●一般診療のお問い合わせ

一般診療フリーダイヤル0120-50-5929

一般診療TEL03-5721-7000

お電話受付時間

診療時間に準じます。

●美容診療のお問い合わせ

一般診療フリーダイヤル0120-70-5929

一般診療TEL03-5721-7015

お電話受付時間

10:00~18:30(木・日・祝日休)

ほくろが皮膚がんになるメラノーマ、実はあまり恐れる必要ないという話も・・・。

有名人がメラノーマで亡くなると皮膚科外来はパニック状態に

有名人・芸能人の方の影響力、これはご本人が考えているより大きいのです。先日も南果歩さんが乳がんが発症して、標準治療から代替医療に代えたことが話題となりました。

今でも思い出すのは松田優作さんが膀胱がんで亡くなった1989年11月、どちらかというとマイナーな科目である泌尿器科に患者さんが殺到しました。

健康診断で潜血反応+をそれまで放置していた方、なんとなく排尿時に痛みを感じる方(ほとんどは膀胱炎だったけど)、なかには「下腹部に違和感を感じる」なんて主訴で来院される方も多かったです。

時々メラノーマ(悪性黒色腫)で有名人や有名人の奥様が亡くなったと報道されると「これ前からある黒子なんですけど、メラノーマじゃないでしょうか?」と心配になった方が皮膚科に殺到します(当院の保険診療部門は泌尿器科と皮膚科がメインです)。

私たちの年代にとって悪性黒色腫と言えば「巨人の星」の主人公の星飛雄馬の彼女である美奈さんが爪の中にあった黒子状のものを針でつついて、全身に転移したため残念ながら亡くなったストーリーを脊椎反射的に思い出します。

まあ、豆知識的に爪の下が原発巣となるメラノーマってかなり確率が低いですし、美奈さんの黒点は確か爪の真ん中にあったと記憶していますので、爪付近に発生するメラノーマの場合、ほとんどが爪の根本(爪母)からできるので・・・名作にツッコミをいれるのも無粋ですから止めておきます。

実はメラノーマって思っている程は発症しないよってお話をさせて頂きます。

これ少し古いものデータですが、悪性黒色腫の症例は徐々に増加しているように見えます(https://www.jstage.jst.go.jp/article/skincancer1986/22/3/22_3_209/_pdf 「皮膚悪性腫瘍の統計調査」より).

黒子がメラノーマになる確率はかなり低い/

黒子が紫外線や外的刺激(美奈さんのようにいじくりまわす)ことによって悪性化してメラノーマ(悪性黒色腫)になるとの考え方が一般的です。

ところが最近になってこんな論文が出てきました。「A meta-analysis of nevus-associated melanoma: Prevalence and practical implications」(J Am Acad Dermatol. 2017 Aug 22.)、これは今まで発表された論文の中から信頼できると考えられた38論文を解析したもので、メタアナリシス(meta-analysis)という手法がとられているかなり信頼度の高いものです(サプリメントとか怪しげな治療の宣伝で、論文になりました!!学会誌に掲載されました!!と派手にやっていてもすべてが信頼たるものではないことにご注意くださいね)。

この研究でわかったことは

黒子がメラノーマになるのは29.1パーセント、黒子じゃない部分から発生するのが70.9パーセントであることが判明しました。

この確率でもかなり黒子がメラノーマになってるじゃん、って気がしないわけでもありませんが、逆にいえば黒子と全く関係ない部位からこれだけメラノーマが発生しているんだ、とも思ってしまいました。

日本人のメラノーマの発症率はこのくらいの確率

日本人がメラノーマになってしまう確率は多くの資料では、10万人に1人か2人(http://ganjoho.jp/public/cancer/melanoma/)であり、まれな疾患なんです。

私のような巨人の星をリアルで読んでいた、あるいはテレビで見ていた世代にとっては、頭に残る皮膚のがんではあります。

メディアで有名人やそのご家族がメラノーマで亡くなったと報じられると、ご自分の黒子も気になりだしますし、家族特に子供さんの以前からある黒子が急に「ひょっとしてメラノーマでは」と考え皮膚科に殺到することになるんですね。

この動きを全面的に否定することはできません・・・当院でも芸能人の奥様がメラノーマで亡くなったと取り上げられた時に来院された患者さんにもメラノーマだった方がいましたから。

メラノーマの診断は一般の皮膚科でもダーモスコピーという簡単な検査(痛くもかゆくもない)で大まかに区別はできます。

万が一、怪しげである場合は入院施設のある大病院に紹介して、確定診断後に手術、必要あれば化学療法という流れになっています。

1万人に1人か2人の疾患であっても、1万人診察すれば1人か2人にメラノーマが見つかるということでもあるので、あまり確率的な考えを診療の現場に持ち込むのは誤解を招きかねませんので、医師側は慎重になるべきですね。

患者さんは心配だったら、安心するためにも医療機関を受診することは良いことなんじゃないかと考えます。

本当に紫外線が黒子をメラノーマにしちゃうのか?

紫外線の強い南半球のいくつかの国はメラノーマが多発することで知られています。理由として紫外線を浴びるから、と考えられていたのですがそれって本当なんでしょうか?

皮膚科では昔から「足の裏にある黒子は見つけ次第切除」という教えがあります。

でも、足の裏に紫外線ってあんまり当たらないと思うんだけどねえ。

これは発生部位として足の裏が一番多いことが判っていますから、日に焼けた日本人の黒子がメラノーマになりやすい、ということは言い切れないけど、否定はできない微妙な問題に突入してしまいました。

心配な場合はお近くの皮膚科に「ダーモスコピーの検査ってできますか?」とお尋ねくださいませ。

シェアしよう
お読みいただきありがとうございます。この記事を共有していただけると嬉しいです。

ブログ記事のURLとタイトルをコピーしてシェアする際にペーストする

記事タイトルとURLをコピーする