出世するほど心臓の病気になる理由が解明!単に肥満が原因だったらしい

会社で出世して管理職という立場になると高血圧なる傾向があることが以前から指摘されていました。

その理由として過度のストレス・長時間に渡る仕事・仕事重視による不摂生な生活パターンなどがその原因になっていると予想されていました。

でも、単に出世すると肥満になる傾向があり、肥満が原因で心臓の病気になって、という考え方が出てきました。

出世すると高血圧になり、そして心臓病に

出世すると高収入になりますので、「肥満と所得に密接な関係があるという説」なんてブログを書いてしまった私は冷や汗タラタラです。

職業のクラスと心臓疾患の関連

会社における偉さと「職業クラス」と呼んで、心疾患との相関を検討した論文があります。佐賀大学の研究によれば以下のように検討したとのこと。

  • 佐賀市の一般市民12000人が参加

  • 職業をhigh,medium,low,無職の4段階に分類

  • 肥満(BMI25以上)、コレステロール値、高血圧、糖尿病との関連

すると今まで考えられたものと全然違う結果がでました。

  • highになるほど男女ともに肥満傾向があった
  • 糖尿病も同じ傾向があった
  • 男性においては職業クラスが高くなるほど肥満と心臓疾患の関連が強くなった

つまり、偉くなればなるほど、肥満が心臓病の原因になっていたのです。

学歴が高くなると糖尿病になりにくい?

一方、女性の場合は学歴が高くなれば糖尿病が少なくなるという別の意味で驚きの結果がでたのです。 心臓病の危険因子 この結果を簡単にまとめると男性は偉くなるって、かつ肥満であると心臓病を引き起こし、女性は学歴が低いと糖尿病になり心臓病を引き起こす可能性がある、となります。職業クラスが高くなると必ずしも所得が上がるわけではありませんが、所得の高低によって男性の肥満度はあまり変わらないとう厚労省のデータもあります。そのデータでは女性の場合は高所得世帯ほど肥満度は低くなる傾向が見られています。

所得と肥満の関係グラフ

男性の場合、出世すると心臓病になりやすいから熱心に仕事をしないというのは此の様な統計では導かれません。単に偉くなって肥満であると、心疾患になりますよ、ということなんですから。佐賀大学の結果と厚生労働省のデータを比較して、一番面白いのは女性です。

女性は高所得世帯で高学歴なら痩せているし、心疾患にもなりにくい

佐賀市の結果から高学歴であればあるほど、心疾患のリスク因子とされる糖尿病になりにくいことが明らかになりました。厚生労働省のデータでは所得が高い世帯の女性は痩せている傾向にありました。

と、いうことは高学歴で高収入の世帯に所属する女性はご主人を高学歴の裏付けによって理論的に操って上手に働かせ、その収入によって自分は昼にはお友達とヘルシーなランチを楽しみ、エステで自分の体を磨いてスリムな体型を維持して、心臓病にはならない豪華な人生をあゆむことができるんだ!なんて結論を導いてしまうと様々な諸問題が発生します。

このような研究結果は見なかったことにした方がオッサン達には良いのではないかと思います。

執筆者情報

桑満おさむ医師

このブログ記事の筆者:桑満おさむ
Osamu Kuwamitsu, M.D.

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

五本木クリニックのブログを購読する

五本木クリニック院長のtwitterアカウントをフォローfeedlyで五本木クリニックのブログを購読するfeedlyで五本木クリニックのブログをinoreaderで購読