまだわからないことが多く、量子コンピューターも始まったばかりです。ですが、その量子力学を都合よく利用して凄い効果があるとする・証明不可能な詐欺まがいの行為が横行しています。

内科医〇〇医師の営むウェブサイトのコンテンツで芳ばしいブログを見つけましたので、次回休診日にさらなる検証をご報告する予定です(予定は未定だけどね)。

ついでにこんなの書きました。

おしっこ飲みながらEM菌をばらまきホメオパシーしながら酵素風呂に浸かっちゃうお医者さん。その1

おしっこ飲みながらEM菌をばらまきホメオパシーしながら酵素風呂に浸かっちゃうお医者さん。その1

おしっこを飲むと健康にいいと言われても、本気にする人はほとんどいないはずです。ですが、なぜか信じちゃう人がいます。おしっこが飲めてしまう人というより、身体に良いと思ってしまう根拠はなんなのでしょうか?悲しいことに飲尿療法を薦める医師は存在します。そんな医師が他に薦める治療法ももれなくトンデモです。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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