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【外科と内科の違い】手術をするから外科、薬で治すから内科は間違い!!

自分や家族が病気になった時にどの科を受診すれば良いか迷ったことはありませんか?

もしも、お腹が痛くなったら外科を受診しますか?内科を受診しますか?お腹が痛くて、内科を受診しても手術となると外科を受診する必要があります。

そもそも外科と内科の違いを知っているでしょうか?内科は薬で病気を治す、外科は手術で病気を治すと考えてしまいます。でも、実際は内科でも手術をすることもあるし、外科でも薬で病気を治すこともあります。

外科と内科はどのようの分かれているのか、治療方法に違いがあるのか等を説明してみます。

お腹が痛い場合は外科を受診するか?内科を受診するか?

何が原因かわからないけど、突然お腹が痛くなった場合、かかりつけ医があればかかりつけ医のところを受診すれば安心ですよね。しかし、誰でも彼でも気軽に病気の相談ができる、かかりつけ医がいるとは限りません。

例えば盲腸(正確な病名は急性虫垂炎)の場合、昔は迷わず手術(もちろん例外はあったけどね)でしたが、抗生物質(医者の多くは抗菌剤と呼ぶ)で症状を押さえ込めることも現在では少なくありません(昔は薬で散らす、なんて表現をした)。

急性虫垂炎を手術するなら、外科を受診するべきであり、薬で散らすなら内科を受診すればイイのですが、一般の方にとって

外科を受診すれば良いか、内科を受診するべきか?そんなこと患者さんにわかるわけないじゃん!!

なのではないでしょうか?

そもそも、外科と内科違いを知っていますか?外科と内科はどのように区別されているのでしょうか?これ、実は医者でも知らないことだったりします。

体の内部を診るから内科、外を診るから外科?

「体の外を診るから外科」そして、「体の内部を診るから内科」と考えている方も多いのではないでしょうか?あるいは「手術をするのが外科」、「薬で病気を治すのが内科」と判断している人もいるでしょうね。

じゃあ、胃カメラを使ってポリープを取るのは内科?外科?どっちを受診しますか?

とのシンプルな問題も発生してきます。

そもそも外科は傷を治す領域として発達してきました。麻酔がない時代は現在では手術することが最適の治療方法である病気だったとしても、ほとんどの場合は内服薬や塗り薬で治療を済ませていたのです。

特に日本における医学は中国方面から入ってきたいわゆる「漢方」が中心であり、外科的な治療が行われるようになったのは江戸時代の後期以降になってからです。江戸時代の前に戦国時代呼ばれる時期に刀や槍などで傷ついた場合には怪我を治すことを得意とする医師は金瘡医(きんそうい)と呼ばれる医師はいたことはいましたが、現在の外科医のようにお腹の手術などはしていませんでした。

鎖国中の江戸時代にオランダからいわゆる外科手術が伝来してきた時に、それまでの漢方医とは別に蘭方医と呼ばれるカテゴリーが登場しました。

医学としては漢方医が本流であり、蘭方医は傍流、つまり

外科は医学の本流から離れた、つまり医学の外にある治療方法である!!

との考え方があったようで、下手すりゃ、外科は医学的には外道である、ってことになっていたいっぽいです。

医学の外の外科に対応する形で、漢方医は内科と呼ばれるようになりました(この辺りの詳細な裏付けに関しては諸説あります)。

まあ、内科の方が外科より上位にする学問である的な流れは、数十年前まで医学界に残っていたとの証言も無くは無いです。

外科は手術をする、内科は手術をしない・・・じゃあ、内視鏡はどっち?

骨折して内科を受診する人はまずいないと思います。咳が出て熱があったら当然内科を受診しますよね。

じゃあ、背中から脇腹にかけて鋭い痛みがあったら内科を受診しますか?外科を受診しますか?

原因はひょっとしたら腰を強く曲げたことが原因の骨折かもしれません。あるいは腸や膵臓の痛みが背中から脇腹への痛みの原因かもしれません。

骨折が原因であったら、外科のカテゴリーに属する整形外科を受診するのが正解。便秘や下痢が原因の痛みであったら内科を受診するのが正解です。しかし、原因が分からないから、とりあえず医者にかかる人も少なくはありません。

私が専門とする泌尿器科は外科系の科目の一つです。泌尿器科でよくある病気として尿路系の結石があります。結石であると診断されても、腎機能等に影響が無い場合は即手術とは滅多になりません。直径10ミリ以下の結石の場合は、排石を促す薬と痛み止めを処方して様子を見る場合が多いです。

小さな結石であっても積極的な治療が必要とする場合、お腹を切る手術は今では滅多にしません。体外衝撃波結石破砕術(Extracorporeal Shock Wave Lithotripsy、略してESWL)と呼ばれる治療方法を選択する場合もありますし、経尿道的尿管結石破砕術(Transurethral Ureterolithotripsy、略してTUL)を選択する場合もあります。

ESWLであろうと、TULであろうと、メスを使ったお腹を切る手術ではありません。でも担当する泌尿器科医は外科系になんだよねえ。

一方で、大腸ポリープの場合を考えてみます。大腸ポリープの切除は実際は内科も外科も行っています。例えば順天堂大学の年間の実績では内科では1361症例、外科では約480症例となっています。

順天堂大学医学部 消化器内科 https://www.juntendo.ac.jp/hospital/clinic/shokaki/about/gastrointestinal.htmlより

年間 約480例(約760病変)の大腸ポリープ切除などの内視鏡的処置を行い、約50例の大腸がんを含みます。

順天堂大学医学部 大腸・肛門外科 https://www.juntendo.ac.jp/hospital/clinic/daicho/about/results/より

同じ大腸ポリープの治療なのに、内科も外科もやってるじゃん!!

というのが一般的です。開業医の場合、消化器外科・消化器内科と標榜するしてあるクリニックもありますが、私が知る限りでは両者ともに大腸であろうとポリープであろうと内視鏡を使った治療を行っています。

ちなみに外科系のある泌尿器科で行うESWLやTULは診療報酬点数表では手術に分類されていますし、内科系でも行っている内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術も手術に分類されています。

切って癌治療するから外科、抗癌剤で治療すれば内科?

手術をするから外科であり、手術をしないから内科、との分類方法は適切では無いことがこれでわかりました。順天堂の消化器系の内科と外科のサイトを見てみると、外科は癌治療をしているけど、内科は癌の治療をしていないようにも一瞬おもえます。

例えば東京大学医学部では腫瘍外科と腫瘍内科があります。東京大学の場合、腫瘍外科は一般的な癌を手術で取り除いたのちに抗癌剤治療を行っていて、腫瘍内科は白血病等の固形では無い癌の治療を行っているのでわかりやすいです。

しかーし、昭和大学病院腫瘍内科は

米国では、外科系の医師が、抗がん剤を用いることはほとんどあり得ず、がんの医薬物療法は、「腫瘍内科医」が中心となって、実施しています。

http://www.showa-u.ac.jp/SUH/department/list/med_oncology/より

となっています。

でも、昭和大学病院では口腔腫瘍外科という科があって、

治療には手術だけではなく化学療法、分子標的薬、放射線療法、手術を組み合わせて機能、形態の温存をめざしております。

https://www.showa-u.ac.jp/SUHD/department/list/ots/

と書かれているんです。内科であろうと外科であろうと癌の治療として抗癌剤(化学療法)を行っています。

私が医師になった当時、泌尿器科は内視鏡の進化によりお腹を切り開く開腹手術は将来無くなるだろう、との予想もありました。今では開腹手術が減少しただけでは無く、ロボット支援下手術(いわゆるダ・ヴィンチ手術)が大々的に行われるようになりました。

https://www.yokohama-cu.ac.jp/fukuhp/press_140508.html

これは私の母校である横浜市立大学附属病院の画像ね。

今では外科と内科の垣根はどんどん低くなって、臓器別の科目に分類する動きもでています。

でもさあ、どの臓器の病気なのか一般の人には区別つかないじゃん!!

という大問題もでてきますよね。私は現時点では、なんでも病気のことなら相談できる「かかりつけ医」を持つことが重要だと考えています。