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学会の症例報告で個人情報が晒されてしまった❗ネットで晒された場合はどうなるか?

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表現の自由・言論の自由には人としてのマナーありきで成り立つものです。人としてのマナーがあることが前提でルールが存在します。今では誰もがネットで晒されるリスクがあります。

私は新型コロナ感染症禍の終息をずっと強く願い、間違った情報を正し、できる限り正確な医療情報の発信を心がけているつもりですが、いつの間にかとんでもない風評被害、そして新型コロナ感染症差別の加害者と受け取られかねない「晒し」行為をされてしまいました。しかも私人ではなく国会議員にされたのです。

学会での個人情報の取り扱い、今はめちゃくちゃ厳しい。

学会といっても勉強会レベルのものから、大掛かりな総会と呼ばれるものが開催されています。難しい基礎医学の演題からちょっとした小噺的な演題も混じり込んでいて、場内大爆笑という場面も無くはありません。

学会で発表する演題としとして、初心者が選択しやすいのが、「症例報告」です。私も研修医時代に地方会で発表して、学会内で権威ある偉い偉い教授にコテンコテンに打ちのめされた記憶があります。

症例報告となると、対象となる患者さんの個人情報に触れることもあり、各学会は個人情報の取り扱いには厳格な取り決めが存在します。

美容外科学会ではどうしても顔の画像を症例写真として使用しなければいけない場面も考えられます。そのような場合は「目を隠す」ルールがあります。じゃあ、目に関する症例報告でどうしても目の画像を使用したい場合はどのような取り決めがあるのかというと、「目以外は画像使用不可」つまり、目だけを拡大した画像が必要となるのです。

これは日本外科学会のガイドライン

顔写真を提示する際には目を隠す.眼疾患の場合は,顔全体が分からないよう眼球のみの拡大写真とする.

「症例報告を含む医学論文及び学会研究会発表における患者プライバシー保護に関する指針」https://www.jssoc.or.jp/journal/guideline/privacy.html

日本泌尿器科学会の指針はこれです

特定の個人を識別することができることとなる記述等(個人識別符号を含む.)の全部又は一部を削除すること(当該記述等の全部又は一部を当該個人と関わりのない記述等に置き換えることを含む.)をいう.

日本泌尿器学会学術集会への演題応募における倫理的手続きに関する指針(https://www.urol.or.jp/lib/files/society/ethics/01_subject-app_guideline.pdf

私が所属する泌尿器科学会だと、レントゲン写真やCTやMRIの画像を使って症例を報告することが多いので、フィルムの片隅に書かれているID番号も消去することが求められています。

学会はある程度クローズな会である場合と、どなたでも参加できます的な学会もあります。多くの学会では掲示されたスライド(パワポ)の画像を撮るようなことは目にしたことはありません(著作権などの問題発生とあとは画像撮るくらいならちゃんと聞けや!がマナー)。

「私の手術中の写真やレントゲン写真が論文に掲載された❗」ということが無いように、例外的に学会や講演会、あるいはウェブサイトで事前に患者さんの承諾を得てから個人が特定可能な画像を使用する場合もあります。

”以上の配慮をしても個人が特定化される可能性のある場合は,発表に関する同意を患者自身(またはその代諾者)から得るか,倫理委員会または施設で症例報告の適切性を判断する委員会で倫理指針の趣旨への適合性の審査を受けて施設長の許可を得る.”と泌尿器科学会は厳しい倫理観を持って学会や勉強会に臨んでいます。

自分のツイートの画像が風評被害、新型コロナ感染症差別の加害者としてツイートされました❗

ここからが本題です。先日、私はある医師の言動についてブログを書きました。書いた内容は全て誰でもが簡単にアプローチができる公のものであります、ブログ中でもその医師の名前は書いておりません。もちろん、ある程度誰であるかを理解できる人も中にはいるでしょうけど、私の伝えたいことは私個人の感想であり、素朴な疑問を列記しただけです。

しかし、なぜか私の名前が晒されてしまっているのです。

画像

https://twitter.com/MayamaMia/status/1356857187033776131

この画像の右下に、新型コロナ感染症差別をしているツイートや、風評被害を招きかねないツイート、そして偽アカウントや匿名アカウントが掲載されています。よくよく見ると、右下に、なんと私の名前が⋯

画像

https://twitter.com/MayamaMia/status/1356857187033776131に添付されていた画像の一部を拡大

先日、立憲民主党の法務部会で、新型コロナ感染症差別の実際に関しての勉強会が開催されています。上記で引用した立憲民主党の真山勇一参議院議員のツイートではこのように重要と思われるワードにハッシュタグが付けられています。

  • #新型コロナ感染症差別
  • #風評被害
  • #偽アカウント

もう一個ハッシュタグで強調しているワードがあるのですが、それはこの法務部会で講師なのか演者を勤めた医師の名前です。

このツイートの内容は新型コロナ感染症差別とは全く関係が無いものであり、風評被害を招くものでは無いですし、さらに偽アカウントでも匿名でもありません。私がブログを書いたことによって、あるお医者さんの信奉者と思われる方から診療時間であるのに、抗議というか批判の電話を頂いたことを伝えるツイートです。

これが一般人のツイートであったら、ガタガタいう必要は無いとは考えます。しかし、国会議員であり、さらに法務部会で使用された画像ですよねぇ❗

これではまるで私が、新型コロナ感染症差別をしていて風評被害の原因であり、さらに偽アカウントあるいは匿名アカウントと考えられてしまうのですけど⋯。

そもそも、このコラ画像を作成した時点で普通は私の名前を黒塗りするとか、モザイクかけるとかが、私の考える常識なんだよなあ。誰だろう?こんな非常識なコラ画像を立憲民主党の法務部会で使ったのは。

自分が気づかない間にネットで晒され犯罪者扱いされた代表例

こんな事件がありました。

画像

https://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/800/415353.html

常磐自動車道における煽り運転事件の関係者として、全く関係のない女性が某容疑者の関連者としてネット上に名前と会社名まで晒されてしまったことがあり、これはネットユーザーだけではなく多くの人々に知れ渡った事件だと思います。

誤爆画像をツイートするのも「表現の自由を守る!」ことなのでしょうか?

立憲民主党の法務部会で演題となっているのはソーシャルメディアの匿名性の問題点やここに登場している医師が日々感じている新型コロナ感染症差別であり、風評被害です。新型コロナ感染症差別をすることは戒められることであり、さらにSNSで拡散される風評被害の酷さを学ばれる勉強会であったはずです。

立憲民主党のウェブサイトのプライバシーポリシーでは、個人情報の定義を“個人情報とは、特定の個人を識別することができる情報をいいます。”としています (https://cdp-japan.jp/privacypolicyより)。

私のアカウントは本名ですから、完璧に個人を識別できますし、添付してある画像は風評被害を撒き散らす悪質な匿名アカウントのレクチャーで使用されたものですよね。

さらに、法務部会ですぜ❗こんなゆるゆるの会が行われていること自体に驚くとともに、その内容をSNSでご披露してしまうとは何をやっているんでしょうね、この国会議員は。

真山勇一議員はTwitterのプロフィールに、「表現の自由を守る!」っと掲げています。私のブログのどこが新型コロナ感染症差別の実際と関連しており、風評被害をはじめ差別のエスカレートなのでしょうか?私のSNSは全て実名を使用しており匿名のアカウントの悪質さが目にあまる使い方の代表例なんでしょうか?

画像

法務部会の講師の先生は偽アカウントの被害(なりすましなんでしょうね)を受けているとのこと。私は真山勇一参議院議員のネットリテラシーの低さによって「被害」を受けかねません。

画像

本来はTwitterのルールで埋め込みのコードを使用するべきなのですが、この画像に関係のない方のアカウントが表示されてしまうので、スクショで失礼します。

この事態について何回かお尋ねしているのですが、全く無反応かつこんな呑気なツイートをしております。

画像

https://twitter.com/MayamaMia/status/1357167523926401031

Twitterにはリプや引用リツートなどの機能がついており、使い方がよくお分かりにならないなら、ツイートをされるのであれば秘書さんなどの手をお借りするようにしていただきたいですし、くれぐれも常識的な行動をお願いしたいと存じます。

私は対立を煽っているわけではありません。一国民、一町医者として新型コロナ感染症禍が早く終わって欲しい、1日でも早く国民全員が元の生活に戻れることを願っています。

国会議員って色々な人がいますよね。よろしければこれもお読み下さいませ。

注意が必要!物忘れだけでは無い、暴言・暴力も認知症の一つの症状です。

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認知症の物忘れと誰もが経験するモノ忘れは、似ているようで別物で、単純に詳細を思い出せないのは物忘れですが、認知症の場合は記憶自体にないので思い出す術がありません。実はモノ忘れだけでなく認知症には様々な症状があります。キレる老人なんて言葉を目にする機会が増えましたが、暴言や暴力も認知症の症状のひとつなのです。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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